東京でも広がる、沖縄戦「集団自決」は日本軍による強制との記述削除への批判
千代田区(19日)と立川市(18日)では全会一致で、杉並区(17日)では賛成多数で意見書が可決されたそうです。
今朝のしんぶん赤旗の東京のページから引用しておきます。
2007年10月20日(土)「しんぶん赤旗」
「集団自決」削除を批判
千代田、杉並、立川
3議会が意見書可決文部科学省が、高校日本史教科書の沖縄戦「集団自決」の記述から日本軍による強制を示す部分を教科書検定で削除させた問題について、千代田区、杉並区、立川市の三議会が意見書を可決しました。
千代田区議会は十九日、「教科書検定に関する意見書」を全会一致で可決しました。
意見書は、「沖縄戦における『集団自決』が、日本軍による関与なしに起こり得なかったことは紛れもない事実」と指摘。「千代田区議会としても、二度と戦争が起こることのないよう、戦争の惨禍を正しく後世に伝えていくことは、重大な責務と認識」しており、今回の検定は看過できるものではないとし、削除した「集団自決」に関する記述を回復するよう強く求めています。
立川市議会は十八日、「沖縄戦『集団自決』への軍関与を否定する教科書検定意見の撤回を求める意見書」を全会一致で可決しました。
意見書は、「沖縄での『集団自決』は日本軍の関与がなければ起こり得ず、多数の証人証言があるからこそ教科書にも記述され続けてきた。今回の削除・修正は体験者による数多くの証言を否定しようとするものだ」と指摘。「今回の検定意見が速やかに撤回され、教科書記述の回復が行われるよう要請する」としています。
杉並区議会は十七日、「沖縄戦『集団自決』についての教科書検定に関する意見書」を賛成多数で可決しました。日本共産党、自民党、公明党、民主党、社民党・みどり、区政杉並クラブ、生活者ネットなどが賛成し、一人会派の「都革新」、「無所属区民派」が反対しました。
意見書は、「沖縄県民の願いを十分に理解」し、「沖縄戦における『集団自決』の事実を正しく伝え、沖縄戦の実相を教訓とすることの重要性や、平和を希求することの必要性を子どもたちに教えていくことは、我々に課せられた重要な責務」と強調。教科書の沖縄戦の記述について「速やかに対策を講じることを強く求める」としています。
杉並区教委は、日本の侵略戦争を賛美した「新しい歴史教科書をつくる会」教科書の採択を強行し、区民から大きな批判を浴びました。
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