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2007年11月12日 (月)

この数ヶ月の政治的激動についての、日本共産党の認識

 7日になされた不破哲三・社会科学研究所長の発言が面白かったので、自分の勉強のためにまとめてみました。以下そのまとめです。

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 原文はここ、「綱領の立場で日本と世界を見る/特別党学校交流会 不破哲三社研所長の発言<上>」

 日本社会の問題点は色々ありますが、その最大の根源は、「大企業・財界の横暴な支配」であり、「きわめて異常な国家的な対米従属」と特徴付けられるアメリカ言いなりの体制です。

 従って、この2つの根源を打ち破ることが、日本社会の抱える問題を全体として解決するための不可欠の路線ということになり、これを民主主義革命と民主連合政府の実現によって成し遂げようというのが、日本共産党の基本的立場です。

 「自民党政治」とは自由民主党を主役とする政治のことですが、その中身は、アメリカの利益と大企業・財界の利益を代表している政治です。

 ところが、この自民党政治は様々な分野で破綻を来たし、自民党が政治を安定的に握る力を失ってきています。このことは、先の参院選で、「自民党政治はごめんだ」という声がかつてない広範な国民に広がるという形で現れました。その結果、「自民党の大敗」という選挙結果を生み出しました。

 しかし、自民党はこの自民党政治の根本の枠組みを変えるつもりは全くありません。

 野党においても、財界の意思に逆らっても国民のための政治をやらなければならないという方針・姿勢・覚悟をもった政党は、日本共産党以外にありません。また、アメリカとの関係では、日米安保条約廃棄という目標を掲げた政党は、やはり日本共産党以外にありません。社民党も村山内閣以来この立場を捨てました。民主党に至っては、日米同盟を日本の政治の基本とする立場に立ち、自民党と共に憲法改悪の目標を持っています。

 この中で、民主党は、自民党政治に代わる「対抗軸」を示さないまま「対決」路線を取り、自民党政治を変えたいという国民の気分を吸収して、先の参院選で躍進しました。

 このように「自民党政治はもうごめんだ」という声が広範な国民の世論となった以上、では自民党政治に代わって何をやるかということがすべての政党に問われる段階に、日本の政治は進みました。

 その上、参院選では民主党が躍進し、野党全体で過半数の議席を占める結果となったので、このことがなおさら強く問われることになっています。

 なぜなら、次の総選挙は民主党にとって政権獲得を目指す舞台になるので、それに先立つ国会で民主党が発表する政策は、すべて民主党が政権を取ったらすぐに実行する政策と受け取られるからです。さらにまた、野党が過半数を握り民主党がその主力である以上、政府や自民・公明の提出法案を通すか通さないかの主要な責任を民主党が負うことになるからです。

 これがまず問われたのが新旧のテロ特措法の問題です。この点で民主党が「対案」として持ち出したのは、国連決議が基礎になってさえいれば、どんな多国籍軍の武力行使にも自衛隊が加わることを、恒久法として制定するということでした。これは、今の給油作戦よりはるかに本格的で大規模な海外派兵の提案であり、これまで歴代の自民党政権の下で決められた海外派兵立法のすべてをはるかに上回る、最悪の海外派兵法と言うべきです。

 経済問題においては、この間社会保障を大幅に切り捨て、雇用制度を根本的に改悪し、地方財源を切り捨て、農業を切り捨ててきたために、国民が痛めつけられているという現実を改善することが強く求められています。この問題を解決するためには、その財源をどこに求めるかがどうしても問題になり、空前の巨額の利潤を上げながら負担すべきものを負担していない大企業・財界に求め、これまでの特権的な減税にメスを入れるのか、それとも生活危機にあえぐ国民に消費税増税を押しつけるのか、この選択を迫られます。民主党はこの財源を未だ示しておらず、先日の福田・小沢密談では、このことは何の議論もされず「大連立」の合意がすぐにできてしまいました。

 このように、自民党政治を何をもって代えるかという問いに、民主党は、自民党の政策と民主党の政策をすりあわせるという形で答え始めています。

 同じ問いは日本共産党にも向けられていますが、日本共産党の持つ解決策は冒頭に述べた通りです。

 しかも、この解決策は、日本共産党の独特の思想なり原理なりから作られたものではなく、日本社会の現実という「事実」から引き出したものですし、圧倒的多数の国民の利益に合致するという「合理性」を持つものです。

 従って、国民自身が置かれている立場とそれをめぐる事実関係を理解してもらえば、国民の認識と日本共産党の立場は自ずと接近してくるものです。

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コメント

はじめまして、野沢恒夫(匿名)と申します。
不破哲三さんの発言が面白かったので、まとめられたとのことですが、よくまとめられていて、感心させられました。
おかげさまで、私の頭の中も、よく整理することができました。
私の場合は、ブログで同じ「しんぶん赤旗」の記事を転載(引用)するのが精一杯でした…。
今後ともよろしくお願いします。

 野沢さん、初めまして(^^;。

 おほめいただき、ありがとうございます。嬉しい限りです。

 不破さんの発言って、難しい言葉を使うでもなく、分かりやすいのですーっと読めちゃうのですが、結構深いものがあって、平凡な頭のこちらは、ちゃんと自分の言葉で整理してないと、右から左へとそのまま頭の中を通過しちゃいそうなんですよね。

 こちらこそよろしくお願いします。

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