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2010年6月の16件の記事

2010年6月28日 (月)

ヨーロッパ、相次ぐ軍事費の削減

 先日、ドイツの軍事費削減の新聞記事を引用しましたが〈6月9日の記事〉、ドイツだけでなくヨーロッパのNATO諸国全体に広がっているようです。

 日本では、財政再建のために消費税を導入するなどという明白な嘘が、民主党や自民党という大政党からも、みんなの党などの新興政党からも、まことしやかに語られています。

 しかし、このヨーロッパの例を見れば分かるように、膨大なムダを含む軍事費に目を向けないのは、財政再建を本気で考えているのではないという証拠でしょう。

 軍事費の削減を語らない者に、財政再建を口にする資格はありません。

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 今朝のしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

2010年6月28日(月)「しんぶん赤旗」

欧州 軍事費削減続く
英25% 仏15% 伊10%…

 ギリシャ危機をきっかけに、欧州各国で財政赤字削減のための緊縮政策が打ち出される中で、軍事予算も「聖域」とされず、削減や見直しの対象になっています。その規模は、北大西洋条約機構(NATO)の盟主・米国も“懸念”を表明するほどとなっています。(夏目雅至)

 英国では、5月の総選挙で成立した保守・自由民主連立政権のオズボーン財務相が6月22日、緊縮政策を発表。保健省、国際開発省を除く全省庁に2014年までに予算25%の削減を義務付けました。

 10年度の予算が369億ポンド(約4兆9660億円)の国防省もその例外ではなく、フォックス国防相は「経費削減のためには、容赦のない厳しさで臨む」と言明しています。

 10年度で385億ドル(約3兆4650億円)規模の軍事予算から13億ドルの削減を打ち出したのは、ドイツのグッテンベルク国防相。さらにドイツ軍の兵員数を25万4千人から15万人に減らすことも選択肢にしています。

 フランスのモラン国防相は14日、年間約400億ドル(約3兆6千億円)規模の軍事予算から約15%、61億ドルを削減することを明らかにしました。すでに同国国防省は軍人、軍属を含む5万人を3年計画で削減することも決定しています。

 スペインは昨年度に続き、本年度も軍事費を削減。前年度比約9%、7億4千万ドル(約666億円)がカットされています。

 イタリアでは昨年削減された軍事費をさらに11年に10%削減することが検討されています。これは政府が5月末に発表した約300億ドル(約2兆7千億円)の緊急予算削減措置の一環です。同国の軍事費は10年度で174億ドル規模です。

 こうした欧州の同盟国の軍事費削減政策に対し、米国のゲーツ国防長官は10、11の両日、ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会議で、自国のアフガニスタン、イラク戦略に影響することを恐れ、“懸念”を表明しています。

2010年6月23日 (水)

松竹伸幸『幻想の抑止力 沖縄に海兵隊はいらない』

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 昨日、一気に読みました(「まえがき」、「あとがき」込みで110ページです)。待ちわびていた本です。思ってた以上に基礎的で分かりやすく、面白い。

 しばらく前から耳にし始めた「沖縄のアメリカ海兵隊は抑止力」との説明、不勉強な僕にとっては唐突で意味不明なものでした。「核抑止力」という言葉なら昔から耳にたこができるほど聞かされてきましたが、通常戦力のアメリカ軍自体が抑止力だとの説明は初めて聞いたものだったからです。一体いつからそんな理論ができたんだろうと疑問に思ったんです。

 しかも、この「抑止力」という言葉は、「日本の防衛の役に立っている」、「日本の防衛に必要だ」という意味を持たせられながら使われているようなので、よけい疑問に思いました。この本にも引用されていますが(pp.77-78)、既に(1982年4月)当時のワインバーガー国防長官が正式な場である上院歳出委員会で、しかも書面で、「沖縄の海兵隊は、日本の防衛にはあてられてない。」と明言しているからです。日本防衛の任務のないアメリカ海兵隊が、日本防衛の役に立つなんて、論理的に成り立たない。

 著者は、抑止力とはそもそもどんなものか(第1章)、抑止力だと言われている海兵隊がどんなものか(第2章)を検討した上で、沖縄の海兵隊が抑止力なのかという問題に解答を与えます(第3章(1)-(4))。その上で、抑止力論という曖昧で不確かな日本防衛論ではなく、集団安全保障理論を発展させた、北東アジア集団安全保障機構という、具体的で現実的な日本防衛論を提起します(第3章(5))。

 僕がさしあたって欲しかったのは、抑止力(論)とは何か、海兵隊とは何かについてのまとまった知識でしたが、著者はそれには、第1章、第2章で、誰にでも分かるような易しさと具体性をもって答えてくれました。が、それを越えて、抑止力論に代わる防衛構想(北東アジア集団安全保障機構)を具体的に示してくれました。予想以上に面白かった所以です。また、ここまで記述が及んでいるが故に、日本の安全保障をまじめに考えたい人にとっては、視野の広い、前向きな議論の材料を提供してくれていると思います。

 かもがわ出版、900円(税別)。多くの方に読んで頂きたい。

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2010年6月19日 (土)

安藤たい作ニュース122号「暮らしも景気も壊す消費税の増税/『区長として反対を』区議会で質問します」

Andounews0122    「安藤たい作ニュース122号」(PDF)

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2010年6月13日 (日)

ヨーロッパ、緊縮財政で軍事費削減

 アメリカの国益・政策の主張の前に思考停止して、その言いなりになる日本とは違いますね。興味を引かれます。

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2010年6月13日(日)「しんぶん赤旗」

欧州諸国
緊縮財政で軍事費減
NATO国防相会議が協議

 北大西洋条約機構(NATO)は10、11の両日、ベルギーのブリュッセルで国防相会議を開きました。会議では、深刻な財政赤字を抱える欧州諸国が緊縮財政の一環として軍事費も聖域にせずに削減を検討している問題が焦点となりました。

 非公開会議のため各国の発言の詳細は不明ですが、10日付プレスリリースによると、初日の議論は「資金問題に集中した」といいます。

 ドイツ政府は8日、兵士を4万人削減して軍事費を減らす措置を含む今後4年間の財政緊縮政策を発表。ロイター通信によると、英国政府も財政赤字削減を目的に軍事費を減らすことを検討中だといいます。

 NATOのラスムセン事務総長は10日の記者会見で、「全加盟国が予算の制約に直面し、資金をより効率良く活用することを強いられている。彼らは、NATOが同様の措置を講ずることを期待するだろう」と発言。加盟国から軍事費削減を認めるよう求める声が出たことを明らかにしました。

 一方で同事務総長は、「まず削らなければならないのは脂肪であり、筋肉を落としてはならない」「安全を犠牲にするほど軍事予算を削ることはできない。それは究極の誤った経済だ」などと述べました。

 独英両国の動きに対し、ゲーツ米国防長官は8日、加盟国の兵力が減ることに懸念を表明していました。

 会議はこのほか、アフガニスタンに展開するNATO軍の要員増派問題、11月にリスポンで開く首脳会議で採択予定の「新戦略概念」やミサイル防衛の整備などを討議しました。

所得の二極化進展

 興味を引かれたデータなので記事をクリップしておきます。元のデータは経産省のホームページのこちら

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2010年6月12日(土)「しんぶん赤旗」

所得の二極化進展
経産省発表
背景に非正規雇用拡大

 経済産業省が9日発表した「産業活動分析」は、この10年間で低所得者層と高所得者層が増加し、「二極化が進展している」と指摘しました。また、家計所得の減少によって消費財価格の下落がもたらされている、としています。

 国税庁の民間給与実態調査をもとに、給与所得者1人当たりの年収の推移を分析。年収200万円以下の階層は、1997年以降の10年間で1・3倍に増加しています。年収が600万~1500万円の中間層は2割近く減少。一方、年収1500万円を超える階層は2004年以降増加しています。産業活動分析は「若年層における非正規雇用の拡大と、団塊世代の退職や急速な高齢化に
よる中間層の縮小・年金受給者の急増などがこうした結果の背景にある」と指摘しています。

 総務省の家計調査をもとにした分析では、00年と09年の比較で支出の減少幅が大きいのは、「こづかい・仕送り」でした。30%以上のマイナスを記録しました。「被服・履物」では25%以上の減少となっています。一方、支出が増加している品目は、高齢化の進展を背景とした医薬品、保健医療、ガソリン価格の高騰を背景とした自動車関係費、携帯電話の利用による通信費などごく一部の品目に限られています。

 通常、価格が低下すれば需要は増加すると考えられていますが、家計調査では家計が支出を減らした品目のほとんどで購入数量と単価がともに下落。産業活動分析は「近年の消費財価格の低下は、所得減少を背景に家計が購入数量を減少させた結果であることが強く示唆される」と指摘。家計所得の減少が消費財価格の下落をもたらしていることを示しています。

オランダ総選挙結果

 ちょっと興味を引かれたのでメモです。

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オランダ下院選での各党の議席
  今回
議席数
前回
(2006年)
議席数
自由民主党(VVD) 31 22
労働党 30 33
自由党 24 9
キリスト教民主勢力(CDA) 21 41
社会党 15 25
民主66 10 3
グリーンレフト 10 7
キリスト教連合 5 6
その他 4 4

2010年6月11日(金)「しんぶん赤旗」

オランダ総選挙
与党CDAが大敗
アフガン駐留延長に批判

 【アムステルダム=小玉純一】オランダで9日、下院総選挙(比例代表制、定数150、任期4年)が行われ、10日未明の開票率97%の時点で、バルケネンデ首相率いるキリスト教民主勢力(CDA)が20議席を減らして21議席にとどまり、大敗しました。自由民主党(VVD)が31議席で第一党。労働党が30議席で続いています。

 今回の選挙はオランダ軍のアフガニスタン駐留期限をめぐり、当初の期限どおりの年内撤退を主張する労働党の政権離脱を契機にした2月の3党連立政権崩壊に伴うもの。

 駐留延長を主張したCDAは第4党に転落しました。バルケネンデ氏は党首を辞任しました。

 アフガンの駐留問題では、アフガン警察の訓練要員を残して他の部隊は撤退するとみられています。

 選挙戦では、ギリシャ財政危機を背景に欧州共通通貨ユーロの危機が言われるなかで、財政赤字削減、歳出削減が焦点となりました。

 同国の財政赤字は国民総生産比6・6%。削減策でVVDが最大の削減規模を示しました。労働党はVVDの半分の削減規模を示す一方、高額所得者の所得税60%課税や銀行への特別課税を掲げました。

 「移民対策に費やす費用が少なくてすむ」とイスラム諸国からの移民阻止を主張した極右の自由党が15議席伸ばし24議席を獲得、第3党になりました。

 過半数の議席を得た党がないため、連立政権が課題となりますが、政党の組み合わせは不透明です。前回総選挙後は連立協議に3カ月を要しました。

2010年6月12日 (土)

生活保護世帯、過去最多、134万世帯超に

 昨日付しんぶん赤旗の記事のクリップです。生活保護世帯数は国民の生活実態のほんの一端を窺わせるものに過ぎませんが、それでも国民生活が今もますます厳しくなり続けていることを示しています。他に関連する最近のしんぶん赤旗の記事も引用しておきます。

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2010年6月11日(金)「しんぶん赤旗」

3月の生活保護過去最多
134万世帯超に

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 3月の生活保護世帯が前月から1万4607世帯増の134万3944世帯(速報値)にのぼり、過去最多を更新することが、9日発表された厚生労働省のまとめでわかりました。

 これにより、2009年度の生活保護世帯数の月平均は127万4239世帯となり、前年度より12万5473世帯もの大幅増となり、月平均値でも過去最多を更新する見込みです。生活保護世帯数は、01年度から最多記録を更新し続けています。

 3月の生活保護受給者数は186万6157人に達しました。毎月1万人を超えるペースで増加し、2月から3月にかけては2万2000人以上も増えています。09年度の月平均値では176万3604人で、前年度確定値より17万984人の増です。

 生活保護は、受給要件が厳しいこともあり、厚労省が今年4月に発表した推計でも、基準で定める最低生活費を下回る所得しかない世帯の15・3%しか受給していないことがわかっています。それにもかかわらず、生活保護世帯が大幅に増加しており、国民の生活はさらに厳しいものになっていることを、今回の調査結果は示しています。

 政府は景気について「着実な持ち直し」(5月20日、当時の菅直人副総理)としていますが、そうした認識は国民の生活実態と大きくかけ離れたものとなっています。

2010年4月10日(土)「しんぶん赤旗」

生活保護基準未満の低所得世帯
受給わずか15%
厚労省推計

 生活保護基準が定める最低生活費を下回る所得しか得ていない世帯が705万世帯にのぼり、そのうち、実際に生活保護を受給しているのは108万世帯(15・3%)にとどまることが厚生労働省の推計で9日にわかりました。国がこうした調査を行うのは1965年以来です。

 現行の生活保護は受給要件が厳しく、所得が最低生活費を下回っても、貯蓄が最低生活費の1カ月分未満でないと受けられません。この要件を満たす337万世帯に対しても、保護を受けている世帯の割合は32・1%にとどまります。

 また、総世帯に占める生活保護基準未満の所得の世帯(保護受給世帯を含む)の割合は14・7%。母子世帯に限ると74・3%にのぼります。

 推計は、2007年の国民生活基礎調査を使って行ったもの。各地の生活保護基準から個々の世帯の最低生活費を計算し、その世帯の所得と比べました。

 この計算では、最低生活費に家賃分や医療・介護費などが含まれていません。これらを含めれば最低生活費が上がり、それに満たない所得の世帯数はさらに増えます。低所得世帯に対する保護受給世帯の割合はいっそう低下することになります。

2010年5月12日(水)「しんぶん赤旗」

働く世帯1割、生活保護以下の所得
厚労省調査

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 働いているにもかかわらず、生活保護基準が定める最低生活費以下の所得しかない世帯が389万世帯にのぼり、就労者世帯の10・4%を占めるという推計を、厚労省が11日までに公表しました。そのうち、実際に生活保護を受給しているのは、13万世帯(3・3%)にとどまります。

 会社員や公務員など雇われて働く世帯(2478万世帯)では、生活保護基準以下の所得の世帯が217万世帯、8・8%にのぼっています。そのなかで生活保護を受給しているのは5・2%にすぎません。

 自営業者などの世帯(1272万世帯)ではさらに生活保護基準以下の割合が高く、172万世帯、13・5%に達しています。そのうち生活保護を受給しているのは1・2%です。

 また、働いている母子家庭世帯60万世帯のうち、生活保護基準以下の世帯数は42万世帯(70%)と高い割合となっています。

 調査は、2007年国民生活基礎調査を使ったものです。先月厚労省が公表した低所得世帯数の推計を、就労別に集計し公表しました。

 ただ、この計算では、最低生活費に家賃分などが含まれていません。これらを含めると生活保護基準の最低生活費に満たない所得の世帯はさらに、増えることになります。

2010年6月11日 (金)

タイ、未熟な闘争、求められる国民の声に応える政治

 ここ数ヶ月のタイの政治闘争は、何とも分からない、割り切れないものの残ったものでした。しんぶん赤旗が取材したタイ有識者の意見・感想に関する記事を引用しておきます。

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2010年6月8日(火)「しんぶん赤旗」

矛盾ふきだすタイ〈上〉
暴動・衝突 未熟な闘争

 政治対立が続くタイは、2カ月余りに及んだ反政府デモが終結し、ひとまずの平穏を取り戻しています。治安部隊によるタクシン元首相派デモ隊の強制排除、衝突、暴動と、暴力が吹き荒れた背景には何があったのか、今後の展開はどうなるのか―。タクシン派関係者や識者を取材しました。(バンコク=井上歩)

暴力に違和感

 数千から数万の群衆でバンコク都心の繁華街を占拠したタクシン派「反独裁民主統一戦線」(UDD)は、徹底抗戦の末、治安部隊にデモ会場を制圧され、敗北しました。これまでUDDに理解があるとされていたチュラロンコン大学政治学部のプラパート准教授は、「UDDにはとても失望した」と語ります。

 「当初は、解散・総選挙を求める集会に賛成していました。しかし、暴力が見えてきて違和感を覚えました」

 4月10日の衝突事件で治安部隊が手りゅう弾や実弾攻撃を受け、2回目の排除後は商業施設などへの放火も発生。「デモ隊のほとんどは一般市民」(アピシット首相)だったものの、UDDが過激派や武装グループを内包していたことは、日を追うごとに明らかになっていきました。

 タクシン派の雑誌編集長、ウィブーン元上院議員は「UDDの一部のグループは、平和路線では政府を倒せないという考えだった」と話します。

 プラパート准教授は、強制排除のおよそ半年前に出された政府の和解案・11月総選挙案をUDDが最終的に受け入れなかったことが、決定的だったといいます。「タイの世論も和解案受け入れと集会解散を望んでいた。受け入れてもUDDは大勝利だった」。UDDは一度は受け入れを表明し、結局集会を続けるという不可解な行動を取りました。

希望あったが

 「衝突で犠牲者が出るなど事態が進むにつれ、UDD内で強硬派が主導権を握るようになっていった」というのはチュラロンコン大政治学部講師のナルモン博士です。

 UDD穏健派に近く、平和解決を目指して解散時期の提案や連絡調整など両者閻の対話を支援した人物です。

 同博士によると、「平和路線の幹部たち」(穏健派)は和解案に賛成し、しかも指導部内の多数派でした。しかし、一部の強硬派幹部、地方の指導者、自警団、元軍人グループが反対。仲間に死傷者を出している集会参加者の気持ちが収まらないと強く主張し、穏健派を押し切りました。

 集会続行の理由には、テロ容疑などがかかる強硬派幹部が長期の拘束を恐れたとの"保身"説や、「タクシン元首相が認めなかった」(アピシット首相)との見方もあります。いずれにしても、強制排除を招き、和解案拒否後に56人以上が死亡しました。

 ナルモン博士はこう嘆きます。「平和路線の幹部たちは真剣に働き、大きな希望があった。しかし、力がなく、負けた」「UDDは、意思決定の機能をきちんとつくっていなかった」(つづく)

2010年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

矛盾ふきだすタイ〈下〉
声に応える政治みえず

 タイの反政府デモで中心的役割を担ったタクシン派の団体「反独裁民主統一戦線」(UDD)について、UDD穏健派に近いチュラロンコン大学政治学部のナルモン博士は「組織としてまとまっていなかった」と指摘します。

 「UDDはさまざまなグループが集まったネットワーク。デモ会場の指導者、各県の指導者と代議士などがそれぞれグループを持ち、さらに暴力を好む過激派がいた。30人くらいで会議を開くが、意思決定の機能をきちんとつくっていなかった」

 UDDが掲げた目標は「解散・総選挙」による民主主義の実現。しかし、政府の11月総選挙提案を受け入れなかったばかりか、バンコク都心の繁華街を占拠し続けるなど「タイの経済をストップさせ、国家を機能不全にして失政を言い募ろうとする、非民主的な戦略をとった」(同大のプラパート准教授)とみられています。

 タイの市民運動にくわしい同大政治学部のスリチャイ教授は「UDDはもはや民主主義を推進する勢力としての資格を失いつつある」といいます。

新しい戦術は

 しかし対立は終わりません。タクシン派の野党・タイ貢献党のアルニー下院議員は、「われわれは必ず勝たなくてはいけない。新しいたたかい方を考えている」といいます。「タイの民主主義には黒い影が潜み、見えない力が働いている。私たちは真の民主主義を求めている」

 タイの政治対立は、選挙で選ばれたタクシン派政権がクーデターや司法の与党解党判決で政権を追われ、先鋭化してきました。いまや、タブーとされる王制にまで踏み込んだ、国のあり方をめぐる争いになっています。

 ナルモン博士は「政府は、彼らが格差や不公平感などの現実の問題を持って、民主主義を求めたことを理解しなければならない」と指摘します。

 UDD指導部に批判的なタクシン派のウィブーン元上院議員は「新しい大衆闘争が必要だ」との考えを示します。同派の一部グループは各地で政治学校を開くなどしており、「政治的に目覚める人が増えてきている。その人たちが求めているのは新しい指導者だ」といいます。

声なき多数派

 今後の焦点は、政府が国民和解ロードマップを実施してどれだけ格差や不公平感を解消できるかどうか、タクシン派が中間層の根強く反発するタクシン元首相とのつながりを切って、運動を広げられるかどうかにある―識者は指摘します。

 「一番の問題は、だれも国民の支持を得ていくような戦術をとっていないこと」というのはブラパート准教授。政治対立のなか、タイ国民の6割以上はタクシン派・反タクシン派のどちらにもつかない「声なき多数派」だとされています。

 スリチャイ教授はこう嘆きます。「国民多数派の声を反映する新しい政治家が少しでも出てくれば、国の助けになる。しかし、いまはまだ、この状況にこたえられる政治が見えてこない」(バンコク=井上歩)(おわり)

2010年6月10日 (木)

韓国・統一地方選結果、韓国各紙の分析

 様々な意味で興味深い韓国の政治・経済とその歴史。先日の統一地方選の結果についての韓国各紙の分析が、しんぶん赤旗にまとめられていました。記事をクリップしておきます。

 選挙結果の報道は、6月4日の記事

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2010年6月8日(火)「しんぶん赤旗」

焦点/フォーカス
国民の声に耳傾けないから
惨敗 韓国与党
地方選結果各紙が指摘

 2日に行われた韓国の統一地方選挙。各地で野党候補が事前の予想を覆して勝利し、保守与党・ハンナラ党を惨敗させました。翌日の新聞各紙は、「国民の怒りの噴出」「政権への審判」と報道。与党大敗の原因は、哨戒艦沈没問題への対応をはじめ、国民の声に耳を傾けない李明博(イ・ミョンバク)政権の国政運営のあり方そのものにあると指摘しました。(中村圭吾)

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20100608b 「有権者の選挙革命」。現地メディアが、こう表現するほど選挙の結果は劇的でした。保守派の知事が続いてきた北東部・江原道で、最大野党・民主党の李光宰(イ・グァンジェ)氏が勝利し、同道では初の民主党知事が誕生。ハンナラ党は、地盤としてきた南東部・慶尚南道の知事選でも、盧武鉱(ノ・ムヒョン)前政権の閣僚だった野党系無所属候補に敗北。焦点となった16知事・市長選で6勝10敗の結果となりました。

 同時に行われた教育長選挙でも、首都圏のソウル市や京畿道をはじめ、6カ所で「進歩派」が当選。全国の小・中・高校の52%、児童・生徒数では57%が「進歩派」教育長の影響下に入ることになり、ハンナラ党は、教育行政の主導権を失いました。

一方的国政運営

 選挙結果について、翌日の新聞各紙は、「政府が一方的に推進してきた主要政策に対する国民の厳しい審判」(韓国日報)と指摘。「一方的な国政運営で抑え込まれたまま、積もりに積もった国民の怒りが噴出した」(京郷新聞)と報じ
ました。

 各紙が共通して問題視するのは、政府の「独善的」「一方的」な国政運営です。

 李大統領は、環境団体などが環境破壊を招くとして強く反発している四大河川開発事業を推進。中西部・忠清南道に「首都機能」を移転する「世宗市」計画では、前政権が決めた同事業の白紙撤回を表明し、地元住民の反発を招きました。

 保守派の最大紙・朝鮮日報は社説で、「政府与党が推進してきた四大河川再生事業、世宗市計画の見直し問題などで、世論の反発は非常に厳しい」と指摘。「与党は、任期が始まった当初から、『国民との意思疎通が危機的状況にある』という指摘を幾度となく受けてきたが、任期中盤になってもこの問題に対する改善の兆しは見られない」と述べました。

施策見直し促す

 同じく保守紙の中央日報は、論説委員コラムで「李大統領は就任以後、記者会見らしい記者会見を一度もしなかった」「国民には教えようとだけした」「人見知りも激しく、知っている人でなければ起用しない」と問題点を列挙。「保守勢力が心配するのは、大統領の任期ではない。保守勢力の没落だ」「こんな風では、次の総選挙、大統領選挙でも変わらないだろう」と嘆き、世論の反対が強い施策の見直しを促しました。

 与党内でも大統領への批判は強まっており、ハンギョレ新聞は、「政策の内容への反感だけでなく、推進するやり方に対する批判も強い」という与党議員のコメントを紹介。「与党内からも国政刷新の要求が洪水のようにあふれ出している」と伝えました。

2010年6月 9日 (水)

ドイツ、軍事費を聖域化しない政治

 目を引いた記事をクリップしておきます。日本ではあれだけ財政再建を声高に叫びながらも、軍事費の削減を提起するのは日本共産党だけですから、ドイツの保守政権が打ち出したこの提起は彼我の差を感じさせます。

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2010年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

独、兵士4万人削減
政府 “軍事費聖域化せず”

 ドイツ政府は8日、今後4年間で800億ユーロ(約8兆7200億円)にのぼる財政緊縮政策を発表しました。そのなかで軍事費を“聖域”にせず、軍改革で兵士を4万人削減、現在の29万人体制から25万人体制に移行することを打ち出しました。最終結論は9月に出します。

 ドイツの国防費は国内総生産(GDP)比1・3%と、北大西洋条約機構(NATO)の中では比率がもっとも小さい国の一つですが、グッテンベルク国防相は政府の財政状況にかんがみ、大幅な予算カットが必要だと述べていました。

 緊縮政策はその一方で、連邦公務員1万5千人を削減。さらに、社会保障・失業対策分野でも、育児休暇をとる親に支給する「親手当」の削減や、長期失業者の年金掛け金の国家負担の見直しなどが盛り込まれています。

 与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が必要だと主張していた所得税や消費税の増税は、連立を組む自由民主党(FDP)の反対にあい見送られましたが、これまで実施するとしていた所得税減税は棚上げにされています。

ドイツ、4年で8.8兆円の歳出カット 財政再建に軸
(日経電子版 2010/6/8 1:31)

 【ベルリン=赤川省吾】ドイツの連立与党は7日、2011~14年の財政政策の大枠を固めた。与党協議後に記者会見したメルケル首相は「欧州最大の経済大国として(ほかの国の)模範を示す」と発言し、社会保障費や国防費などの圧縮で4年間で総額800億ユーロ(8兆8000億円)の歳出カットを目指す。ドイツは欧州連合(EU)各国にも、財政再建に取り組むように呼びかけを強めるとみられる。

 国内総生産(GDP)に比べた財政赤字幅をどの程度減らすかは公表していないが、遅くとも13年にEUの財政基準である「3%以内」に収めることを狙う。09年の赤字幅は3.3%だった。

 歳出削減策には(1)失業者向け手当の削減(2)低所得者向けの支援の見直し(3)子育て支援の見直し(4)企業向け補助金の撤廃(5)国防費の削減――などを盛り込んだ。「これだけ幅広い分野で歳出削減に踏み切るのは戦後で異例」と独フランクフルター・アルゲマイネ紙(電子版)は報じた。

 メルケル首相は5月に政権公約だった所得減税を事実上撤回した。今回の歳出削減策で財政再建路線をさらに進める。

2010年6月 8日 (火)

社民・辻元氏、消費税議論「タブーにせず」

 社民党の辻本清美衆院議員が、6日のフジテレビ「新報道2001」で、ついに消費税増税の議論の必要性を強く主張しました。一体何を考えているんでしょうね。

 個人的な素朴な感想を率直に言わせてもらえば、与党になり大臣になった経験を経て、辻本氏は元々持っていた個人的な権力欲をあらわにし始めたということのように思えます。だとすれば、人として最も卑しい生き方を選び始めたということなんでしょうね。

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 これを報じた日経の記事、この番組での出席者全体の発言をまとめたしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

消費税議論「タブーにせず」 社民・辻元氏、必要性を表明
(日経電子版 2010/6/6 12:02)

 社民党の辻元清美衆院議員は6日午前のフジテレビ番組で「財源の問題で、与党にいていろんな現状が見えてくる。消費税も含めて議論をすることをタブーにしてはならない」と、消費税増税の議論が必要との考えを表明した。社民党は昨年の衆院選マニフェスト(政権公約)で「消費税の引き上げはしない」と明記しており、党方針と異なる踏み込んだ発言は議論を呼びそうだ。

 鳩山政権で国土交通副大臣を務めた辻元氏は「無駄な公共事業をどれだけ削り込めるかをやってきた。でも、なかなか夢のように一杯出てくるわけではない」と述べ、歳出削減には限界があるとの認識を示した。その上で「財政の中身を国民にしっかり示すことが大事だ。社会保障をきちんと整備するにはこれだけ(財源が)いりますと、今まで見えなかった」と、社会保障の整備のため増税による財源手当が必要、との考えを示した。

2010年6月8日(火)「しんぶん赤旗」

消費税増税論を批判
「新報道2001」 小池政策委員長が発言
ムダ削らず信も問わず

 日本共産党の小池晃政策委員長は6日、テレビ番組「新報道2001」に出席し、菅政権への対応や課題などについて各党代表と討論しました。

「政治とカネ」

 鳩山首相と民主党の小沢幹事長の辞任が議論となり、民主党の玄葉光一郎衆院議員は「重いひとつのけじめだ」とのべました。

 小池氏は、「大変な考え違いだ。辞めることで取り除ける問題ではない」と指摘。「民主党として普天間問題では日米合意をすすめ、『政治とカネ』では真相隠しをやってきた。民主党としての態度が問われている。小沢問題でいえば証人喚問をきちっと実現することが試金石だ。これをやらなければ“脱小沢”でなく“小沢隠し”だ」と強調しました。

 郵政「改革」法案について玄葉氏は、「国民新党と、今国会で成立を期すことで合意している」と発言。社民党の辻元清美衆院議員は、「抜け穴」だらけの労働者派遣法改定案の成立を求めました。

国会の課題

 小池氏は「国会がやるべきことは、予算委員会を開いて、国政の重要問題について新内閣にただすことだ。普天間問題では(首相が)日米合意を踏まえてやるといったが、そんな道ではなくて無条件撤去こそ必要だ。こういう議論こそやるべきだ」と指摘しました。

 その上で郵政「改革」法案について、「民営化を見直すといいながら民営化のままだ。日本共産党は公的事業体に戻すべきだと考える。そういうことも含めて参院選で争点にして議論すべきだ。それもやらないで会期を延長してむりやり通すことには反対だ」とのべました。

消費税増税

 菅首相が財務相時代に消費税増税の議論を始めると公言していたことが取り上げられ、玄葉氏は、ムダ遣いや国会議員を減らしても財源が足りないとして「消費税を含めた税制の抜本改革をやらないといけない」と発言。「選挙のたびに消費税を争点にしていたら日本は衰退する」として「与野党合意」ですすめたいとのべました。

 社民党の辻元氏も「消費税をタブーにせず議論していくべきだ」と呼応し、自民党の石原伸晃衆院議員も「消費税は上げざるを得ない。与野党の垣根をとって議論すべきだ」と賛同しました。

 小池氏は、「参院議員の任期は6年だ。参院選で各政党は消費税についての考えをきちんと国民に示さないといけない。選挙の争点にしないで談合で決めるなどとんでもない」と批判。「ムダ遣いというが、防衛省の予算は去年より増えている。国会の定数削減というが、なぜ政党助成金をいわないのか。国会のムダ遣いで真っ先にやるべきは政党助成金の削減だ。そういうムダを削ることもやらないで消費税増税というのはおかしい」と強調しました。

2010年6月 7日 (月)

その後の自衛隊情報保全隊

 2007年に日本共産党は自衛隊の情報保全隊の内部文書を暴露し、その国民を監視する活動が大きな問題になりましたが、この度の普天間基地をめぐる沖縄県民の抗議活動もやはり監視対象になっているようです。

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2010年6月1日(火)「しんぶん赤旗」

沖縄 抗議の声も監視
井上氏 情報保全隊活動ただす

 日本共産党の井上哲士議員は5月27日、参院外交防衛委員会で自衛隊の情報保全隊を強化する法案の質疑で、同隊が行う国民監視活動について、「沖縄で基地の爆音被害に抗議をする人や辺野古の新基地建設に反対しての県民大会も情報収集の対象か」とただしました。

 楠田大蔵防衛政務官は、「具体的な事例については答えを差し控える」としつつ、「(対象から)外せという指示をしたとは認識していない」と述べ、対象になっていることを否定しませんでした。

 井上氏は「前政権時と同じように、沖縄の皆さんの運動や抗議の声も含めて対象になっている」と指摘。2007年に日本共産党が暴露した陸自情報保全隊の内部資料の内容を示し、「自衛隊ヘリの騒音苦情電話をかけたら反自衛隊活動という分類にされている。今の沖縄の声も反自衛隊活動ということで情報保全活動が行われることは本当に県民の声を愚弄(ぐろう)するものだ」と批判。情報保全隊の活動総点検を求めました。

 北沢俊美防衛相は「行き過ぎがあればたださないといけない。もう一度省内を検討し対応していきたい」と答えました。

 2007年6月の内部文書暴露以降、同年10月には仙台地裁にその監視活動の中止を求める訴訟が提起されました。一方、陸海空3自衛隊ごとに別れていた情報保全隊は、2009年に1つの情報保全隊に統合され、今年に入っても強化されています。それを伝えるしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

 なお、自衛隊の国民監視に関するしんぶん赤旗の記事一覧はこちら

続きを読む "その後の自衛隊情報保全隊" »

2010年6月 6日 (日)

「無条件撤去」「日米安保なくせ」が沖縄で多数に

Ryukyu20100531

 志位和夫委員長が日本共産党代議士会で以下のように述べたとのことで、改めて毎日新聞・琉球新報による沖縄県民の合同世論調査の結果をメモしておきます。

 この世論調査の結果は、しんぶん赤旗2010年6月1日付でも報道されました。

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 左側に掲載した画像は、琉球新報2010年5月31日付に掲載された、この世論調査結果の一部ををグラフにしたものです。

 しんぶん赤旗2010年6月5日付に掲載された、志位氏の発言の該当部分は、以下の通り。発言の全文は、日本共産党のホームページのこちら

2010年6月5日(土)「しんぶん赤旗」

沖縄の情勢――「無条件撤去」「日米安保なくせ」が多数に

 普天間問題についていいますと、5月28日の「日米合意」――名護市・辺野古への「県内移設」と徳之島・全国各地への訓練の分散移転の合意が厳然と存在し、それは菅政権にも引き継がれるわけです。この「重荷」は「取り除かれる」どころか、沖縄県民に押し付けられようとしているわけです。

 沖縄の情勢がどうなっているかといえば、最近おこなわれた琉球新報と毎日新聞の共同世論調査(5月31日発表)で、私が非常に重要だと思ったのは、普天間基地の辺野古への「移設」に反対と答えた方が84・1%と圧倒的なのにくわえて、「反対」理由の第一は、「無条件の基地撤去」で38・0%、「国外に移すべき」が36・4%です。無条件撤去の声が、沖縄県民の第一の声になりました。

 くわえて、日米安保条約の評価では、「維持すべき」はわずか7・3%。「平和友好条約に改めるべき」が54・7%、「破棄すべき」が13・6%、合計で「日米安保をなくそう」という立場が68・3%となっているということも重要です。琉球新報では「安保の根幹に矛先」という大きな見出しで報じています。沖縄の声はこうなっているのです。

 沖縄の問題が、鳩山首相ひとりが辞めたことで「重荷」が「取り除かれた」などというのは、本当に考え違いです。まさに、菅政権は「重荷」を沖縄県民に押し付けようとしているわけであって、その立場をとり続ける限り、沖縄県民の総意との矛盾をいよいよ深め、大きな破たんに直面せざるをえないということを強く言っておきたいと思います。

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2010年6月 4日 (金)

韓国・統一地方選の結果

 これも注目していた選挙なので、メモしておきます。

 韓国各紙の分析は、6月10日の記事

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韓国地方選 与党が大敗/民主が躍進 李政権に審判

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 2日に行われた韓国の統一地方選は、保守与党・ハンナラ党が大敗し、最大野党・民主党が躍進しました。

 主要16自治体(7広域市、9道=日本の県に相当=)の首長選のうち、ハンナラ党はソウル市、首都圏の京畿道など6カ所で当選。民主党は、地盤の光州市、全羅南道、全羅北道のほか、首都圏の仁川市、伝統的に保守が強い江原道、首都機能移転計画の見直し問題で注目された忠清北道、忠清南道の計7カ所で勝利しました。

 ハンナラ党の地盤の慶尚南道でも民主党系の無所属候補が当選したほか、済州島でも民主党系の無所属候補が当選しました。大田市では保守野党・自由先進党が勝利しました。

 ソウル市長選では、ハンナラ党の現職・呉世勲(オ・セフン)氏が当選したものの、市内の25行政区のうち17区で、民主党など中道・左派野党の統一候補・韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の得票を下回りました。呉氏は3日、「事実上敗北した」と述べました。

 ソウル市内の区長選でハンナラ党は、4年前の完勝で確保した25区のうち、21カ所で首長を失いました。

 同党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表は、選挙結果を受けて党執行部の総辞職を発表しました。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は3日の首席秘書官会議で、「選挙結果を自己省察の機会にして、経済回復に専念しよう」と呼び掛けました。

 民主党は結果について、「ごう慢な政権に対する国民の審判」だと表明。政府が推進する4大河川開発事業や首都機能移転計画の見直しを中断するよう求めています。

 投票率は前回を約3ポイント上回る54・5%。民主化で自治体首長の直接選挙が始まった1995年以来、2番目に高い結果となりました。(中村圭吾)

解説
対北強硬路線 国民が警戒

 韓国の統一地方選は、与党ハンナラ党が事前の予想を大きく覆して大敗するという結果になりました。

 今回の選挙は、5年の任期の折り返し点を迎えた李明博(イ・ミョンバク)政権の「中間評価」と位置づけられてきました。李大統領は、今後の国政運営で厳しいかじ取りを迫られることになります。

 選挙直前の世論調査では、哨戒艦沈没事件を受け、北朝鮮に対して強硬姿勢を取る与党ハンナラ党の候補が、野党候補を大差でリード。南北間の緊張が高まる中、与党圧勝も予想されていました。

 しかし、結果は、与党陣営の「予想外の惨敗」(東亜日報)となりました。地元紙は、「終盤に政権と与党に対する警戒心理が働いた」(ハンギョレ新聞)と指摘しています。

 中央日報は、「哨戒艦事件で生まれた戦争への不安感も、若い有権者を投票所に引き出すのに大きな役割をした」と分析。南北の緊張の激化を憂慮する声が広がる中、野党陣営は「与党を選べば戦争になる」と主張し、支持を集めました。

 李政権は、北朝鮮への独自制裁の実施や米韓合同軍事演習の強化などの措置を表明してきました。こうした対応に、国民から「ノー」を突きつけられた結果となりました。

 今回の選挙では、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権を支えた「親盧」グループが多数当選したことも特徴の一つです。ハンナラ党の地盤の慶尚南道で、盧政権の閣僚を務め、「リトル盧武鉉」の異名をとる無所属候補が知事に当選。忠清南道、江原道の知事選でも、「盧武鉉の両腕」と呼ばれた最側近の2人が当選したほか、首都圏の首長選で盧政権の元閣僚らが与党候補と激戦を演じ、「親盧」グループの健在ぶりを印象づけました。(中村圭吾)

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2010年6月 3日 (木)

安藤たい作ニュース121号「火災の予防や被災者援護の充実を/品川区内の火災事故去年に比べて急増」

Andounews0121    「安藤たい作ニュース121号(表面)」(PDF)
   「安藤たい作ニュース121号(裏面)」(PDF)

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2010年6月 2日 (水)

鳩山由紀夫首相の辞任

 鳩山首相が辞任しました。根本的な原因は、世論・民意が鳩山内閣をささえるのやめたからです。

 鳩山内閣は、普天間基地を無条件に撤去する努力を何らしないまま、辺野古に新たなアメリカ軍基地を作り、徳之島を始めとする日本全国にアメリカ軍の訓練を受け入れることを、民意に反して国民に強制する決断を下しました。また、障害者自立支援法を延命させ、後期高齢者医療制度を直ちに廃止しませんでした。労働者派遣法を抜け穴だらけのままにして、正しい法律にしようとしませんでした。あるいは、消費税増税という形で国民負担を強化する底意をあらわにし始めました。

 すべて民意に反する政治であり、国民の意に反してその利益を奪い取ろうとする政治です。国民がこの政治に反対する意思を明らかにして、鳩山首相を辞任させたのは当然のことであり、政治を1歩前進させるものです。

 さらに1歩、2歩と歩を進め、国民の意思と利益にかなう政治を実現させていきたい!

 首相の顔を変えることなどは些末な問題であって、民意に反する政治という問題を解決するものではありません。この問題の解決のためには、この民意に反する政治の実行を強く求めてきたアメリカと財界に、その誤った政治行動を改めさせる世論と行動が必要不可欠です。それを改めるように民意を直接に突き付けていく政治こそが求められているのだと思います。

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