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2007年11月 5日 (月)

福田・自民党と共に、アメリカに屈服し始めた小沢一郎氏と民主党

 福田・小沢両氏による密室談合、両氏による大連立への一定の合意、民主党の拒否、小沢氏の代表辞任表明と政界に激震が走りました。

 僕はこれを、小沢氏と民主党が世論を裏切ってアメリカの圧力へ屈服していく過程だと見ます。

 7月29日の参院選は、「反自公」という「対決姿勢」で、「自公政治の拒絶」、「自公政治からの脱却」という世論を吸収し、民主党が圧勝しました。

 その直後、「海上自衛隊によるインド洋での給油」という形での「アメリカの対アフガニスタン報復戦争への軍事支援」を11月2日以降も続けるか否かが争点となりました。

 この点につき、小沢氏は「旧テロ特措法の継続に反対する」という形で「軍事支援を終わらせる」立場に立ちました。

 しかし、その後、「国際治安支援部隊(ISAF)への参加」という形で「軍事支援する」という風に、その立場を変更します。

 この間世論に大きな変化はなく、あったのはアメリカの「給油という軍事支援の継続」に向けた強い圧力でした。つまり小沢氏のアメリカの圧力への屈服が始まったのです。

 10月30日午前には、福田・小沢両氏による第1回目の密室談合がありますが、その午後民主党の長島昭久・衆院議員は福田首相に「現行のテロ特措法はいくつかのメニューがあり、活動地域も制限がないが、新法はインド洋で艦船への給油しかできない。こんなに手をしばってテロとの戦いに対応できるのか」と質問し、福田首相は、「テロとの戦いという広い概念は、新法でも現行法でもできない。(派兵)一般法をつくるしかない。今後の課題だ」と答えました。さらに長島氏は「テロの関連地域はアフガニスタンだけではない。一刻も早く一般法をつくるべきだ。立法府は狭い議論をやる場所ではない」と述べました(しんぶん赤旗、日経10月31日付)。

 長島氏と福田首相は、「自衛隊派兵恒久法を作る」という形で「軍事支援する」ことで一致したのです。

 11月2日には福田・小沢両氏による2回目の密室談合が開かれ、「恒久法を手掛かりにする」形で「軍事支援する」ことで一致します。

 日経3日付は「首相は会談で、給油新法案の早期成立への協力を改めて要請。小沢氏は民主党の主張に沿って自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法を制定するなら、日本の国際貢献のあり方について前向きに話し合っていく立場を表明したという」と報じ、しんぶん赤旗3日付は「会談では、自衛隊の海外派兵をいつでも可能にする恒久法についても協議され、福田首相は『国連決議とか国連が承認した活動を一つの原則にしてやっていこう』と小沢代表の考えに沿う姿勢を表明。これに対し、小沢氏は、自衛隊の海外派兵を常時可能とする恒久法の制定を条件に、新テロ特措法案の今国会成立に協力する考えを表明したといいます」と報じました。

 他方、この2日午前0時には、インド洋上の海上自衛隊は、世論を受け、しかし政府の方針には反して、撤収を始めました。自衛隊の海外派兵が世論により中断されるのは歴史上初めてのことです。日本政府・自衛隊による海外での軍事活動が世論によって歴史上初めて中止に追い込まれたのです。

 ところがアメリカは、その撤収を始めた日に、より強い圧力的発言を始めます。ゲーツ国防長官は「数ヶ月でなく、数週間での再開を希望する」と述べて新テロ特措法の今国会成立を求めます。国務省のマコーマック報道官は「失望した」と述べ、ペリーノ大統領報道官は「他の方法もあるが最も大事なのは給油だ」と念を押しました(以上日経3日付)。

 報じられるように、「大連立」はきわめて強い世論の反発を受けて当面は消えましたが、自民党の「軍事支援」の立場、民主党の「軍事支援」の立場、そしてアメリカの圧力は消えていません。それどころか、そのどれもがますます強められています。

 「テロの根絶」のために政治的解決の世論をますます強めねばなりません。戦争による「テロの拡散・増大」をこれ以上許す訳にはいかないのです。

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