カテゴリー「政治3(世界3-アジア-東)」の20件の記事

2010年6月10日 (木)

韓国・統一地方選結果、韓国各紙の分析

 様々な意味で興味深い韓国の政治・経済とその歴史。先日の統一地方選の結果についての韓国各紙の分析が、しんぶん赤旗にまとめられていました。記事をクリップしておきます。

 選挙結果の報道は、6月4日の記事

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2010年6月8日(火)「しんぶん赤旗」

焦点/フォーカス
国民の声に耳傾けないから
惨敗 韓国与党
地方選結果各紙が指摘

 2日に行われた韓国の統一地方選挙。各地で野党候補が事前の予想を覆して勝利し、保守与党・ハンナラ党を惨敗させました。翌日の新聞各紙は、「国民の怒りの噴出」「政権への審判」と報道。与党大敗の原因は、哨戒艦沈没問題への対応をはじめ、国民の声に耳を傾けない李明博(イ・ミョンバク)政権の国政運営のあり方そのものにあると指摘しました。(中村圭吾)

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20100608b 「有権者の選挙革命」。現地メディアが、こう表現するほど選挙の結果は劇的でした。保守派の知事が続いてきた北東部・江原道で、最大野党・民主党の李光宰(イ・グァンジェ)氏が勝利し、同道では初の民主党知事が誕生。ハンナラ党は、地盤としてきた南東部・慶尚南道の知事選でも、盧武鉱(ノ・ムヒョン)前政権の閣僚だった野党系無所属候補に敗北。焦点となった16知事・市長選で6勝10敗の結果となりました。

 同時に行われた教育長選挙でも、首都圏のソウル市や京畿道をはじめ、6カ所で「進歩派」が当選。全国の小・中・高校の52%、児童・生徒数では57%が「進歩派」教育長の影響下に入ることになり、ハンナラ党は、教育行政の主導権を失いました。

一方的国政運営

 選挙結果について、翌日の新聞各紙は、「政府が一方的に推進してきた主要政策に対する国民の厳しい審判」(韓国日報)と指摘。「一方的な国政運営で抑え込まれたまま、積もりに積もった国民の怒りが噴出した」(京郷新聞)と報じ
ました。

 各紙が共通して問題視するのは、政府の「独善的」「一方的」な国政運営です。

 李大統領は、環境団体などが環境破壊を招くとして強く反発している四大河川開発事業を推進。中西部・忠清南道に「首都機能」を移転する「世宗市」計画では、前政権が決めた同事業の白紙撤回を表明し、地元住民の反発を招きました。

 保守派の最大紙・朝鮮日報は社説で、「政府与党が推進してきた四大河川再生事業、世宗市計画の見直し問題などで、世論の反発は非常に厳しい」と指摘。「与党は、任期が始まった当初から、『国民との意思疎通が危機的状況にある』という指摘を幾度となく受けてきたが、任期中盤になってもこの問題に対する改善の兆しは見られない」と述べました。

施策見直し促す

 同じく保守紙の中央日報は、論説委員コラムで「李大統領は就任以後、記者会見らしい記者会見を一度もしなかった」「国民には教えようとだけした」「人見知りも激しく、知っている人でなければ起用しない」と問題点を列挙。「保守勢力が心配するのは、大統領の任期ではない。保守勢力の没落だ」「こんな風では、次の総選挙、大統領選挙でも変わらないだろう」と嘆き、世論の反対が強い施策の見直しを促しました。

 与党内でも大統領への批判は強まっており、ハンギョレ新聞は、「政策の内容への反感だけでなく、推進するやり方に対する批判も強い」という与党議員のコメントを紹介。「与党内からも国政刷新の要求が洪水のようにあふれ出している」と伝えました。

2010年6月 4日 (金)

韓国・統一地方選の結果

 これも注目していた選挙なので、メモしておきます。

 韓国各紙の分析は、6月10日の記事

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韓国地方選 与党が大敗/民主が躍進 李政権に審判

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 2日に行われた韓国の統一地方選は、保守与党・ハンナラ党が大敗し、最大野党・民主党が躍進しました。

 主要16自治体(7広域市、9道=日本の県に相当=)の首長選のうち、ハンナラ党はソウル市、首都圏の京畿道など6カ所で当選。民主党は、地盤の光州市、全羅南道、全羅北道のほか、首都圏の仁川市、伝統的に保守が強い江原道、首都機能移転計画の見直し問題で注目された忠清北道、忠清南道の計7カ所で勝利しました。

 ハンナラ党の地盤の慶尚南道でも民主党系の無所属候補が当選したほか、済州島でも民主党系の無所属候補が当選しました。大田市では保守野党・自由先進党が勝利しました。

 ソウル市長選では、ハンナラ党の現職・呉世勲(オ・セフン)氏が当選したものの、市内の25行政区のうち17区で、民主党など中道・左派野党の統一候補・韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の得票を下回りました。呉氏は3日、「事実上敗北した」と述べました。

 ソウル市内の区長選でハンナラ党は、4年前の完勝で確保した25区のうち、21カ所で首長を失いました。

 同党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表は、選挙結果を受けて党執行部の総辞職を発表しました。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は3日の首席秘書官会議で、「選挙結果を自己省察の機会にして、経済回復に専念しよう」と呼び掛けました。

 民主党は結果について、「ごう慢な政権に対する国民の審判」だと表明。政府が推進する4大河川開発事業や首都機能移転計画の見直しを中断するよう求めています。

 投票率は前回を約3ポイント上回る54・5%。民主化で自治体首長の直接選挙が始まった1995年以来、2番目に高い結果となりました。(中村圭吾)

解説
対北強硬路線 国民が警戒

 韓国の統一地方選は、与党ハンナラ党が事前の予想を大きく覆して大敗するという結果になりました。

 今回の選挙は、5年の任期の折り返し点を迎えた李明博(イ・ミョンバク)政権の「中間評価」と位置づけられてきました。李大統領は、今後の国政運営で厳しいかじ取りを迫られることになります。

 選挙直前の世論調査では、哨戒艦沈没事件を受け、北朝鮮に対して強硬姿勢を取る与党ハンナラ党の候補が、野党候補を大差でリード。南北間の緊張が高まる中、与党圧勝も予想されていました。

 しかし、結果は、与党陣営の「予想外の惨敗」(東亜日報)となりました。地元紙は、「終盤に政権と与党に対する警戒心理が働いた」(ハンギョレ新聞)と指摘しています。

 中央日報は、「哨戒艦事件で生まれた戦争への不安感も、若い有権者を投票所に引き出すのに大きな役割をした」と分析。南北の緊張の激化を憂慮する声が広がる中、野党陣営は「与党を選べば戦争になる」と主張し、支持を集めました。

 李政権は、北朝鮮への独自制裁の実施や米韓合同軍事演習の強化などの措置を表明してきました。こうした対応に、国民から「ノー」を突きつけられた結果となりました。

 今回の選挙では、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権を支えた「親盧」グループが多数当選したことも特徴の一つです。ハンナラ党の地盤の慶尚南道で、盧政権の閣僚を務め、「リトル盧武鉉」の異名をとる無所属候補が知事に当選。忠清南道、江原道の知事選でも、「盧武鉉の両腕」と呼ばれた最側近の2人が当選したほか、首都圏の首長選で盧政権の元閣僚らが与党候補と激戦を演じ、「親盧」グループの健在ぶりを印象づけました。(中村圭吾)

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2009年4月20日 (月)

蓮池透『拉致-左右の垣根を超えた闘いへ』

20090420155317c11  本の宣伝です。尊敬する松竹伸幸さんの呼びかけに応えてここにも広告を掲載しておきます。画像をクリックしてください。ゴールデンウィーク開けに書店に並ぶそうです。

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2008年1月 7日 (月)

韓国次期イ・ミョンバク(李明博)政権、外資系金融機関に一層の規制緩和・開放

 本当にこれで韓国の経済問題が解決するのでしょうか。日本にも大いに関わる話です。

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2008年1月7日(月)「しんぶん赤旗」

外資への開放拡大
韓国次期政権英国人委員が会見

 韓国の李明博(イ・ミョンバク)次期大統領の政権発足準備を進める政権引き継ぎ委員会のデービッド・エルドン国家競争力強化特別委員会共同委員長(英国人)が六日にソウルで記者会見し、韓国での外資に対する規制を大幅に緩和し、市場をいっそう開放する方針を強調しました。

 外国人が韓国の政権引き継ぎ委員会の主要メンバーとなるのは初めてです。エルドン氏は香港の英系金融機関HSBCの会長のほか、李氏がソウル市長時代に同市の経済関係審議会の議長などを歴任。現在はアラブ首長国連邦にあるドバイ国際金融センター会長を務めます。

 エルドン氏は会見で、ドバイでは外資系金融機関が0%に近い優遇税制の恩恵を受けており、各種規制も少ないと指摘。「ドバイの経験から最も良い政策を韓国に適用できるようにしたい」と語りました。

韓国政権準備委に外国人、香港上海銀会長など歴任(日経電子版 2008/01/07 02:20)

 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の李明博(イ・ミョンバク)次期大統領は欧州最大手銀行HSBCグループの香港上海銀行で会長を務めたデビッド・エルドン氏を外国人として初めて政権準備委員会の要職に抜てきした。エルドン氏は6日ソウルで記者会見し「韓国は金融サービスでの規制重複が問題だ」と述べ、規制緩和を通じた金融市場の活性化に意欲を示した。

 エルドン氏は英国人で1979年に香港上海銀行入行。中東やアジアでの経験が長い。2005年に同銀を退職し、現在はドバイ国際金融センター機構会長を務める。韓国にドバイのような金融ハブをつくりたいという李明博氏の要請で、政権準備委傘下の国家競争力強化特別委員会の共同委員長に就任した。

2007年12月20日 (木)

韓国大統領選、イ・ミョンバク(李明博)氏当選

韓国大統領選の最終結果(産経電子版)
候補者 所属政党 得票 得票率
李明博 ハンナラ党 11,492,389 48.7%
鄭東泳 大統合民主新党 6,174,681 26.1%
李会昌 保守系無所属 3,559,963 15.1%

 有権者数は3,765万人、投票率は63・0%(前回70・8%)で、過去最低となった韓国大統領選挙。軍政時代からの与党であるハンナラ党のイ・ミョンバク(李明博)氏が当選しました。イ・ミョンバク(李明博)氏の得票は、2位以下と530万票以上の差で、1987年の直接投票制導入以来最大の票差、同氏の得票数、得票率はいずれも、前回2002年にノ・ムヒョン(盧武鉉)氏が獲得した1201万4277票(同48・9%)に次ぐそうです。

 今朝の日経新聞は、「脱理念時代の『次善』の選択とでも言おうか。今回の大統領選は『保守か進歩(革新)か』という理念的対立軸が薄れ、生活改善が国民共通の関心事となった。決して理想的な国家指導者にはみえないが、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権よりはましだ―。盧政権の政策運営に失望した有権者の多くが政権交代を求め、李氏の経済手腕に韓国の将来を託した」と報じました。

 ともかくこの5年間のノ・ムヒョン(盧武鉉)政権の間に、韓国の格差と貧困は恐ろしく拡大しました。現大統領の与党・民主党自身が「非正規職の比率は20%台から50%に膨らんだ」と言うほどであり、若者層の失業率は7%台に達して、大学卒業生の2人に1人が就職できないほどになりました。年5%前後の経済成長率を続けているにもかかわらずです。

 これは、ノ・ムヒョン(盧武鉉)政権の下でもいわゆる新自由主義的政策を続けてきたからです。

 今回の投票率の低下と、イ・ミョンバク(李明博)氏の当選は、徹底的に追い詰められた韓国民の選択でしょう。ともかく経済を、生活を何とかして欲しい。

 ところが、このイ・ミョンバク(李明博)氏も、あれこれ経済政策を掲げていますが、「7%の経済成長」と共に、やはり「法人税などの減税と規制緩和推進」といった新自由主義的政策ををその中核的な政策としています。

 これで本当に韓国民の生活が改善されるのでしょうか。

 問題の解決を政権交代に求めた韓国民ですが、新自由主義的政策からの転換こそが問題解決の鍵ではないか、僕はそう思います。

 イ・ミョンバク(李明博)氏が大統領になっても、この転換がなされない限り、韓国民の生活は改善されず、韓国の経済問題と共に政治も揺れ続けるのではないかと思われます。日本の政治と共に注目していきたい。

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2007年10月29日 (月)

金大中事件は日韓両国が絡んだ暗殺計画の疑いが濃厚―早急に政治決着を見直し、再捜査すべし(改訂)

 韓国の情報機関たる国家情報院に設置された過去事件真相究明委員会は24日、金大中事件(1973年8月8日)が自身の前身たる韓国中央情報部(KCIA)主導の組織的権力犯罪だったと断定しました。

 しかし、被害者たる金大中氏は、当時の朴正熙大統領が指示した殺害目的の拉致であることが明確にされなかったとして、真実が明らかにされることをさらに求めました。

 この事件は韓国政府のみならず日本政府とその周辺も深く関与した権力犯罪です。その点まだ多くの謎が残されたままです。再捜査・真相究明が強く求められます。

 また、韓国は日本の侵略によって1945年まで日本が植民地支配した国でありながら、日本はきちんと反省・清算せず、法的独立後の韓国の独裁政治を陰に陽に支えてきました。この事件はその中で起きました。侵略戦争・植民地支配の正当化という日本政治の根本的弱点の1つがここにも現れているのです。これをを克服する意味でも再捜査・真相究明が求められます。

 さらに、自衛隊の情報保全隊の国民監視という権力犯罪の準備行為が明らかになり大きな問題となっていますが(一連の記事参照)、この事件はこの自衛隊の関わりも強く疑われています。この意味でも再捜査・真相究明が求められます。

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 昨日のしんぶん赤旗の論説と、25日のしんぶん赤旗の記事を資料として引用しておきます。

2007年10月28日(日)「しんぶん赤旗」

金大中事件
迫られる“政治決着”見直し
暗殺計画の疑い濃厚

 韓国の情報機関・国家情報院の真相究明委員会が二十四日、一九七三年に発生した金大中氏(その後、韓国大統領)拉致事件について、当時のKCIA(韓国中央情報部。現在の国家情報院)による組織的な犯行とする報告書を発表しました。これは同国政府が初めて事件への関与を認めたことであり、形だけの「謝罪」にとどまらず事件の再捜査と、これまで日韓両国間で二度にわたって交わされた不透明な「政治決着」の見直しの必要性を改めて示すものです。

“単純な拉致”か

 金大中事件は、朴正煕大統領(肩書はいずれも当時)の対立候補だった金氏が、滞在中の東京・飯田橋のホテルから、白昼堂々誘拐され、五日後にソウルの自宅付近で解放されたもの。

 報告書は事件について、李厚洛KCIA部長が部下に指示、駐日大使館の海外要員が作成した「KT(金氏のイニシャル)工作計画案」に基づき、現場から指紋が発見された金東雲(本名・金炳賛)一等書記官らが実行し、KCIA要員二十四人がかかわったとしています。

 朴大統領の関与については、「指示した可能性」は排除できず「少なくとも暗黙の了解があった」と述べています。

 また、当初の計画案には「在日韓国人の暴力団幹部」を使った金氏「殺害案」もあったが、日本の警察の動きなどから断念、ホテルから金氏を連れ出した段階で、単純な「拉致計画」だったなどとしています。

 これに対して金大中氏は「殺害目的の拉致事件であるのは明らかで、最高指揮者は当時の大統領だと思う」とし、あわせて「捜査を放棄した日本政府と、これを隠ぺいした韓国政府がともに大きな過ちを犯した」などとする秘書官名義のコメントを発表しました。

重大な主権侵害

 実際、事件はそんなに生やさしいものではなく、七〇年代当時の日韓両国の“暗部”が絡んだ重大な国際犯罪でした。

 たとえば、金氏が押し込まれ麻酔をかがされたホテルの部屋には、犯人がよほど慌てたのか実弾入りのピストルの弾倉、麻酔薬を入れていたと見られる小瓶などとともに大型のリュックサック二個、ナイロン製ザイルなどが残されていました。また、バスルームのシャワーが出しっぱなしにされていました。

 これらは、金氏を殺害した後、解体・血抜きしリュックにつめて運び出そうとしたものの、来日中の韓国政治家二人に目撃され騒がれたため、果たせなかったとの強い疑いを残すものです。

 そればかりか、金氏を乗せ、貨物船を装った工作船「竜金号」は関門海峡を通り出入国管理を突破。釜山に上陸するまでの日本海でも、金氏は両足に五十キロほどの重りを付けられ、船員らの会話から海に投げ込み「殺されると思った」が飛行機が飛来、警告したため助かったと証言しています。

 事件は暗殺計画の疑いがきわめて濃厚な、韓国の公的機関による国際犯罪であり、公然たる主権の侵害でした。

韓国の言いなり

 そのことは、事件直後の田中伊三次法相の「第六感によれば、この国の秘密警察がやったこと」との国会答弁以来、マスコミや民間団体の調査活動、さらには米議会聴聞会でのレイナード(元国務省朝鮮部長)証言などでほぼ明確でした。しかも九八年には韓国の新聞・東亜日報が、KCIAが朴大統領に報告した極秘文書を入手し報道。事件の詳しい実態とともに、四十六人に及ぶ要員の本名から役割分担までを明らかにしていました。

 ところが韓国側は、これらを一貫して否定。指紋を採取された実行犯・金東雲の任意出頭要求さえ拒んできたのです。

 問題なのは、日本政府が韓国側の言いなりで、二度にわたる「政治決着」で事件をうやむやにしてきたことです。

 一度目は事件直後の七三年十一月。金東雲が事件に関与した「疑い」を認め免職にしたと、当時の韓国首相が来日、田中角栄内閣はこれを「了承」しました。この陰では“昭和の妖怪”こと岸信介元首相、朴大統領の“黒幕”趙重勲や田中首相の“黒幕”小佐野賢治らがひんぱんに接触。「朴大統領から田中首相に三億円が渡った」との複数の証言さえあります。

 二度目は三木武夫内閣時の七五年七月。金東雲を不起訴にしたが「公務員としての地位を喪失させた」との口上書に、宮沢喜一外相(後に首相)が「これで決着した」との見解を発表、世論のひんしゅくをかいました。

 事件の陰でうごめいた私服の自衛隊秘密警察――「陸幕二部別班」(陸上幕僚監部第二部別班)などの奇っ怪な動きも見過ごせません。事件直前に「退職」した幹部が創設した「ミリオン資料サービス」なる興信所の所員らが来日中の金氏を尾行するなど不可解な行動を続行。これとは別の「二部別班」、中央調査隊などの現職佐官クラスが、「佐藤」「柳」などと名乗っていた金東雲ら工作員と日常的に接触、酒食を共にしていました(本紙連載『影の軍隊』その他)。

 こうした事実が発覚すると、佐官らは情報畑から「印刷隊」などに配置転換されました。

本格捜査再開を

 ともあれ、事件は犯人の海外逃亡によって時効が停止、刑事事件として未解決であり、捜査は継続中です。組織犯罪が明らかになった以上、捜査当局は、少なくとも金東雲ら実行犯の引き渡しを要求するなど、可能な本格捜査を再開すべきです。

 そして何より、日本政府がなさねばならないのは、二度の「政治決着」の早急な見直しです。

 日本共産党の上田耕一郎副委員長(当時)は七七年二月、参院予算委員会で、訪米調査に基づき事件究明に立った橋本敦議員(同)の関連質問に立ち、「なぜ、福田(赳夫)首相は、当時の内閣がやったことを弁護しなければならないのか」と厳しく追及。これに対して福田首相は「新しい問題が提起されれば、その時点で事態をよく判断して、適正な処置をする。政治決着はずっと先々まで、もう決着になったという性格じゃない」と答えています。

 何の縁(えにし)か、あれから三十年。果たして福田康夫首相は、父・赳夫氏が述べたこの「公約」をどう実行するのか、宰相としての真価が問われています。(梁取洋夫)

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2007年7月22日 (日)

北朝鮮、「すべての核計画の申告と核施設の無能力化に関する約束を真剣に履行する」と表明

 情緒的報道の多い北朝鮮問題、事実と流れを正確に押さえておきたいものです。記事をクリップしておきます。

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2007年7月18日 (水)

占領下で日本が略奪した「朝鮮王室儀軌(ぎき)」返還問題

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2007年7月 4日 (水)

北朝鮮問題、半島非核化の努力が「拉致」解決への早道

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2007年7月 1日 (日)

伊豆見元「対北朝鮮政策『再考』の時」

 6月30日付のしんぶん赤旗で小さな記事になってましたが、1978年に防衛庁及び外務省を主務官庁として設立された「財団法人 平和・安全保障研究所」のHPに、静岡県立大学教授/同研究所研究委員・伊豆見元氏が「対北朝鮮政策『再考』の時」と題して、興味深い論文を書いています(RIPS' Eye No.76(2007.5.28))。

 伊豆見氏は、北朝鮮に「次期段階措置」を実行させることの重要性を指摘するとともに、「朝鮮半島の平和メカ二ズム創出については、現在、ブッシュ大統領自身が大きな関心を抱いていると伝えられる」、「北朝鮮を非核化に導く作業が遅滞するなかで、来年末までに南北朝鮮と米中両国による『平和協定』が締結される可能性も、決して排除することは出来ない」と指摘しています。

 その上で、「以上のような状況のなかで、日本が拉致問題の進展・解決を最優先し、核問題をめぐる『取引』にも積極的に加わらず、また朝鮮半島の平和メカニズム構築にも関与しないのであれば、北東アジアにおけるわが国のプレゼンスは確実に低下するであろう」と安倍政権の北朝鮮政策を批判し、「われわれの対北朝鮮政策を、根本から再考すべき時機が来ていると言ってよい」と結論づけています。

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