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2008年3月20日 (木)

新銀行東京問題、今朝の日経もよく書いてる

 何か日経の論評の引用ばかりですが、今の都と都議会の、状況と問題点をよく書いていて興味深いと思うので、また引用しておきます。太字や赤字などは引用者です。

 ちなみに今朝のしんぶん赤旗の記事は以下のリンク先をどうぞ。

「新銀行東京、中小企業に役立たず、都議会委で小竹議員 追加出資撤回せよ」

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新銀行の審議低調
都議会、安直な対応 再び
外部意見導入へ公聴会を
(日経 2008.03.20)

 経営危機に陥った新銀行東京は再建のメドがあるのか、清算すべきなのか。都議会は来週、石原慎太郎知事が提案した四百億円増資の採決を予定するが、とても採決できるような十分な塞議をしたとはいえない

 「今回の追加出資の意味合いを多くの都民に理解していただき、(知事の)苦渋の決断が必要な決断だったことを申し上げたい」。都議会最大会派の自民党は予算特別委員会の総括質疑で四百億円を容認した。

早々に増資了解

 特別委で最初に質問にたった自民都議は新銀行東京を議題にせず、関連質問で別の都議がとりあげた。知事の再建への決意表明と、担当局長の「増資以外に選択肢はない」という説明を拝聴。わずか一時間のペーパー読み上げの質問で早々に増資を了解した。以後、同委で自民党は突っ込んだ質問はせず、知事批判の他会派の質問にヤジを飛ばすことに専念した

 自民党は九年前の都知事選で石原氏が同党の推す候補を破って当選したことから距離をおいたが、まもなく与党化した。知事の長男は衆院議員で自民党都連会長、三男も衆院選に自民公認で出馬、一度落選後、三年前に初当選した。知事に接近して陳情処理を含めて実利をとりたい自民と知事はもちつもたれつの関係だ四年前の新銀行設立時の審議では貸し渋りにあう中小企業にとって「地獄に仏」と同党は高く評価した

 自民党と並ぶ知事与党の公明党は正式な態度を留保しているが迫力は乏しい。十七日の経済・港湾委員会で質問した実力者は新銀行設立の審議の際、石原知事が不規則発言で「広報担当重役に起用したい」と呼びかけた推進者自己批判の一つもなく、新銀行に関する質問もなし。中小企業振興を訴え「議会の質疑は夢がないといけない」などと語るだけだった。

 民主党新銀行東京設立に賛成したスネに傷持つ身。執行部が当時の「親石原」から「反石原」へとカジを切ったものの、旧経営陣トップの仁司泰正氏の参考人招致の動議に賛成しなかった

 石原知事ら執行部は「増資以外の清算などの選択肢では都民の負担は千億円以上に達し、融資先中小企業の破綻も免れない」と強調する。しかし、増資で再建できるのか、収支見通しの詳細は答えず不明確のまま。

 四百億円の追加出資にとどまらず、将来さらなる負担がのしかかる危険性はないのか。融資額を二十分の一に圧縮し、店舗、人員を大幅に削減して無担保無保証融資も打ち切る再建案では融資相手の中小企業は結局苦しむことにもなる。

納税者納得せず

 設立当初から「スコアリングモデル」「ポートフォリオ」など新銀行の融資方式の説明を受け、バラ色の将来像に飛びついた都議会が再び都側の答弁だけで対応を決めようとしている。とても納税者は納得しまい

 乱脈経営のらく印を都が押した仁司氏らの言い分をなぜ聴取しないのか。「都議らも口利きで破綻した融資先を紹介したことが発覚するのを恐れているのではないか」(都庁幹部OB)という疑惑もささやかれる。

 公聴会を開いて新銀行再建の可能性について金融専門家の意見なども聴取すべきだ「都が監視する」などという四年前同様の付帯決議でお茶を濁されたのでは都民はたまったものではない

 都は〇八年度補正予算案の形で増資案を提出しており、当初予算案とは切り離して審議すればよい

(編集委員 中西晴史)

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» 円高・株安・外貨準備高1兆ドル・消費低迷 [関係性]
 すごい勢いで対ドルで円高が進んでいる。そして、サブプライム問題に発してアメリカ経済の低迷が始まり、そこに頼る経済構造を持つ日本の株価も急落している。さすがに、この円高に対して2001年から2004年まで強烈に行ってきた政府介入を今更続けることができないほど外貨準備高が増している。そして、ついに2月末で、1兆ドルの外貨準備高を保持した。こうして、アメリカ経済を補完してきた。  この外貨準備高は民間からの借金を元手にしているため、「債務超過」の状態である(日本経済新聞3月14日付け朝刊)。  額の大き... [続きを読む]

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