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2007年10月27日 (土)

アフガニスタン、「平和と和解のプロセス」を促進してこそテロは無くせる

 アメリカ主導のタリバン掃討作戦が行き詰まる中、その軍事的対応を止めて、政治的対応を開始し、警察的・司法的手段でテロを無くそうとする動きが強まっています。

 昨日の衆議院でも、日本共産党の笠井亮衆院議員の質問に対して、高村正彦外相も「全体的に(笠井)委員の考えに反対するものではない」と答えました。

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 これを伝える今朝の記事と共に最近のヨーロッパの動きに関する記事を引用しておきます。

2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

テロ根絶は法と道理で
衆院委で笠井議員 外相「反対しない」

 日本共産党の笠井亮議員は二十六日の衆院外務委員会で、テロを根絶するためには、どのような手段が有効で、法と道理にかなうのかという角度から、日本外交のあり方をただしました。

 笠井氏は、昨年九月の国連総会で国連として初めての包括的対テロ戦略決議である「地球規模の対テロリズム戦略」が採択されるなど、この間、テロを“法の裁き”によって根絶するための国際社会の一致した努力がすすめられていると指摘しました。

 外務省の梅本和義大臣官房審議官は、国連加盟各国のテロ対策能力を向上させるための「国連テロ対策委員会」には、百九十二の国・地域が報告書を提出しており、その報告総数は六百九十七件(日本は五件)に上ることを明らかにしました。

 笠井氏が「こうした活動は『国際的なテロリズムの防止及び根絶の活動』であり、日本の貢献の重要な内容だ」と述べて政府の認識をただしたのに対し、高村正彦外相も「全体的に(笠井)委員の考えに反対するものではない」と認めました。

 笠井氏は、アフガニスタンでは米軍の掃討作戦によって治安情勢が悪化していると指摘。一方で、同国のカルザイ大統領自身が紹介しているように、タリバンを含む反政府勢力と交渉を始める動きもあるとのべ、「この『平和と和解のプロセス』を促進するために、日本はどうしようとしているのか」とただしました。

 高村外相は「タリバンのすべてがビンラディンみたいな人ばかりではない。ある意味で将来的な国民的和解が必要なのは事実だ」とのべました。

 笠井氏は、米軍の報復戦争・タリバン掃討作戦と、それを支援し続けている日本政府の姿勢が「和解のプロセス」を阻んでいること指摘し、根本的転換を迫りました。

2007年9月22日(土)「しんぶん赤旗」

アフガン戦争協力の是非
独議会でも焦点に
撤退を支持52% 世論は逆転

 【ベルリン=中村美弥子】ドイツ連邦議会(下院)は二十日、アフガニスタンで活動する北大西洋条約機構(NATO)主体の国際治安支援部隊(ISAF)への連邦軍の派遣延長をめぐる審議を開始しました。政府与党は派遣延長の必要性を必死で訴えていますが、国民の間にはアフガン駐留について不信感が広がっています。

 ドイツは現在、国連安保理決議一三八六に基づくISAFの一員として兵士約三千人をアフガン北部に駐留させ、偵察目的で多目的軍用機トーネード六機を南部に展開させています。政府は十九日、ISAFへの連邦軍派遣を一年間延長することを閣議決定。連邦議会は十月十二日に派兵延長の可否を採決する予定です。

連日の報道

 ドイツ国民は、軍隊の派遣がアフガンの民主化と復興に本当に役立っているのかと疑念を深めています。旧政権勢力タリバンによるドイツ部隊への攻撃やドイツ人の誘拐が増加していることや、外国軍による掃討作戦がアフガン民間人に多くの犠牲者を出しているとのニュースが毎日のように報じられているからです。

 週刊誌『シュテルン』(電子版)が十二日に公表した世論調査によると、回答者千一人のうち52%が軍の撤退を支持し、撤退反対は43%でした。二〇〇五年九月の調査では、撤退支持が34%、撤退反対は60%。この二年間で世論が逆転したことを示しています。

 二十日の連邦議会の審議で、シュタインマイヤー外相(社会民主党=SPD)は、「アフガンの情勢は予想以上に困難が多い」としながらも、「部隊の撤退は、われわれが過去六年で築いた成果を危険にさらすことになる」と述べ、駐留継続を正当化しました。

 ユング国防相(キリスト教民主同盟=CDU)も、民生復興と治安維持は相互に支え合う関係だと述べ、「われわれはアフガンをタリバンから解放した。この国を再びテロの訓練所にさせないことがドイツの国益だ」と主張しました。

広がる矛盾

 連邦議会の中で明確にアフガン撤退を主張しているのは野党の左翼党だけです。同党のギジ議員団共同議長は、アフガニスタンの現状は民主主義とかけ離れた状態にあると指摘。「ドイツ国民の多数がわれわれの側に付いている。このことが与党を不安にさせている」と強調しました。

 シュレーダー前政権時の〇一年、与党の一員として独軍のアフガン派遣を承認した90年連合・緑の党は、この問題をめぐり党内で意見が分かれています。同党を悩ませているのが、連邦議会での採決がアフガン北部での部隊駐留と南部でのトーネード派遣をセットにしていることです。同党は部隊の北部駐留には賛成だが、トーネード機派遣には反対という立場を取ってきました。

 十五日に開いた臨時党大会では、代議員からアフガン撤退を求める声が相次ぎましたが、党として連邦政府にアフガン戦略の変更を要求していくことで一致。連邦議会での採決時に棄権するか反対票を投じるかは、議員一人ひとりの判断に委ねるとの決定で落ち着きました。

 ドイツ連邦議会は十一月半ば、国連の枠組みの外で米国主導で行われている「不朽の自由作戦」(OEF)参加延長についても採決を行います。連立与党が議会の多数を握っているため、ISAFとOEFの派遣延長は承認される可能性がたかいものの、多数の国民の声を無視する形で派遣延長をきめれば、連邦政府と国民との矛盾が広がることは必至です。

2007年10月24日(水)「しんぶん赤旗」

アフガンめぐりNATO
増派迫る米 拒む加盟国
きょうから非公式国防相会議

 【ロンドン=岡崎衆史】北大西洋条約機構(NATO)の非公式国防相会議が二十四日から二日間の日程で、オランダのノルトウェイクで開かれます。

 アフガニスタンで活動するNATO軍の兵力増派問題が最大の焦点となっています。アフガンでは、NATOが指揮する国際治安支援部隊(ISAF)約四万一千人が、タリバン武装勢力の攻勢を受けて苦戦中。このため、米国が兵力増派を強く要求していますが、多くの国は消極的です。

 ゲーツ米国防長官は二十二日、ウクライナのキエフで開かれた南東欧諸国の国防相会議に参加した後に記者会見し、二百万の部隊を有するNATOが「アフガニスタンでの部隊と装備の控えめな追加を見いだせないことに満足できない」と、NATO各国に増派を迫りました。

 デホープスヘッフェルNATO事務総長は十九日、ブリュッセルの本部で「われわれは現在アフガンで最も困難な局面にある」「兵力はいまだに完全には満たされていない」として、タリバンの攻勢と兵力不足に危機感を示しました(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙二十二日付)。

 NATO高官は、アフガンでの兵力は必要数の一割は不足しているとみているとされます。

 増派要求に対してはスロバキアがわずか四十七人の増派を表明しているだけで、これまで積極的に関与してきた英国も含めた多くの加盟国が増派を否定しています。

 これに加え、派兵期限が来年八月に切れるオランダでは、派兵延長に持ち込むため兵力削減を進める動きがでています。オランダ紙テレグラフは二十日、オランダ軍参謀総長が、現在アフガンに約千六百人駐在する兵力を千二百人に減らして二年間の駐留延長をするよう政府に勧告したと報道しました。

 オランダでは国民の多数が派兵延長に反対。報道は、たとえオランダ政府が世論を押し切って駐留延長を強行した場合でも、現在の規模の兵力駐留は難しいことを指摘しています。

 一方、駐留期限が二〇〇九年二月に切れるカナダでは十六日、少数与党の保守党政権が一一年まで派兵を延長する意向を表明しました。しかし、議会の多数を占める野党三党は軍事貢献の延長に反対しているため、延長が実現するかどうかは不明です。このため政府は、駐留期限後のアフガンでのカナダの役割を探るため委員会を設置しました。

2007年10月25日(木)「しんぶん赤旗」

武装勢力との政治対話
NATO内からも支持
アフガン

 【ロンドン=岡崎衆史】アフガニスタンでタリバン勢力の攻勢が強まる中、同地に軍を展開する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国政府から、武装勢力との話し合いによる政治解決を支持する発言がでています。

 コペンハーゲンからの報道によると、デンマークのゲーデ国防相は今月十日、地元メディアに「すべての選択肢が試されるべきだ。もしもタリバンが武器を置き、民間人の殺害をやめ、連合軍攻撃を停止するのならば、タリバンを政治プロセスに組み込むことは試されるべきだ」と述べ、条件つきながらタリバンとの政治対話を支持しました。

 英国のブラウン国防相もこれに先立つ九月二十四日、英南部ボーンマスで開催中の労働党大会の小集会で、「アフガニスタンでは、ある時点で、和平プロセスにタリバンが関与する必要がでてくる」と発言していました。

 アフガンのカルザイ政権は、タリバンとの和平協議を呼び掛けています。

 一方、タリバン側は、外国軍の撤退を対話の条件としています。

 米軍は二〇〇一年十月、当時アフガンを支配していたタリバン政権に対して、9・11同時テロに関係したテロリストをかくまっているとして攻撃を開始。政権崩壊後は、ゲリラ活動を展開するタリバン軍を掃討作戦の対象としてきました。NATOはアフガンの治安支援を目的とする国際治安支援部隊(ISAF)を率い、米軍を補完してきました。

2007年10月26日(金)「しんぶん赤旗」

アフガン増派は小幅
NATO各国軍事固執に批判も

 【ロンドン=岡崎衆史】二十四日からオランダのノールトウェイクで開かれていた北大西洋条約機構(NATO)非公式国防相会議は、二十五日に閉幕しました。焦点のアフガニスタンへの部隊増派は、小規模なものにとどまりました。加盟国からは、軍事的貢献の拡大に固執する米国などを批判する声もでました。

 現地からの報道によると、ドイツのユング国防相は二十四日、「治安、復興、開発がより幅広く求められているのであり、いっそうの軍事的関与だけを求めるのは間違っている」と述べ、米国などをけん制しました。

 アフガンに約四万一千入が展開するNATO指揮の国際治安支援部隊(ISAF)は、反政府武装勢力のタリバン軍が南部で攻勢を強める中で苦境に陥っています。このため、米英両国などから部隊増派要求が出るとともに、激戦地南部への展開を拒否している独仏両国、スペイン、イタリアなどに対して、展開を求める声が出ていました。

 会議では九力国が小規模な増派を申し出ました。NATOのデホープスヘッフェル事務総長は二十四日の記者会見で、「90%の必要を満たしたが、まだ足りない」と発言。ゲーツ米国防長官も、期待を上回ったとしましたが「満足はしていない」と述べました。

 増派を申し出た国は、チェコ、スロバキア、ハンガリーなどでいずれも二百人未満です。

 ドイツは現在六十人のアフガン治安部隊の訓練要員を三倍にする計画を発表。フランスは五十人の訓練要員を南部に派遣することを示唆しました。しかし、両国とも、主要部隊の南部への展開については受け入れる姿勢を示していません。

2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

アフガン混乱で英軍参謀総長
状況改善は軍事でなく
政治的な対応で

 【ロンドン=岡崎衆史】ジョク・スターラップ英軍参謀総長(空軍大将)は、二十五日放送の英スカイニューズとのインタビューで、悪化するアフガニスタン情勢について、状況を改善するのは軍事ではなく政治的な対応だとの考えを示し、軍事力への過度の依存を戒めました。

 スターラップ参謀総長は、アフガン復興活動は数十年の長期にわたるとの見通しを示した上で、「アフガニスタン問題や世界中の問題を軍事的に解決できるとの誤解が広がっているが、これは誤った認識だ」と指摘。さらに、軍事力の重要性を認めつつも「全体的にみれば、これらの問題は政治的にのみ解決できる」と述べ、紛争への政治的対応の重要性を強調しました。

 また、「人々の過去の行動に焦点を当てすぎるべきではない。今と将来を重視すべきだ」と述べ、アフガンの反政府武装勢力タリバンの元の幹部も含めた話し合いの必要性を訴えました。

 スターラップ氏は〇六年四月から英軍軍人のトップである軍参謀総長。二〇〇一年九月―〇二年一月までは、米軍のアフガン攻撃作戦を支援する英軍部隊の司令官を務めました。

2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

私たちは敗北
元ボスニア和平上級代表

 【ロンドン=岡崎衆史】ボスニア・ヘルツェゴビナ和平履行会議の上級代表を務めたパディ・アシュダウン元英自由民主党党首は、アフガニスタンでの米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍の活動について、「私たちは敗北した。今や成功はありそうもない」と述べました。英紙デーリー・テレグラフニ十五日付が報じました。同氏は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争解決に国際社会を代表して当たりました。

 アシュダウン氏は、同紙に対し、「アフガニスタンでの敗北は、イラクでの敗北よりも深刻だ」と述べ、敗北によって、アフガン国内だけでなく、隣国のパキスタンなども含んだ地域全体が打撃を受けるとの見方を示しました。影響の大きさについては、「第一次、第二次大戦を欧州の内戦とみる入々がいるが、似たような地域内戦が引き起こされ、その(二つの世界大戦の)規模に匹敵する可能性がある」と警告しました。

 同紙によると、現在、アフガン情勢を打開するため、復興活動の調整などで強い権限を持つ国連の現地特使に、ボスニアでの経験をもつアシュダウン氏を推す声がでているといいます。

2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

経済援助も重視
英首相とカルザイ氏一致

 【ロンドン=岡崎衆史】ブラウン英首相は二十五日、アフガニスタンのカルザイ大統領とロンドンの英首相官邸で会談し、アフガン復興で軍事だけでなく、政治的努力や経済援助を重視することで一致しました。両首脳はまた、アヘンの原料となるケシのアフガン国内での栽培について、米国が望む農薬散布による強引な根絶ではなく、代替農産物の提供を含む包括的な経済開発を進める中で、根絶するよう訴えました。

 ブラウン首相は会談後の共同記者会見で「軍事的努力は、外交努力や開発のための活動によって補われなければならない」と述べ、教育や医療の提供、経済開発、農業支援などの民生支援を重視する意向を示しました。

 カルザイ大統領は、「安定と平和をもたらし、テロを敗北させるための政治活動の必要性は、軍事行動の必要性とともに、アフガンのすべての勢力と国際社会のパートナーの間で合意されている」と述べました。

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