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2008年1月17日 (木)

新テロ特措法、民主対案を自民・公明が支持

 臨時国会の閉会した15日、民主党が提出した新テロ特措法への対案に、与党たる自民・公明は、参院では反対しましたが、衆院では継続審議としました。つまり参院では「反対」しましたが、衆院では「反対しない」意思を明確にしました。

 他方、政府の提出した新テロ特措法案に、民主党は衆院では「反対」しましたが、参院ではやはり継続審議として「反対しない」意思を明確にしようとしました。他の野党の批判により結局「反対」しましたが、一旦は「反対しない」態度を取ろうとしました。

 しかも、民主党代表の小沢一郎氏は、衆院での再議決に「棄権」という「形」で「反対しない」意思をより明確にしました。

 このアフガニスタン問題は、(A)アメリカの始めたアフガニスタン報復戦争を支援するのか(アメリカの国益)、それとも(B)アフガニスタン政府が求めている和解プロセスを支援するのか(アフガニスタンの国益)、という問題です。

 政府・与党の法案も、民主の対案も「(A)の立場に立つ」という点では同じものです。ただ、政府・与党案は海上自衛隊を使って支援し、民主対案は陸上自衛隊を使って支援するという違いがあり、さらに民主党案は、アフガニスタンに限らず、また1年に限らず、いつでもどこでも自衛隊の海外派兵ができるように法整備をすることを求めているという違いがありますが、「(A)の立場に立つ」という点では何の違いもありません。

 ですから、土壇場でお互いにお互いの法案に「反対しない」態度を取ろうとするのは当たり前の帰結です。

 ではなぜ他方では民主党は「反対」の態度を取ったのか。

 それは国民の意思が「(A)の立場に立つ」ことで一致してはいなかったからです。数々の世論調査を見れば、この問題では国民は最初からそうでした。

 「海上自衛隊がインド洋で給油活動することの是非」という形で問われた世論調査において最初から賛否が拮抗していました。しかも最後には反対の方が増えていったのです。

 すなわち、政府・与党は「(A)の立場に立った政治」を遂行しようとしたが、国民は最初から「必ずしも賛成しない」意思を持ち、最後には「反対」する意思が強くなっていったというのが事実の基本的構図です。

 従って、民主党が「野党」を標榜する以上、国民の「賛成しない」ないし「反対する」という意思に沿わざるを得ず、「反対」の態度を表明せざるを得なかったということでしょう。

 結局、ここでも国民の意思こそが、「(A)の立場に立った政治」(自民党政治)の遂行を阻んできたのです。民主党にも「野党」らしく「反対」の態度を取らせたのです。

 ところが、しかし、民主党の本来の意思は政府・与党と同じく「(A)の立場に立つ」というものでした。その意思は民主党の対案で明確に表明されています。小沢氏の再議決での「棄権」の態度でさらに強くその本来の意思が表明されました。

 与党たる自民・公明が、自らと立場を同じくし、その意思を明確に表明した民主党を放っておくはずがありません。自民・公明はその「(A)の立場に立つ」と言う民主党を応援する意思を明確にしました。冒頭に述べた「継続審議」への賛成です。自民・公明・民主(そして国民新も)がそろって民主党の対案の「継続審議」に賛成し、「(A)の立場に立った政治」を遂行する意思を明確にしたのです。

 「(A)の立場に立った政治」を遂行することで、与党たる自民・公明も野党たる民主も一致しました。国民の意思に沿って、「(A)の立場に立った政治」を阻むためには、どうすればいいのか。

 それはその阻んできた力を強くすることでしょう。国民は、「(A)の立場に立った政治」に疑問を持つのなら、さらに一歩を進めて「(B)の立場に立った政治」を求める意思をより一層明確にすべきではないのか。そのことが今国民に求められていると思います。

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