アメリカ軍にアフリカ軍司令部が発足
2007年10月1日(月)「しんぶん赤旗」
アフリカを一元的管轄
米軍司令部発足
「支配」への根強い警戒感もアフリカ大陸を一元的に管轄する米軍のアフリカ軍司令部が一日に発足します。米政府は同司令部の創設を通じて、アフリカ諸国との「関係強化」を強調しますが、米軍の「支配」に対する根強い警戒感もあります。
(ワシントン=山崎伸治)米軍はこれまでアフリカ北東部の「アフリカの角」(ソマリア、ジブチ、エチオピアなど)と、エジプト、スーダン、ケニアを中央軍、インド洋の島々を太平洋軍、それ以外のアフリカを欧州軍が、それぞれ分担してきました。アフリカ軍の創設はこれを一元化するものです(エジプトは引き続き中央軍の管轄)。
08年に完全独立
司令部については、当面は欧州軍の準司令部扱いでドイツのシュツットガルトに置かれ、人員の80%はそこを本拠地とし、残り20%がアフリカで活動するといいます。一年後の二〇〇八年十月に完全に独立した後は、アフリカに司令部を設置する予定。候補地としてナイジェリアやリベリアなどがあがっています。
九月二十一―二十四日にはアフリカ諸国四十力国以上の代表を招いて、バージニア州ワレントン(ワシントンの西約八十キロメートル)で会合を開き、国防総省、国務省、国際開発庁の担当者が司令部新設について説明。二十七日には、初代司令官に指名されているウィリアム・ワード欧州軍副司令官の指名承認公聴会が開かれました。
アフリカ軍の創設には、米国が同地域を「対テロ戦争」の主戦場の一つと位置づけ、アフリカ諸国と関係を強める中国をけん制する狙いが指摘されてきました。アフリカ諸国の軍関係者からは「アフリカの安全保障政策を『指図』するために使われるのではないか」(軍事専門紙ディフェンス・ニューズ)との懸念が繰り返し表明されています。
これに対して、アフリカ担当のテリサ・ウェラン米副国防次官補は二十日、ワシントン市内での討論会で「(そうした指摘は)明らかに間違っている」と否定。「この司令部の第一の任務として重点を置くのは、アフリカにおける治安能力を構築し、アフリカの人たちが自分たち自身の治安上の課題に対応できるようにすることだ」と述べました。
そのために経済支援強化の方針を打ち出し、司令部には国防総省だけでなく国務省、財務省、商務省、国際開発庁からも要員が派遺されます。
「民間人の仮面」
ところがかえってこのことが、従来アフリカ支援を行ってきた非政府組織(NGO)の懸念を呼び起こしています。
ワシントンのNGO「難民インターナショナル」のマーク・マラン氏は八月一日の上院外交委員会の公聴会で、アフリカのメディアがこぞって同司令部を「脅威」と見なしていると指摘。「アフリカでは国防総省が戦闘司令部の顔の上に民間人の仮面をかぶっていると見られている」と批判しています。
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