« ギリシャに学ぶ者は、法人税減税・消費税増税に絶対踏み出さない | トップページ | 参院選、二大政党離れ鮮明 »

2010年7月10日 (土)

菅首相が言う「課税ベースの拡大」では、やっぱり法人税は減るばかり

 法人税減税によってギリシャ問題が生じたことを指摘され、菅首相は、「課税ベースを広げて景気が回復すれば法人税収をかえないでいることは十分可能だ」と言い出しました(4日放送のNHK「参院選特集」)。

 しかし、そんな措置ではやはり法人税収は減らざるを得ないことを、しんぶん赤旗も日経も指摘しています。

 菅首相は、法人税減税・消費税増税という根拠のない誤った政策を全面的に撤回すべきです。

Banner←励みになりますのでクリックお願いします

2010年7月7日(水)「しんぶん赤旗」

消費増税隠しのまやかし
"法人課税ベース拡大"
数千億円しか財源にならず

 法律で定められた法人課税の税率を現行の約40%から、財界の要求通りに25%に引き下げた場合、リーマン・ショック前の2007年度の実績で計算すると国、地方を合わせた法人税収に9兆円の穴が開くことになります。菅直人首相(民主党代表)が言うように法人税の課税ベースを拡大しても、数千億円の財源にしかならず、とても穴埋めにはなりません。

 4日放送のNHK「参院選特集」で、日本共産党の志位和夫委員長が、法人課税を引き下げた場合に9兆円の穴が開くと追及。これに対して菅首相は、「課税ベースを広げて景気が回復すれば法人税収をかえないでいることは十分可能だ」と言い出しました。

減税措置の縮小

 菅首相が言う「課税ベースの拡大」というのは、租税特別措置法に定められている各種の滅税措置を廃止・縮小することです。

 財務省や総務省の資料によると、国税ベースの租税特別措置による減税額は7・35兆円、地方税の軽減措置は1・36兆円、合わせて8・7兆円となっています(いずれも09年度)。しかし、その多くは住宅ローン減税(所得税)、エコカー減税(自動車取得税)、工業原料用ナフサの免税(揮発油税)など、法人税以外の減税措置であり、法人税(地方税を含む)に係るものは1・2兆円、そのうち09年度で廃止されたものを除くと1・1兆円にすぎません。この中には、中小企業にかかわる減税措置も含まれています。

 租税特別措置の中で、研究開発減税については、民主党は廃止どころか「恒久措置へと転換していく」(「政策集INDEX2009」)という姿勢です。

結局国民が負担

 大企業に対しては、租税特別措置以外にも、外国税額控除や受取配当益金不算入、連結納税制度など、各種の優遇措置がありますが、民主党は、これらには手をつける気はありません。ですから、民主党のいう「課税べースの拡大」によっては、法人税率引き下げのための財源は、数千億円くらいにしかなりません。

 菅首相の言う「課税ベースの拡大」だけでは、とても9兆円の減収分を埋め合わせることはできません。足りない分は、結局、消費税増税で国民に押し付けられることになります。(日本共産党政策委員会・垣内亮)

首相、法人税の課税対象拡大に言及 「減税でも財源確保」
(日経朝刊 2010.07.05)

 消費税を中心に増税の方向性が強調される一方で、民主党は参院選のマニフェスト(政権公約)に法人税率の引き下げを盛り込んだ。菅直人首相は4日のフジテレビ番組で、法人税率の引き下げに伴い、租税特別措置(租特)の廃止や縮小など課税ベースの拡大を検討する考えを明らかにした。法人税減税の穴埋めに消費税増税を充てるとの野党側の批判をかわす狙いもありそうだ。

 首相は「アジアの国々との表面税率(の比較)では日本が高いのは事実。課税ベースを広げれば、表面税率が下がっても税収をある程度維持するのは可能だ」との認識を示した。

 日本の法人税の実効税率は40%超。経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国の平均26.3%と比べて高い。政府がまとめた新成長戦略では法人税の実効税率を「主要国並みに引き下げる」と明記。経済産業省は「来年度から税率を5%引き下げるべきだ」とする。

 だが、財源確保は難題だ。税率を5%下げるだけでも1兆円が必要になる。政府税制調査会も特定業界を優遇している租特の見直しで財源を捻出(ねんしゅつ)する考えを示している。ただ、法人税関連の租特の規模は約9200億円。このうち約2400億円は政府が拡充を目指す研究開発を支援する優遇策のため、削減は難しい。

« ギリシャに学ぶ者は、法人税減税・消費税増税に絶対踏み出さない | トップページ | 参院選、二大政党離れ鮮明 »

政治1(日本08-経済・労働・社会保障)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/190737/48842692

この記事へのトラックバック一覧です: 菅首相が言う「課税ベースの拡大」では、やっぱり法人税は減るばかり:

» 投票日まであと2日,土曜の夜はドキュメンタリー [静かなる革命2009]
投票日まであと2日.土曜の夜は気分を変えてドキュメンタリーなどで過ごされてはいかが? 政府は2010年3月12日の閣議で,殺人など最高刑が死刑の罪の時効(25年)を撤廃し,傷害致死罪などその他の人命を奪う罪の時効を原則2倍に延長する刑事訴訟法の改正案を決定した.わたしはこのような「目には目を」的報復主義的考え方をあまり買えない.ある一定の合理的な時間の経過によって「いかなる罪」も免責されるというのは,人類が獲得した集合的叡智のひとつに数えられるのではないかと考えるからだ.(旧約聖書には過失によ... [続きを読む]

« ギリシャに学ぶ者は、法人税減税・消費税増税に絶対踏み出さない | トップページ | 参院選、二大政党離れ鮮明 »

最近の記事

カテゴリー

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のコメント

興味のあるHP・Blog

無料ブログはココログ