特に惹き付けられてきた訳ではないのですが、印象に残る肖像画を描く人です。折角の機会なので国立新美術館で開かれているモディリアーニ展に一昨日行ってきました。
僕は絵心もなければ、美術の知識もありませんから、モディリアーニに関しても今回初めて知ったことばかりです。プリミティヴィスム(原始美術)が基本になっているという指摘には納得させられました。
赤褐色や青や緑の特徴的な色遣いも印象に残りました。
どれか1つという訳ではなく色んな絵が印象に残りました。デッサンの中では青の自画像が印象的でした。
たまたましんぶん赤旗文化欄の「朝の風」というコラムで取り上げられていたので引用しておきます。
2008年5月30日(金)「しんぶん赤旗」
朝の風
モディリアー二展
東京の国立新美術館でモディリアーニ展が開かれている。今回は個人が所蔵している素描などの出展も多いこともあって、新鮮な印象を受けた。
一つはプリミティヴ(原始)美術の影響を重視していることがある。ギリシャ建築の梁を支える女人柱であるカリアティッドを描いた習作が多数展示されているが、それはモディリァーニの作品の特徴でもある目の細い肖像画へと繋がっていったことがうかがえる。
これまでモディリアーニについては、生前唯一の個展が、裸婦画の展示を理由として一日で打ち切られたことや、飲酒や薬物によって不遇の死を遂げたということが、伝えられてきた。そうした伝説的な生涯が、多くのファンをつくる要因にもなった。
しかし、今回の展示では、死の前年の一九一九年のロンドンの画廊での展示が大成功を収めたことや、ポーランドの詩人のズボロフスキが専属の画商となって、金銭を与えていた関係などが強調されていて、モディリアーニの生涯に新たな像を与えている。
習作や史実によって、芸術家の像が深められていくことは大事だ。モディリアーニが豊かな人びとの生活でなく、なぜ、貧しい人の肖像を題材にし続けたかということも考えたいところだ。(豊)
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