県民大会実行委員会が、検定意見撤回を再要請
2008年1月16日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄戦「集団自決」の記述に関する高校歴史教科書の検定問題で、文部科学省が教科書会社の訂正申請の承認(先月二十六日)でも「日本軍の強制」の記述を認めなかったことについて、沖縄県の「教科書検定意見撤回を求める県民大会実行委員会」は十五日、政府と文部科学省に対する要請行動を行い、あらためて検定意見の撤回と記述の回復を求めました。
要請に参加したのは仲里利信実行委員長(県議会議長)ら実行委員会の五人。大野松茂内閣官房副長官、池坊保子文部科学副大臣とそれぞれ面会し、昨年末に実行委員会で議決した、記述復活と検定意見の撤回を求める要請文を手渡しました。
実行委員会側によると、大野官房副長官は「要請を受けとめる。(総理、官房長官に)要請文をお渡しする」と対応。池坊副大臣は「これまで誠実に対応してきた」と、政府の対応を肯定し、検定意見撤回は必要ないとの認識を示しました。
仲里委員長は要請後、記者団に対し「副大臣は(先月訂正した)教科書は百二十点の内容とおっしゃったが、それはのめないと申し上げた」と報告。また、自身が文科省の対応を当初「八十点」としたことについて「検定意見は事実上撤回だと解釈したが、違うと分かった」と述べ、評価を撤回しました。
今後の行動は「実行委員会で議論していく」とした上で、「検定意見の撤回に向けて今後も(行動を)続けていく。時間をかけてもやっていく」と述べました。
« 小牧薫「『大江・岩波沖縄裁判』の経過と論点」 | トップページ | 新テロ特措法、民主対案を自民・公明が支持 »
「政治1(日本14-日本の侵略戦争-沖縄戦)」カテゴリの記事
- 渡海文科相、「集団自決」軍強制の削除を説明できず(2008.01.31)
- 教科書調査官、縁故採用の系譜―平泉澄→村尾次郎→時野谷滋→(伊藤隆→)照沼康孝・村瀬信一(・福地惇)(追加)(2008.01.21)
- 県民大会実行委員会が、検定意見撤回を再要請(2008.01.17)
- 小牧薫「『大江・岩波沖縄裁判』の経過と論点」(2008.01.17)
- 沖縄戦自決「軍強制」問題、またもや文科省・調査官の独断!(2008.01.12)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント