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2009年1月20日 (火)

ドイツ・ヘッセン州で社民党が大きく後退

 この18日に行われたドイツのヘッセン州での州議会選挙で、昨年1月の州議会選挙では支持を伸ばしてキリスト教民主党と同数の議席を獲得していた社会民主党が、得票率を大幅に減らし、結果としてキリスト教民主党に勝利を譲りました。

 この原因は、昨年、左翼党の閣外協力での社会民主党と90年連合・緑の党との連立政権樹立を土壇場で裏切った社会民主党の失態があるように思えます。読売新聞電子版2009年1月19日13時13分付けが「国内では、メルケル首相が総選挙後の政権維持に弾みをつけたと受け止められている」と報じているのは若干不十分な分析だと思われます。

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 昨年からの一連の流れを報じたしんぶん赤旗の記事を時間と逆順に引用しておきます。

2009年1月20日(火)「しんぶん赤旗」

社民党が大きく後退
左翼党は議席を維持
独ヘッセン州議会選挙

 ドイツ中西部のヘッセン州で十八日、州議会選挙(百十八議席)の投開票が行われ、社会民主党(SPD)が一年前の選挙から大きく後退しました。メルケル首相与党のキリスト教民主同盟(CDU)は得票率、議席で微増したものの、単独過半数には達せず、自由民主党(FDP)との連立を組む見通しとなりました。左翼党は前回に続いて議席獲得に必要な得票率5%を超え、前回と同議席を確保しました。

 ドイツでは今年、六月の欧州議会選挙、九月の連邦議会(下院)選挙、五つの州議会選挙と選挙が続きます。今回のヘッセン州議会選挙はその初回の選挙として注目されていました。

 暫定公式結果によると、SPDは得票率23・7%(前回比13ポイント減)で二十九議席(前回四十二)、CDUは37・2%(0・4ポイント増)で四十六議席(同四十二)。FDPは16・2%(6・8ポイント増)で二十議席(同十一)、90年連合・緑の党は13・7%(6・2ポイント増)で十七議席(同九)でした。左翼党は5・4%(0・3ポイント増)で前回と同じ六議席でした。同州では前回の州議会選挙で左翼党が初めて議席を獲得。SPDがCDUと同数議席となるなかで、旧西独部の州として初めてSPDが左翼党の閣外協力を得て政府を構成できるかどうかが、大きな争点になりました。しかし、SPDはこの問題で分裂、州政府が成立しない状態が続き、繰り上げ選挙となりました。SPDはこのため有権者の信頼を失いました。

 左翼党は選挙戦で「大企業・富裕者から貧困者への富の再分配」などを正面に掲げました。

2008年11月5日(水)「しんぶん赤旗」

独ヘッセン
州政府樹立が頓挫
左翼閣外協力 社民の一部反対

 ドイツ中西部のヘッセン州(人口約六百十万人)で三日、注目された左翼党が閣外協力する州政府樹立が最終段階で頓挫しました。左翼党に閣外協力を求めた社会民主党(SPD)の州議会議員団四十二人のうち四人が州党大会決定に反して、州議会での投票で政府樹立に反対に回ったことによるものです。

 一月の州議会選挙でこれまで州政府を握っていたキリスト教民主同盟(CDU)と四十二議席の同数となったSPDは、八カ月間の党内討議で、同選挙で初議席を得た左翼党の閣外協力で90年連合・緑の党との少数内閣をめざすことを決定。一日の州党大会でもこの方針を95%の圧倒的賛成多数で承認しました。

 造反したのはワルター州副党首ら四人。真因はワルター氏が閣僚入りできなかったことにあるともみられています。

 左翼党は声明を出し「もはやSPDは信用できるパートナーではない」と批判。州レベルと国政レベルで二大政党の悪政に対抗して、議会内外で国民生活防衛のたたかいを強めていくことを強調しました。

2008年10月29日(水)「しんぶん赤旗」

左翼党
旧西独地域でも存在感
閣外協力で州政府成立へ
ヘッセン州
反共の壁破る

Land_hessen  ドイツのヘッセン州(人口約六百十万人)で、左翼党の閣外協力を受ける州政府が十一月四日にも誕生します。同党が旧西独地域で州政府の連立にかかわるのは初めて。二大政党の悪政に反対する同党の勢いを反映したもので、「長い間、旧西独でそそりたってきた反共の壁の崩壊」(ビスキー同党議長)の一環として注目されています。(片岡正明)

 同州の社会民主党(SPD)と90年連合・緑の党は二十四日、少数与党での州政府樹立で合意。これに先立ち、左翼党は十一日、同州組織の大会で両党の連立に支持を表明していました。同党のギジ連邦議会議員団長は大会で「キリスト教民主同明皿(CDU)のコッホ州首相の悪政をやめさせるため、寛容であるべきだ」と必要な主張はしつつ、妥協の用意も示しています。

 ヘッセン州議会(定数百十)で選挙が行われたのは一月末。州政権を握ってきたCDUが後退し、SPDが伸びたものの、双方が同数の四十二議席。SPDが望む90年連合・緑の党(九議席)との連立でも、CDUが求める十一議席の自由民主党(FDP)との連立でも過半数に達せず、六議席の左翼党がキャスチングポートを握ることになりました。

 ヘッセン州SPDのイプシランティ党代表(首相候補)は選挙後、左翼党に閣外協力を得て少数与党政府をつくることを党中央に相談。党内のみならず国民レベルで大論争を引き起こしました。閣外協力とはいえ、左翼党が州政府づくりにかかわるのを認めれば、国政レベルでも連邦議会選挙(来年九月)後の連立相手の候補とみなされ、SPDが「容共の立場になった」といわれることにもつながるからです。

 国民大論争に至った要因は、左翼党が二〇〇五年の連邦議会選挙以来、政党地図を変えるほど躍進してきたことにあります。

二大政党の悪政に反対
支持を集める

 左翼党は昨年六月、旧東独政権党の流れをくむ民主的社会主義党(PDS)と旧西独の労組活動家やSPD元党員らが結成した「労働と社会的公正のための選挙代案」(WASG)が合同した党で、マルクス主義も源泉の一つとしています。

 二〇〇五年の連邦議会選挙ではPDSとWASGが統一名簿で臨み、得票率8・7%、五十四議席に躍進。その後も従来「反共的」といわれた旧西独地域での選挙で旋風を引き起こしています。

 国政レベルではキリスト教民主・社会同明皿(CDU・CSU)とSPDにより、付加価値税の引き上げ、年金改悪、アブガニスタン戦争への増派などが次々と実施されましたが、これに一貫して反対してきた左翼党が支持を集めました。

 昨年にブレーメン特別市で議席を得たのを皮切りに、今年にはヘッセン州、ニーダーザクセン州、ハンブルク特別市で、得票率が5%以上なければ議席を得られない条項を乗り越えて議席を獲得。九月のバイエルン州議会選挙では得票率4・3%と議席獲得まで後一歩に迫りました。世論調査でも全国的な支持率が10%ほどで推移し、マスコミでも「全国政党」の評価が定着しています。

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