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2007年10月の46件の記事

2007年10月30日 (火)

東大阪市長選、論戦で大義を握った長尾候補、市議選の1.7倍、参院選の2.5倍の得票―自民・公明は市議選の0.75倍、参院選の0.78倍

 確かに長尾さんは得票数も率も大幅に伸ばしました。何よりも論戦で圧倒的に勝利し、その主張に対する支持を伸ばした形になっているのが今回の選挙結果の注目点です。これからの東大阪の政治の動きが、引き続き注目されます。

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 今朝のしんぶん赤旗の論評を引用します。

2007年10月30日(火)「しんぶん赤旗」

東大阪市長選
健闘、惜敗の長尾候補
得票率43%、6ポイント増
市議選票の1.7倍
論戦で大義握る

 二十八日投開票された大阪府東大阪市長選で、「明るい東大阪をつくる会」の長尾淳三候補は二千票の僅差で惜敗し三選はなりませんでした。しかし、得票を前回比一万八千六百票余増やす大健闘でした。

 長尾氏の得票は、昨年市長選の約五万二千票から今回は七万四百五十四票。得票率は前回36・80%から約6ポイント増の42・62%です。

 この得票は九月の東大阪市議選で日本共産党が獲得した四万七百二十五票の一・七倍です。七月の参院比例代表選挙で東大阪の日本共産党の得票と比べると二・五倍になります。

 一方、自民・公明推薦候補の得票は、両党が市議選で得た票の75%。参院選の78%でした。

 市長選の論戦で大義と道理を握ったのは長尾陣営でした。「何の不祥事も失政もない市長に不信任をするのはおっかしい」と広範な市民から声があがり、「今度は長尾さんを支持する」という声が党派を超えて寄せられました。

保守有力者も

 保守の有力者はいいます。「何も悪いことをしていない市長を任期途中で辞めさせたのは間違いや。周りの自民党支持者も『今回は長尾に入れた』といっていた。最終盤は自民党と公明党の締め付けがきつかった。長尾さんはよくがんばったと思う」

 自民・公明推薦候補の陣営は「市長は何もしない」と不信任を正当化しました。両党の中央幹部や国会議員が連日東大阪に入って各種団体の締め付けを強化。最終盤には近畿各地から創価学会員を大量動員して宣伝隊をくり出し「共産市政ストップ」と街のあちこちで叫んだり、ロコミのデマ攻撃をくりひろげました。

 この攻撃にたいして「そんなデタラメいったらあかん」と市民が街頭で反撃する場面が各地で見られました。「明るい会」には「あんな人らに負けたらあかんで。しっかりがんばってや」という激励が多く寄せられました。

公約を着実に

 長尾氏は昨年七月に市長に返り咲いてから、約二億円の同和予算を削減したり、二十四億円の上下水道庁舎建設を市民の意見を聞いて中止するなど公約を着実に実現してきました。選挙でも長尾氏は税金のムダ遣いと同和利権をなくし、くらしを守る市政の前進を訴えました。広範な市民から「同和問題を正せるのは長尾さんだけや」「生活が苦しい。ぜひ国保や介護保険の負担を軽減してほしい」と共感が寄せられました。

 一方、自民・公明推薦の候補は同和問題には口をつぐみ、上下水道庁舎建設は復活を主張。「国保料や介護保険料の引き下げなんてできっこない」とのべるなど、くらしを守る市民の願いに背を向けました。

 「明るい会」に参加する日本共産党の谷藤久東大阪地区委員長は語ります。「市議選、市長選で寄せられた市民要求の実現に全力をあげたい。昨年の市長選も長尾さんが千票差で当選し激しいたたかいでした。今回の結果からも、がんばれば前進できることが示されました。これを力に総選挙勝利のために直ちにとりくみをすすめたい」

「明るい会」声明

 二十八日投開票された大阪府東大阪市長選で健闘、惜敗した長尾淳三前市長を支える「明るい東大阪をつくる会」は同日深夜、声明を出しました。声明は、市長選で長尾氏は七万四百五十四票を獲得したものの、自民・公明が推す候補に二千三百六十六票のきん差で競り負ける結果になったと報告。「長尾前市長に、熱いご支持とご支援を寄せていただいた有権者のみなさん、幅広い市民のみなさんにお礼申し上げます」とのべ、「明るい会」構成員の奮闘、大阪と全国からの支援と激励に「感謝するとともに申し訳ない思いでいっぱいです」と表明しています。市長選の中で、自民・公明などが強行した不信任にたいし「不信任はあかん」という声が市民の多数であり、市民の良識の力が脈打っていることが明らかになったこと、ムダと同和利権をなくし市民のくらしを応援する「市民主役」の市政を前進させる訴えが多くの市民の共感となったことを強調。

 「寄せられた多くの市民の願いを実現するため、市民のみなさんと力を合わせ市政前進のためにとりくむ決意です」とのべています。

映画「モンゴリアン・ピンポン」

 中国の内モンゴル自治区に広がる草原の映像が美しい。子どもも素朴で可愛らしく、大人も純朴で好ましくどこかおかしみもあります。モンゴルの生活と意識の一端を垣間見られます。誰もが楽しめるいい映画だと思いますが、でも僕は少々退屈しました。

 ストーリーと解説はここ

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2007年10月29日 (月)

金大中事件は日韓両国が絡んだ暗殺計画の疑いが濃厚―早急に政治決着を見直し、再捜査すべし(改訂)

 韓国の情報機関たる国家情報院に設置された過去事件真相究明委員会は24日、金大中事件(1973年8月8日)が自身の前身たる韓国中央情報部(KCIA)主導の組織的権力犯罪だったと断定しました。

 しかし、被害者たる金大中氏は、当時の朴正熙大統領が指示した殺害目的の拉致であることが明確にされなかったとして、真実が明らかにされることをさらに求めました。

 この事件は韓国政府のみならず日本政府とその周辺も深く関与した権力犯罪です。その点まだ多くの謎が残されたままです。再捜査・真相究明が強く求められます。

 また、韓国は日本の侵略によって1945年まで日本が植民地支配した国でありながら、日本はきちんと反省・清算せず、法的独立後の韓国の独裁政治を陰に陽に支えてきました。この事件はその中で起きました。侵略戦争・植民地支配の正当化という日本政治の根本的弱点の1つがここにも現れているのです。これをを克服する意味でも再捜査・真相究明が求められます。

 さらに、自衛隊の情報保全隊の国民監視という権力犯罪の準備行為が明らかになり大きな問題となっていますが(一連の記事参照)、この事件はこの自衛隊の関わりも強く疑われています。この意味でも再捜査・真相究明が求められます。

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 昨日のしんぶん赤旗の論説と、25日のしんぶん赤旗の記事を資料として引用しておきます。

2007年10月28日(日)「しんぶん赤旗」

金大中事件
迫られる“政治決着”見直し
暗殺計画の疑い濃厚

 韓国の情報機関・国家情報院の真相究明委員会が二十四日、一九七三年に発生した金大中氏(その後、韓国大統領)拉致事件について、当時のKCIA(韓国中央情報部。現在の国家情報院)による組織的な犯行とする報告書を発表しました。これは同国政府が初めて事件への関与を認めたことであり、形だけの「謝罪」にとどまらず事件の再捜査と、これまで日韓両国間で二度にわたって交わされた不透明な「政治決着」の見直しの必要性を改めて示すものです。

“単純な拉致”か

 金大中事件は、朴正煕大統領(肩書はいずれも当時)の対立候補だった金氏が、滞在中の東京・飯田橋のホテルから、白昼堂々誘拐され、五日後にソウルの自宅付近で解放されたもの。

 報告書は事件について、李厚洛KCIA部長が部下に指示、駐日大使館の海外要員が作成した「KT(金氏のイニシャル)工作計画案」に基づき、現場から指紋が発見された金東雲(本名・金炳賛)一等書記官らが実行し、KCIA要員二十四人がかかわったとしています。

 朴大統領の関与については、「指示した可能性」は排除できず「少なくとも暗黙の了解があった」と述べています。

 また、当初の計画案には「在日韓国人の暴力団幹部」を使った金氏「殺害案」もあったが、日本の警察の動きなどから断念、ホテルから金氏を連れ出した段階で、単純な「拉致計画」だったなどとしています。

 これに対して金大中氏は「殺害目的の拉致事件であるのは明らかで、最高指揮者は当時の大統領だと思う」とし、あわせて「捜査を放棄した日本政府と、これを隠ぺいした韓国政府がともに大きな過ちを犯した」などとする秘書官名義のコメントを発表しました。

重大な主権侵害

 実際、事件はそんなに生やさしいものではなく、七〇年代当時の日韓両国の“暗部”が絡んだ重大な国際犯罪でした。

 たとえば、金氏が押し込まれ麻酔をかがされたホテルの部屋には、犯人がよほど慌てたのか実弾入りのピストルの弾倉、麻酔薬を入れていたと見られる小瓶などとともに大型のリュックサック二個、ナイロン製ザイルなどが残されていました。また、バスルームのシャワーが出しっぱなしにされていました。

 これらは、金氏を殺害した後、解体・血抜きしリュックにつめて運び出そうとしたものの、来日中の韓国政治家二人に目撃され騒がれたため、果たせなかったとの強い疑いを残すものです。

 そればかりか、金氏を乗せ、貨物船を装った工作船「竜金号」は関門海峡を通り出入国管理を突破。釜山に上陸するまでの日本海でも、金氏は両足に五十キロほどの重りを付けられ、船員らの会話から海に投げ込み「殺されると思った」が飛行機が飛来、警告したため助かったと証言しています。

 事件は暗殺計画の疑いがきわめて濃厚な、韓国の公的機関による国際犯罪であり、公然たる主権の侵害でした。

韓国の言いなり

 そのことは、事件直後の田中伊三次法相の「第六感によれば、この国の秘密警察がやったこと」との国会答弁以来、マスコミや民間団体の調査活動、さらには米議会聴聞会でのレイナード(元国務省朝鮮部長)証言などでほぼ明確でした。しかも九八年には韓国の新聞・東亜日報が、KCIAが朴大統領に報告した極秘文書を入手し報道。事件の詳しい実態とともに、四十六人に及ぶ要員の本名から役割分担までを明らかにしていました。

 ところが韓国側は、これらを一貫して否定。指紋を採取された実行犯・金東雲の任意出頭要求さえ拒んできたのです。

 問題なのは、日本政府が韓国側の言いなりで、二度にわたる「政治決着」で事件をうやむやにしてきたことです。

 一度目は事件直後の七三年十一月。金東雲が事件に関与した「疑い」を認め免職にしたと、当時の韓国首相が来日、田中角栄内閣はこれを「了承」しました。この陰では“昭和の妖怪”こと岸信介元首相、朴大統領の“黒幕”趙重勲や田中首相の“黒幕”小佐野賢治らがひんぱんに接触。「朴大統領から田中首相に三億円が渡った」との複数の証言さえあります。

 二度目は三木武夫内閣時の七五年七月。金東雲を不起訴にしたが「公務員としての地位を喪失させた」との口上書に、宮沢喜一外相(後に首相)が「これで決着した」との見解を発表、世論のひんしゅくをかいました。

 事件の陰でうごめいた私服の自衛隊秘密警察――「陸幕二部別班」(陸上幕僚監部第二部別班)などの奇っ怪な動きも見過ごせません。事件直前に「退職」した幹部が創設した「ミリオン資料サービス」なる興信所の所員らが来日中の金氏を尾行するなど不可解な行動を続行。これとは別の「二部別班」、中央調査隊などの現職佐官クラスが、「佐藤」「柳」などと名乗っていた金東雲ら工作員と日常的に接触、酒食を共にしていました(本紙連載『影の軍隊』その他)。

 こうした事実が発覚すると、佐官らは情報畑から「印刷隊」などに配置転換されました。

本格捜査再開を

 ともあれ、事件は犯人の海外逃亡によって時効が停止、刑事事件として未解決であり、捜査は継続中です。組織犯罪が明らかになった以上、捜査当局は、少なくとも金東雲ら実行犯の引き渡しを要求するなど、可能な本格捜査を再開すべきです。

 そして何より、日本政府がなさねばならないのは、二度の「政治決着」の早急な見直しです。

 日本共産党の上田耕一郎副委員長(当時)は七七年二月、参院予算委員会で、訪米調査に基づき事件究明に立った橋本敦議員(同)の関連質問に立ち、「なぜ、福田(赳夫)首相は、当時の内閣がやったことを弁護しなければならないのか」と厳しく追及。これに対して福田首相は「新しい問題が提起されれば、その時点で事態をよく判断して、適正な処置をする。政治決着はずっと先々まで、もう決着になったという性格じゃない」と答えています。

 何の縁(えにし)か、あれから三十年。果たして福田康夫首相は、父・赳夫氏が述べたこの「公約」をどう実行するのか、宰相としての真価が問われています。(梁取洋夫)

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2007年10月28日 (日)

東大阪市長選、長尾さん惜しくも及ばず(記事追加)

 残念でした。2,366票の差(得票率で1.43%の差)で長尾さんが負けました。当選は自民・公明の推した野田義和氏。投票率は前回(2006年7月2日)の36.03%に対して、6.03%伸び42.06%。

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 今回と前回の結果は以下の通り。得票率は小数第3位を四捨五入したもの。29日付のしんぶん赤旗の記事も引用しておきます。

2007年10月28日市長選結果
候補者名 得票数 得票率
野田 よしかず 72,820 44.06%
長尾 淳三 70,454 42.63%
西野 しげる 22,014 13.32%
165,288

2006年7月2日市長選結果
候補者名 得票数 得票率
長尾 淳三 51,821 36.80%
松見 正宣 50,842 36.11%
西野 茂 38,151 27.09%
140,814

2007年10月29日(月)「しんぶん赤旗」

東大阪市長選
長尾氏が健闘、惜敗
前回比1万8千票増
当選は野田氏

 大阪府東大阪市長選が二十八日投開票され、日本共産党員で「明るい東大阪をつくる会」の長尾淳三候補(五五)は前回選挙とくらべ一万八千票余増やしましたが、きん差で及ばず、三選はなりませんでした。当選は自民・公明推薦で前市議会議長の野田義和氏(五〇)。

 九月の市議会で自民・公明が強行した市長不信任にたいし、広範な市民から「任期途中の市長を辞めさせるのはおかしい」という声があがりました。これにたいし自民・公明陣営は中央幹部や国会議員が東大阪入りして業界・団体を締め付けたり、動員された創価学会員がロコミで街頭で長尾氏にたいする激しいデマ攻撃をくりかえしました。

 長尾氏に党派をこえた支持が寄せられ大幅に得票をのばしましたが、及びませんでした。

 結果が判明した同日夜、「明るい会」事務所で長尾氏は「ご支援、ご期待をいただいた市民のみなさんにお礼を申し上げます。私の力不足をおわびします。市民の『不信任はおかしい』という声が党派を超えて広がり、くらし第一の市政への期待を実感しました。しかし、投票所へ足を運んでいただく力が不足していました」と語りました。

 「明るい会」の村田雅治代表委員長は「わずかな差で、長尾さんを市役所に送り出すことができませんでした。力不足を痛感します」とのべました。事務所には会のメンバーや市民が多数つめかけ、長尾氏に声をかけ労をねぎらいました。

 開票結果は次の通り(敬称略)

  長尾淳三 現 七〇四五四
当 野田義和 新 七二八二〇
  西野 茂  新 二二〇一四
  (投票率42・06%)

映画「孔雀-我が家の風景-」

 先日テレビでやっていたので見ました。なかなか引きつけられる作品でした。

 チャン・チンチュー演じるカオ・ウェイホンの人物像に興味を引かれました。心に屈託を抱えながら、それを打開しようとするのだけど、なかなかうまくいかない。しかし、あきらめない。そう受け取れました。落下傘部隊に惹き付けられるのが彼女の心を象徴しているようですし、自転車でパラシュートを引きずる場面は思わず笑ってしまいましたが、印象的です。

 ウェイホンの弟のウェイチャンが最初は一番素直そうに描いてありますが、実は心に大きな負担を感じていて結局身を持ち崩してしまいます。脳に障害のある兄ウェイクオは家族にとって大きな負担でしたが、屋台で成功したのでしょう、最後には家族で一番裕福になったようです。人生の皮肉を垣間見せます。

 舞台は中国のどこにでもあるような地方都市なのでしょう。風景と映像が何か美しく印象的です。

 ネット上で見た解説によれば、文化大革命が終わった1977年から80年代初頭が描かれた時代のようです(毛沢東が亡くなったのは1976年9月9日)。とすれば登場した3兄弟はほぼ僕と同世代です。でも映画を見ただけでは、僕には文革が背景にあることを感じ取れませんでした。

 僕の人物に対する興味の持ち方のせいでしょうが、映画は3人それぞれを比較的対等に描いてありますが、ウェイホンを軸に描いて欲しいと思いました。

 詳しい解説はここ。公式サイトはここ

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訂正申請で「日本軍の強制」をより強調―沖縄戦「集団自決」教科書検定問題(記事追加)

 政府・文科省の検定意見の撤回のない中、各教科書会社が訂正申請の準備を進めていますが、そのうちの1社が日本軍の強制をより強めた表現で申請することが明らかになりました。この間の経過も記述されるそうです。

 真実の記述という視点から、なされて当然のことであり、政府・文科省は検定意見の撤回のみならず、本来このような記述を推奨するような検定をこそすべきだと言えます。

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 各紙の記事を引用しておきます。

2007年10月28日(日)「しんぶん赤旗」

「集団自決」
軍強制への訂正申請
教科書執筆者 「あくまで検定撤回」

 沖縄戦「集団自決」の教科書検定問題で、日本軍の強制を示す記述の修正を余儀なくされた執筆者の一人、坂本昇さん(51)=高校教師=は二十七日、都内で記者会見を開き、文部科学省へ提出する訂正申請について検討中の案を公表。日本軍の強制を強調する記述にすることを明らかにしました。

 坂本さんによると、現在検討中の案は「日本軍によって『集団自決』を強いられたり…」または「おいこまれたり…」という記述です。修正前や修正後の記述よりも軍の強制性を強調しています。

 また、「集団自決」が「強制集団死」とも呼ばれていることがわかるよう、注を付け加えることも検討しています。もし、書き加えられれば教科書では初めての掲載になるといいます。

 史料として掲載している沖縄県渡嘉敷島の「集団自決」体験者の手記について、これまで省略していた「軍から命令が出たとの知らせがあり…」というくだりを付け足すとしています。

 さらに、教科書検定で軍強制の記述が削除・修正された問題や、沖縄県民大会が開かれたことを、検定後の出来事として書き加える意向です。

 坂本さんは訂正申請を決意するにあたって「粘り強い沖縄の人の力に押されたし、励まされた」とのべ、「安易な訂正ではなく、あくまで検定意見の撤回を求める沖縄の人たちの気持ちを大事にしなければいけない、中途半端な訂正を申請するわけにはいかないという気持ちで取り組んだ」と語りました。

「軍の強制」明記/執筆者坂本氏 申請へ(沖縄タイムス 2007.10.28)

 【東京】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」への日本軍の強制を削除した教科書検定問題で、検定意見の対象になった五社のうち一社の執筆者を務める高校教諭の坂本昇さん(51)が二十七日、東京都内で記者会見し、自分が執筆する教科書に「日本軍によって『集団自決』を強いられた」との記述を明記して文部科学省に訂正申請する方向で準備していることを明らかにした。また、「集団自決」体験者による「軍から命令が出たとの知らせがあった」との証言を史料として掲載し、伝聞形式で「日本軍の命令」を明記することも検討している。

 このほか、二〇〇七年に国内で起こった話題として(1)今年の教科書検定で日本軍の強制記述が消えたことが問題になった(2)検定意見撤回を求める県民大会が、一九九五年の(米兵による暴行事件に抗議した)大会の参加者数を大きく超える規模で開催された―ことを新たに加える方針という。

 訂正申請の具体的な記述内容が明らかになったのは初めて。

 この会社の申請時期は十一月一日か二日のどちらかになる見通しだ。

 坂本さんが執筆した教科書は、申請本(白表紙本)段階では日本軍が「集団自決」を強いたことを記述していた。しかし、検定意見を受け「日本軍」の主語を「集団自決」から切り離して「住民虐殺」だけにかかるよう文脈を変更した。

 今回は「日本軍」と「集団自決」を直接つなげることで、申請本より強い表現にしたという。

 また、申請本では体験者の証言を引用した史料から「軍の命令」部分を省略していたが、「検定から現在までに新しい証言や著作があり、この記述に間違いがないと確信した」(坂本さん)ため、軍命の存在を訂正申請に盛り込む方針だ。

 坂本さんは「記述が認められるか厳しい面はあると思うが、復帰後最大の県民大会の声を伝えることが執筆者の責任だと感じている」と述べた。

 他の四社も、十一月に入ってから訂正申請する方向で調整している。関係者によると、五日に予定の執筆者懇談会後、第二週の週末までに申請が相次ぐ見通しという。

     ◇     ◇     ◇     

怒り 本土に伝わる/大会関係者、評価

 文部科学省が、沖縄戦「集団自決(強制集団死)」の日本軍による強制を削除した教科書検定問題で、執筆者が二十七日、記述の復活に強い意欲を示した。県民ぐるみの抗議の意思を示した県民大会についても、教科書に登場させたい考え。体験者や大会関係者は「怒りが本土に伝わった」と手応えを語った。検定意見の撤回を求めつつ、文科省や教科書会社の対応を見守る。

 県民大会で渡嘉敷島の「集団自決」体験を証言した吉川嘉勝さん(69)は、大会について記述する方針に「すごい。勇気を出して証言した意義があった」と喜んだ。一方で、「教科書会社は立場があるし、文科省もOKを出すかどうか。県民と執筆者の思いに応えてほしい」と望んだ。

 座間味島の体験者、宮城恒彦さん(73)は「なぜ県民がこれだけ怒るのか。全国の子どもが県民大会について知り、戦争で負わされた沖縄の苦しみを考えるきっかけにしてほしい」と期待した。

 大会実行委員長を務めた仲里利信県議会議長は「『軍の強制』の記述復活は当然だが、今回の記述削除問題や県民大会にまで触れる内容は一歩前進だ」と評価。同時に、「検定意見の撤回を求めていくことに変わりはない」と語気を強めた。

 「県民の怒りが本土に伝わった証拠」と歓迎した県子ども会育成連絡協議会の玉寄哲永会長。「執筆者が、消された事実を真実としてくみ取ってくれたことに感謝したい」と、共感の広がりを実感した様子で語った。

 県PTA連合会の諸見里宏美会長は「県民大会という歴史を盛り込むことで、検定で二度と同じ過ちを繰り返さないための証しになる」。将来に向け、歯止めになることを願った。

 別の教科書会社の執筆者は「県民大会を開いた県民の思いに応えたいという考えは同じだ」と歓迎。「日本軍強制の記述をぜひ盛り込むよう努力したい」と話した。

執筆者の坂本さん 自責「辞任も覚悟」

 「沖縄の人たちの思いを受け止めることができなかった」。沖縄戦の「集団自決」をめぐる教科書検定問題で二十七日、「日本軍の強制」を盛り込む形で文部科学省へ訂正申請する内容を公表した教科書執筆者の高校教諭、坂本昇さん(51)。記者会見では「自責の念がある」と、歴史教科書執筆者としての苦悩をにじませた。

 教科書検定では制度上、教科書検定審議会が出した検定意見に異議を申し立てる機会が設けられている。だが日本軍の強制に触れた記述の削除を求めた検定意見に、教科書会社も坂本さんも声を上げることはなかった。

 「異議を申し立てても、判定するのは文科省の同じ調査官。検事と裁判官が一緒になったようなもの」。坂本さんは検定制度の在り方を批判する一方で、「どうせ駄目だろうというあきらめの気持ちがあった」と当時を振り返った。

 転機になったのは、沖縄の人たちから次々にわき上がった怒りの声。「その粘り強さに背中を押され、励まされるような思いがした」

 「教科書の執筆者を辞める」。教科書会社が申請内容の見直しを求めてきた場合の対応を聞かれ、坂本さんは強い覚悟を見せた。

[解説]
「透明性」確保に先手

 沖縄戦「集団自決(強制集団死)」に関する教科書検定問題で、検定意見が付された五社のうち一社の執筆者が「日本軍の強制」「日本軍の命令」を、本文と証言史料で明記する方針を明らかにした。申請前に記述内容を発表した坂本昇さん(51)の異例の行動は、他の教科書会社や執筆者に弾みをつけるのは確実だ。文部科学省が申請内容に異を唱えることも予想されるが、坂本さんの事前発表で記述の修正過程の「透明性」が確保される利点も見逃せない。

 今回の教科書検定に県民が強く反発したのは、検定意見が付されるまでの審議過程に「密室性」が極めて強かったことが一因だ。

 文科省職員の教科書調査官の原案が、議論のないまま沖縄戦の専門家がいない教科用図書検定調査審議会で追認されたことは、本紙などのマスコミ報道がなければ県民に伝わらなかった。

 文科省は「静謐な検定環境の確保」を理由に審議を公開しておらず、これが検定制度の不信感増幅にもつながっている。今回の訂正申請でも文科省は検定規則の細則を根拠に、申請後の記述内容の公表を教科書会社に禁じた。

 執筆者は「軍命や軍の強制があまりにも明確だと、教科書調査官が修正を要求するだろう」と警戒している。

 記述内容が事前に公表されなければ、文科省が修正を要求した際のやりとりが、再び県民不在の「密室」で処理される懸念は強い。

 申請前に記述内容を発表した坂本さんの対応は、文科省への「抑止力」にもなり得る画期的な取り組みだ。

 他の四社は記述を公表するかどうかを明確にしていないが、内容を事前に公にして県民に伝える意義を、前向きに検討してほしい。(東京支社・吉田央)

主語に「日本軍」明記 執筆者が異例の表明、週内にも訂正申請(琉球新報 2007.10.28)

 【東京】高校歴史教科書の「集団自決」(強制集団死)検定問題をめぐり、教科書執筆者で高校教諭の坂本昇さん(51)は27日夕、都内で記者会見し、自ら執筆を担当した教科書で「日本軍によって『集団自決』を強いられた」と記述し、軍強制を明記する方針を明らかにした。31日に教科書出版社と最終調整し、11月1日か2日のいずれかの日に文部科学省に訂正申請する予定。申請前に執筆者が訂正内容を公表するのは極めて異例だ。9月29日の「9・29教科書検定意見撤回を求める県民大会」から1カ月が経過したが、執筆者から訂正申請の具体的な方向性が示されたことで、「集団自決」検定問題は新たな局面を迎えた。

 検定後の記述は「『集団自決』においこまれたり」と、日本軍の強制性が不明りょうになっていた。今回は「日本軍によって『集団自決』を強いられたり」との記述で調整している。

 坂本さんは、本文のほかにも4点の修正を行う方針。「集団自決」の文言に脚注を付け、「これを『強制集団死』と呼ぶことがある」と加える。引用史料として記載していた「集団自決」体験者の証言には、「軍から命令が出たとの知らせがあり、いよいよ手榴弾(しゅりゅうだん)による自決が始まりました(略)」との段落を追加し、分量を増やす。

 最近の情勢を伝える別のページには、2007年の出来事として教科書検定が問題になったことを取り上げる。9月末に沖縄で、検定撤回を求める大規模な県民大会が開催されたことも注釈に盛り込む。

 文科省は、審査が終わるまで訂正内容を外部に公表することを禁じている。坂本さんは「あくまで一執筆者の個人責任として会見した」と話した。

 県民大会に参加した坂本さんは、軍強制を明確化した記述にする理由について「沖縄の人は安易な訂正ではなく、撤回を求めている。その気持ちを大事にしたい。検定意見に徹底して抗議せずに折れてしまった執筆者の責任もある。われわれも中途半端に訂正申請すべきではない」と話した。

 対象5社のうち、ほかの3社も検定前より「日本軍の強制」を明確化した記述に改める方針を示している。11月の第1週までには、他社の修正内容もほぼ出そろうとみられる。

 文科省は、教科書出版社から訂正申請が出た場合、教科用図書検定調査審議会を開き、審議にかける方針を示している。

(10/28 9:42)

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2007年10月27日 (土)

アフガニスタン、「平和と和解のプロセス」を促進してこそテロは無くせる

 アメリカ主導のタリバン掃討作戦が行き詰まる中、その軍事的対応を止めて、政治的対応を開始し、警察的・司法的手段でテロを無くそうとする動きが強まっています。

 昨日の衆議院でも、日本共産党の笠井亮衆院議員の質問に対して、高村正彦外相も「全体的に(笠井)委員の考えに反対するものではない」と答えました。

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 これを伝える今朝の記事と共に最近のヨーロッパの動きに関する記事を引用しておきます。

2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

テロ根絶は法と道理で
衆院委で笠井議員 外相「反対しない」

 日本共産党の笠井亮議員は二十六日の衆院外務委員会で、テロを根絶するためには、どのような手段が有効で、法と道理にかなうのかという角度から、日本外交のあり方をただしました。

 笠井氏は、昨年九月の国連総会で国連として初めての包括的対テロ戦略決議である「地球規模の対テロリズム戦略」が採択されるなど、この間、テロを“法の裁き”によって根絶するための国際社会の一致した努力がすすめられていると指摘しました。

 外務省の梅本和義大臣官房審議官は、国連加盟各国のテロ対策能力を向上させるための「国連テロ対策委員会」には、百九十二の国・地域が報告書を提出しており、その報告総数は六百九十七件(日本は五件)に上ることを明らかにしました。

 笠井氏が「こうした活動は『国際的なテロリズムの防止及び根絶の活動』であり、日本の貢献の重要な内容だ」と述べて政府の認識をただしたのに対し、高村正彦外相も「全体的に(笠井)委員の考えに反対するものではない」と認めました。

 笠井氏は、アフガニスタンでは米軍の掃討作戦によって治安情勢が悪化していると指摘。一方で、同国のカルザイ大統領自身が紹介しているように、タリバンを含む反政府勢力と交渉を始める動きもあるとのべ、「この『平和と和解のプロセス』を促進するために、日本はどうしようとしているのか」とただしました。

 高村外相は「タリバンのすべてがビンラディンみたいな人ばかりではない。ある意味で将来的な国民的和解が必要なのは事実だ」とのべました。

 笠井氏は、米軍の報復戦争・タリバン掃討作戦と、それを支援し続けている日本政府の姿勢が「和解のプロセス」を阻んでいること指摘し、根本的転換を迫りました。

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沖縄戦「集団自決」で軍の命令を否定する皆本義博氏

 この人、朴正熙氏との接点もあったとは知りませんでした。今朝のしんぶん赤旗の記事と共にこの人に関わる他の記事を引用しておきます。

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2007年10月27日(土)「しんぶん赤旗」

まど
「陸士の同期」

 韓国政府が、韓国中央情報部(KCIA)が主導した組織ぐるみの権力犯罪だったと断定した「金大中事件」。このなかで「直接指示した可能性とともに、最小限でも黙示的に承認していたとみるべきだ」として名指しされたのが、当時の朴正煕大統領。朴氏は軍事クーデターで独裁政権を樹立。KCIAを創設し、民主化運動を弾圧してきた人物です。経歴をたどると旧日本軍の陸軍士官学校の五十七期卒業。

 ○…朴氏を「陸士の同期」と誇らしげに語っている人がいます。太平洋戦争の沖縄戦で「集団自決(強制集団死)」がおきた渡嘉敷島に駐屯していた陸軍海上挺進第三戦隊の皆本義博元中隊長です。皆本氏は、「集団自決」をめぐる軍命の存在を指摘する『沖縄ノート』の著者、大江健三郎氏と岩波書店にたいし「名誉を傷つけられた」として損害賠償を求める裁判を支援し、自らも原告側証言に立ちました。

 ○…朴氏は軍事独裁政権で韓国民衆を弾圧、日本軍は沖縄で住民を「スパイ」扱いし虐殺、「集団死」に追いこみました。いずれも「軍事優先」の結果です。両氏が学んだ陸士の校長は牛島満中将。南京虐殺をもたらした南京攻略を指揮し、住民を巻き込んだ沖縄戦では最高司令官でした。

 ○…韓国では朴氏らの犯罪を韓国政府が断罪しました。「集団自決」での軍命・強制の記述を削除させた文科省が、高校教科書検定意見の唯一の"根拠"にしたのが皆本氏らの裁判です。日本政府の歴史認識が改めて間われています。(眞)

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2007年10月26日 (金)

政府・文科省の検定意見撤回を改めて望む

 20世紀前半に日本の引き起こした中国を始めとするアジアならびに米英等に対する侵略戦争が「正しい戦争」であるとの特殊な「イデオロギー」を日本の国是とするために、政府・文科省は、沖縄戦「集団自決」が日本軍の強制によるとの記述を教科書から削除させました。

 この権力を利用した真実の偽造行為は、日本軍に殺された被害者たる沖縄県民や、日本政府に偽造を強制された被害者たる教科書会社・執筆者に様々な負担を強いています。

 一般に犯罪の加害者が自らの罪を認めず居直ることが、特に今回のような権力犯罪の場合は尚更、被害者にどれだけの苦痛・負担をもたらすことか。加害者たる政府・文科省は今からでも罪を認め検定意見をきっぱりと撤回すべきです。

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「検定意見の撤回が民意」/大城さん、都内で講演(沖縄タイムス 2007.10.26夕刊)

 【東京】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」訴訟の被告側支援や教科書検定問題に取り組む「沖縄戦首都圏の会」は二十五日、連続講座「沖縄戦の真実と歪曲」を都内で開き、沖縄戦研究者で沖縄平和ネットワーク代表世話人の大城将保さんが講演した。

 大城さんは教科書問題で政府が訂正申請による決着を図ろうとしていると指摘。「検定意見の撤回を絶対に譲れない沖縄の気持ちを理解してほしい」と支援を呼び掛けた。

 大城さんは沖縄戦体験者への聞き取りなど独自調査を基に「私が把握しているだけで三十三件・一千百二十二人の『集団自決』と、四十六件・百六十八人の軍による住民虐殺があった」と指摘。

 「住民虐殺で恐怖感を植え付けられ、住民の心が凍り付いたことで『集団自決』が起こった。この二つは表裏一体を成している」と述べた。

「中学」への波及危惧 「集団自決」検定で教育長(琉球新報 2007.10.26)

 県議会決算特別委員会(伊波常洋委員長)は25日、教育委員会の2006年度一般会計決算を審議した。高校歴史教科書の「集団自決」検定問題について、仲村守和教育長は「10年には中学校の教科書検定がある。今回の意見が反映されないか危惧(きぐ)している」と述べた。

 検定意見の原案を作った調査官と、検定意見を付ける審議会委員が密接にかかわっていたことについて、仲村教育長は「憤りを感じる」と不信感を示した

(以下省略)

文科省 来月末にも訂正可否結論(沖縄タイムス 2007.10.26)

 来年春から使用される高校歴史教科書の検定で、文部科学省が沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」に対する日本軍の強制を示す記述を削除した問題で、文科省は教科書会社からの訂正申請を受け、記述訂正の可否について十一月末までに結論を出すことが二十五日、教科書会社の関係者の話で分かった。検定意見が付いた教科書会社五社のうち四社は、二十九日以降に訂正申請する方針。残る一社も申請する方針を決めている。

 同省は、十一月末までに教科用図書検定調査審議会の日本史小委員会を開き、各社の記述内容を審議し、訂正を認めるかどうかを判断する。

 検定で日本軍強制の記述を削除されたのは、東京書籍、実教出版、清水書院、三省堂、山川出版。訂正申請の時期を公表しない山川出版を除く四社は、今月二十九日から十一月九日ごろまでに申請することを決めた。

 文科省が、申請結果をまとめるまで記述内容を公表しないよう指示しているため、五社とも「記述内容は公表できない」とした。しかし、山川出版を除く四社の執筆者は、「日本軍強制」に関する記述を明記することを決めている。

 ある社の担当者は「遅くとも来週末までに申請する」と説明しながら、「日本軍強制の記述が認められるか不安も残る」と話した。

 別の会社は十一月五日以降に申請する予定。文科省が十一月末にも結論を出す方針で作業を進めていることを聞いた担当者は「十二月上旬の印刷期限に間に合わせることができそうだ」と安堵。一方で、「検定意見が撤回されずに日本軍強制の記述が認められるかどうか、文科省の動向を見ながら申請ぎりぎりまで文言を調整する」とした。

修正可否は年内に結論 検定問題で渡海文科相(琉球新報 2007.10.26)

 【東京】高校歴史教科書の検定問題で、教科書出版社の訂正申請に基づく教科用図書検定調査審議会の審議を踏まえた修正可否の決定時期について、渡海紀三朗文部科学相は26日午前の閣議後会見で「結論を出すのは年内だ」と述べた。

 渡海文科相は「教科書会社は訂正申請の内容を検討しているのだと思う。遅れてしまうと来年の教科書に間に合わない。(申請時期は)そんなに遠いことではない」との見通しを示した。その上で審議会での手続きの検討や、教科書の印刷を考慮し、「そういうことをすべて考えると、年内がぎりぎりだ」と述べた。

 訂正申請への対応について「私の一存だが、今回のような状況を受けて、いろんな方々の意見を聞かないということはない」と述べ、審議会専門委員への沖縄戦研究者の加入か、研究者の意見聴取を実施した上で文科相としての結論を出す考えをあらためて示した。

(10/26 16:03)

2007年10月25日 (木)

暴かれる政府・文科省の「政治介入」の実態

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 教科書調査官はもちろん、教科用図書検定調査審議会の委員も、特殊な「イデオロギー」の信者であり、教科書検定が「中立・公正」にではなく、「政治的・イデオロギー的」に行われていることが、昨日衆議院で明らかにされました。

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 今朝のしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

2007年10月25日(木)「しんぶん赤旗」

“靖国史観”教科書の人脈
検定に強い影響力
石井氏質問

 沖縄戦の「集団自決」教科書検定問題で、文部科学省の検定に、“靖国史観”にもとづく「新しい歴史教科書」(扶桑社)監修者の伊藤隆東大名誉教授の門下生や共同研究者が教科書調査官、教科書検定調査審議会委員として深く関与していたことが二十四日、明らかになりました。日本共産党の石井郁子議員が衆院文部科学委員会で質問しました。

 「集団自決」への日本軍の強制・関与を削除する検定意見で合議した日本史担当の教科書調査官は四人。調査官の意見書を審議する検定審議会の「日本史小委員会」に属する近現代史の審議委員も四人います。

 石井氏によると、教科書調査官のうち、近現代史を担当する調査官二人はともに伊藤氏が一九七一年から東大文学部助教授をつとめていた時代の教え子であり、伊藤氏と共同の研究や著作があります。さらに、近現代史専門の審議委員四人のうち二人が、一九九七年度から二〇〇二年度まで伊藤氏が統括責任者をつとめる研究グループで共同研究をおこない、共同著作があります。(図)

 石井氏はこれらの事実を示し、「これで公正・中立な検定といえるのか」と政府の認識をただしました。渡海紀三朗文科相は「検定そのものは、適正な手続きにもとづいておこなわれた」としながらも、「(調査官、審議委員の選定には)疑義を持たれないようにしなければならない」と答弁。「そういう力が働いてはいけないので、配慮、指導したい」と述べ、審議会のあり方などについても、「透明性をあげるよう検討したい」と答えました。

 石井氏は、伊藤氏と関係の深い二人の調査官は、「新しい歴史教科書」の検定にもあたっていたこともあげ、「文科省の認識は甘い」と指摘。「学術的・専門的にたえられない今回の検定意見を撤回することなしに、問題は解決しない」と述べ、あらためて文科省の責任で教科書の記述を回復するよう求めました。

現職調査官「つくる会」元理事と共著 「集団自決」検定審議会(琉球新報 2007.10.25)

 【東京】高校歴史教科書の「集団自決」検定問題で、文部科学省の現職教科書調査官と教科用図書検定調査審議会の日本史小委員会委員の一部が「新しい歴史教科書をつくる会」元理事の伊藤隆氏(東京大学名誉教授)と過去に共同研究・執筆していたことが24日、分かった。「集団自決」検定で検定意見の原案を作った調査官と、検定意見を付ける審議会委員が密接にかかわっている構図が浮かび上がり、検定制度の中立公平性が根底から問われそうだ。

 日本史小委のうち近現代史の委員は4人。うち伊藤氏と関係するのは広瀬順皓駿河台大学教授、有馬学九州大学教授。調査官は4人中、近現代を担当する村瀬信一、照沼康孝の2氏が関係する。

 1983年に伊藤氏と照沼氏は『陸軍畑俊6日誌』(みすず書房)を共編。90年に広瀬氏と伊藤氏が『牧野伸顕日記』(中央公論社)を共編で出版。93年には村瀬、照沼、有馬の3氏が『近代日本の政治構造』(吉川弘文館)を共同執筆した。

 97―98年の「日本近代史料に関する情報機関についての予備的研究」、1999―2000年の「(同)具体化に関する研究」では伊藤、広瀬、有馬、村瀬の4氏が共同研究した。

 24日の衆院文部科学委員会で、渡海紀三朗文部科学相は村瀬調査官と「つくる会」との関係について「村瀬氏は10年くらい前に採用し、去年までの検定に参加しているが、疑義が持たれるようなことはない」と否定した。石井郁子氏(共産)に答えた。金森越哉初等中等教育局長は「調査官は慎重に選考している」と中立性を強調した。

 石井氏は「特異な歴史観を持っている人と同じ研究グループに属する人が調査官と審議会の双方にいることは驚きだ。検定制度の中立性は維持できていない」と批判している。

 「つくる会」は戦後の歴史教育を「自虐的」と批判、今回の沖縄戦の検定意見を支持している。

(10/25 9:40)

シンガポール外相がミャンマー除名を否定

 小さい記事ですが、昨日注目した記事を引用しておきます。

 ASEANは社会体制の違いを超えて(加盟国のベトナムはまだ社会主義国ではないが社会主義を目指している)協力し合う地域共同体ですが、それを可能にする認識の一端がこのジョージ・ヨー・シンガポール外相の言明に端的に表れているのだと感じました。歴史を実体験してきた人が得た歴史の教訓なのだと思いました。

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2007年10月24日(水)「しんぶん赤旗」

ASEAN除名を否定
シンガポール外相

 【シンガポール=時事】シンガポールのジョージ・ヨー外相は22日、同国の大学院で行った講演で、民主化運動を武力弾圧したミャンマーへの東南アジア諸国連合(ASEAN)の対応策に関して、「ASEANからの除名は選択肢となり得ない」と述べました。理由として「ASEAN諸国が分裂すれば地域が不安定化し、自衛の名の下に大国の介入を招く」と指摘しました。

2007年10月24日 (水)

アフガニスタン、「政治的交渉による和平」を追求すべし―「報復戦争への支援」は政治的解決の最大の障害、中止せよ

 今のアフガニスタン情勢の特徴は、この6年間、テロに対して報復戦争で対応したことが、軍事攻撃とテロの拡散・増大という悪循環を作り出し、結局行き詰まっているという所にあります。

 この中で、アフガニスタンのカルザイ政権自身が政治的対話を追求し始めました。

 従って、第1に報復戦争を止め、第2に政治的交渉による和平を追求し、第3にその追求と一体に貧困・干ばつ対策などの民生支援を行うべきです。

 しかるに、日本政府とその与党たる自民・公明は、海上自衛隊のインド洋派兵による報復戦争への軍事支援を実行することに、正当な根拠無く固執するだけで、アフガニスタンの現状に対する正確な認識もなければ、テロをどうやって無くすのかという真剣な考察・議論もありません。

 糅てて加えて、守屋武昌前防衛事務次官問題を氷山の一角として、「様々な接待の見返りに防衛政策を歪めていたのではないか」という重大な疑惑まで明らかになっている始末です。

 7月29日には、日本の政治・経済・社会は、自民・公明の政治では破綻することが目に見える形で明らかにされました。アフガニスタンの問題でもこの破綻した政治に変わる新しい政治が求められています。

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 関係する各紙の記事を引用しておきます。

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補給は海上阻止活動に限定せず―福田首相が容認

 福田首相が、日本共産党の赤嶺政賢・衆院議員の質問に答えて、海上阻止活動をしている艦船であれば、同時にそれ以外の活動をしている艦船であっても補給・支援していくことを容認すると述べました。

 昨日、赤嶺議員が、「複数の任務につく米軍艦船への補給は除外しているのですか」、「およそ日本の法律で米軍の活動を限定することなどできないのではありませんか」と質したのに対して、「当該艦船が実態として海上阻止活動の任務にあたっていることが重要」と述べ、事実上容認する考えを明らかにしたものです。

 やはり中核的な問題は「対アフガニスタン戦争(OEF)支援の是非」なのです。

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 質問とそれを報じるしんぶん赤旗の記事を、今日のもう1つの記事で引用しておきます。

2007年10月23日 (火)

テロ特措法の中心論点は「アフガニスタンの安定・テロ根絶に何が必要か」であって、国連決議の有無・解釈でもイラク戦転用でもない!

 今国会最大の焦点と言われ、今日から審議入りしたテロ特措法問題ですが、一体政府・与党は何を議論しているんでしょうか。また野党・民主党は何を議論しようとしているんでしょうか。さらにアメリカは何を言いたいんでしょうか。

 自民・公明が歴史的大敗を喫した7月29日後、8月・9月頃は小沢一郎・民主党代表の影響で「国連によるオーソライズ」が問題となり、9月・今月は「日本の給油した燃料のイラク戦転用」ばかりが騒がれているようです。

 しかし、アメリカが2001年10月7日に「自衛権の行使」として始めた対アフガニスタン報復戦争は、テロリストたるアルカイダを支援するタリバンを叩いて「テロを無くす」ためだったはずです。日本のテロ特措法はこの「テロを無くす」ことを応援するためだったはずです。

 ところがそれからの6年間、アフガニスタン国内ではもちろん、ヨーロッパでも中東でもアジアでもテロは増大し、拡散してきました。一時は掃討されたタリバンも今ではアフガニスタンの半分くらいを支配するほど盛り返してきました。アフガニスタン国内でも世界でもテロによって殺される一般市民は増大するばかりです。

 「テロを無くす」ために対アフガニスタン戦争を6年もやり続けているのに、結局「テロは増大」している訳です。

 これは言われるがままに対アフガニスタン戦争を応援し続ければ、つまりインド洋で給油活動を継続すれば、「国の国益、国際社会に対して果たすべき責任」になると言って済ませている場合ではないということでしょう。

 「テロを無くす」ためにどうすべきか、もう1度真剣に議論すべきだということではないでしょうか。

 この対アフガニスタン戦争はアメリカ軍の作戦名で「不朽の自由作戦」(Operation Enduring Freedom / OEF)です。日本が応援してきたのはまさにこのOEFです。また与党提出の新法によって応援しようとしているのもこのOEFです。政府・与党は新法ではこのOEFの中の海上阻止活動(Maritime Interdiction Operation / MIO)に限定するから問題ないと言っています。

 そして確かに、18日に発表されたアメリカ国防総省の声明は、「日本からの給油を受けたすべての米国艦船は、OEFを支援するために日本からの給油を受けたことを確認した(The U.S. Government has confirmed to the GOJ that every U.S. ship that received Japanese fuel in the U.S. Central Command (CENTCOM) area of operations did so in support of OEF)」、「米国政府は、日本がOEFに参加する艦船のみに燃料を補給するという日本政府との合意に、誠実に従ってきた(The U.S. Government believes that it has faithfully complied with its agreement with the GOJ to provide fuel only to ships involved in OEF)」、「日本が供給した燃料はすべて、OEFに参加した艦船が消費したと説明することができる(The entire Japanese contribution can be accounted for by fuel used by ships engaged in Operation Enduring Freedom)」と述べて、日本の給油がOEFのためであることを真正面から認めています。

 他方、アメリカはこの声明で「艦船は複数の任務に就くこともある(ships may be engaged in multiple missions)」とも述べています。日本政府が新法で給油はOEF-MIOに限定すると書いても、アメリカは給油を受けた艦船を他の任務に就かせるということです。

 この声明を聞いた石破茂防衛相は「唯一の同盟国である米国の表明を信頼するのは当然、政府としてあるべきこと」と述べたそうですが、その通り信じるべきです。確かにこれが事実でしょうから。

 しかし、だからこそ、論点は「OEFの支援の是非」になるはずです。OEFを続けてアフガニスタンを空爆し何の罪もない一般市民を巻き添えで殺害することの是非、そのためにアメリカなどに抵抗するタリバン・アルカイダにアフガニスタン人が共感することの是非、そのためにアフガニスタンでも世界でもテロがどんどん増大していることの是非等々が論じられるべきなのです。

 ところが、あろうことか福田康夫首相は16日、この点を真正面から問題にした日本共産党の小池晃参議院議員の質問にキレてしまったそうです。言うに事欠いて「いくら議論したって賛成とは言わないんでしょ。結局、そうなんでしょ」。

 短いからこれを伝える日経新聞17日朝刊の記事を引用しておきましょう。

短気の虫 お目覚め?
首相、答弁で声荒らげる

 「いくら議論したって賛成とは言わないんでしょ。結局、そうなんでしょ」。就任以来、低姿勢が売り物の福田康夫首相が16日の参院予算委員会では珍しく声を荒らげた。燃料転用疑惑をただす共産党の小池晃氏のしつこさに辛抱できなくなったようだ。

 政府・与党内の見方は「本来の短気が顔をのぞかせた」「下手に出るのは民主党相手だけ」などというもの。本人は記者団に「低姿勢ですよ、あくまでも。これで低姿勢じゃないって言うんだったらちょっとおかしい」と不満そうだった。

 小池さんの質問は「燃料転用疑惑をただす」ものでなく、「OEFの支援の是非」を問うものですから、この記事は国会での議論を偽るものですが、しかし、福田さんがこの質問でキレるということは、「OEFの支援の是非」を議論したくないということに他なりません。訊かれたくないことをしつこく訊かれたからキレた訳です。

 政治家たる者問題から逃げてはなりません。この国会では、「OEF支援の是非」こそが議論されなければなりません。報道もそこに焦点を当てるべきです。

 テロ事件はアメリカの9・11だけでなく日本でも起きました。1995年3月20日、オウム真理教が東京でサリンを撒きました。このときも「テロを無くす」ために、アメリカ軍が東京を始めとする日本中を空爆すべきだったのでしょうか。実際には日本は警察と司法で対応しました。ブッシュ大統領のアメリカと違って日本は愚かだったのでしょうか?

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 アメリカの声明、21日の志位和夫・日本共産党委員長の記者会見、小池氏の質問を引用しておきます。

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東大阪市長選で、公明党参院議員「ようするに共産党市政はダメだと言って回ればいいんだ」!

 そうです。今話題の東大阪市長選、自民・公明と民主の一部が不信任を決議したから始まった訳ですが、不信任にまともな理由はありません。だから標記のような発言となる訳です。

 この不信任にまともな理由がないこと、そしてまともな理由など何もなくてもともかく日本共産党員の長尾淳三さんを辞めさせようとしていることは、もっと前から分かっていました。すなわち、長尾さんは昨年の7月に市長に選ばれたのですが、早くもその2ヶ月後の9月には、自民・公明などは中身を明らかにせずただ「市長は責任をとれ」という決議を強行していたのです。

 長尾さんを不信任にして始まった市長選に、長尾さん以外誰が立候補したか。自民・公明の推薦で前市議会議長の野田義和氏と、自民を離党して立った元府議の西野茂氏です。

 では、この2人は長尾さんを市長から無理矢理引きずり下ろして何をやろうとしているか?

 野田義和氏は「上下水道庁舎の建設」を公約に掲げました。24億円かかるもので、長尾さんは市民の声を聞いた上でこの建設計画を中止しました。ということは、自民・公明はこのムダ遣いをどうしてもやりたかったということでしょう。何らかの利権があるんでしょうね。

 長尾さんが止めさせたといえば、止めさせたことは他にもあります。長尾さんは同和予算を2億円も削減し、関連職員も23人減らしました。同和向け市営住宅の管理を委託された部落解放同盟系の企業が、実はほとんど仕事をしていなかったことが住民の証言などでも明らかにされたからです。部落解放同盟と言えば、関西の方では市や府や県の予算にヤクザのように群がってむしり取って逮捕されている事件が相次いでいます。このゆすり・たかり・詐欺などで地方政治が歪みに歪んでいることはもはや明らかであり、脅しに屈せず止めさせることが緊急の課題になっていることに議論の余地はないでしょう。

 ところが、野田義和氏も西野茂氏も、18日に開かれた青年会議所主催の公開討論会でこの問題に一言も触れなかったそうです。脅しが怖いか、何らかの利権があるのか。

 さらに、自民・公明は、国保料が上がったことを問題にしています。長尾さんは、国保料を抑えるために一般会計からの繰入れを6億円増やして66億円としました。10%の伸びですから、伸び率は大阪府でトップです。それでも国が補助金を削ったために結果は値上げとなってしまいました。自民・公明はこれを問題にしている訳です。

 筋違いですね。文句は長尾さんではなく、国に言うべきです。

 こう言うなら、野田さんは国保料を下げるという公約をしているかと言えば、これが違うんですね。「滞納解消」というのがその公約です。つまり「取立てを強化する」と言うのです。

 では西野さんはどうか。「国保会計への持ち出しの見直し」だそうです。せっかく増やした66億円を減らそうと言うのです。要するに国保料を大幅に値上げすることを公約しているのです。

 さらにまた、自民・公明は、「長尾市長は1年で市の職員を86人増やし、その人件費が7億円」と長尾さんを批判しているそうです。しかし、事実は、市の職員を4,060人から3,987人に減らしています。計算をわざと間違えている訳です。

 事程左様に、自民・公明の長尾さん批判・不信任には、何の根拠もない訳です。野田さんや西野さんが市長になっても、その実際の主張から言って、上下水道庁舎を建てたり、同和行政を復活させたり、国保料の取り立てを強化したり値上げしたりするだけだということなのです。

 こうして長尾さんの不信任を説明できず、批判もできないもので、挙げ句の果ては、長尾さん批判ではなく、黒田革新府政という大昔の話を持ち出してきます。曰く、「府立高校授業料を大幅に値上げした、だから共産党はダメ」だそうです。

 しかしこれも、高校の授業料は国が基準を決めて地方を財政的に縛っていることを隠した為にする話です。黒田さんは、その制約の下でも、8年間、国の基準より大幅に安く抑えてきた。9年目の選挙の年に、地方財政の危機が全国的に広がる中で、国基準にせざるをえなかった。授業料を上げたのは、黒田さんでも、まして共産党でもない、政府・自民党が張本人だった、というのが真相です。

 ついでに言えば、今の太田府政は、この国の基準である10万8千円を3万6千円も上回る14万4千円に引き上げています。その上さらに1人5,400円も「エアコン代」と称して余分に取っているのです。

 国政では自民・公明の政治ではもうダメだということが、数ヶ月前の参院選で明らかになりました。東大阪でも同じなんじゃないでしょうかね。

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 今朝のしんぶん赤旗に出ていた、日本共産党の市田忠義書記局長の演説を引用しておきます。

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2007年10月22日 (月)

自らの政治介入をひた隠しにする文科省―沖縄戦「集団自決」日本軍強制削除問題

 文科省が従来公表してきた日本史教科書の検定にかかわった審議会委員の名前を非公表にしているそうです。文科省自身が政治介入したことを認めているようなものですね。

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 今朝のしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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2007年10月21日 (日)

全国で広がる、沖縄戦「集団自決」日本軍強制削除への批判

 批判の意見書を可決した地方自治体が広がっています。沖縄を除き、20日までに5府県24市区町だそうです。今朝のしんぶん赤旗にまとめてありました。ここでも一覧表にすると同時に記事を引用しておきます。

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府県議会
三重県
京都府
奈良県
高知県
福岡県
市区町議会
北海道 網走市
斜里町
岩手県 八幡平市
宮城県 気仙沼市
東京都 国立市
東久留米市
三鷹市
国分寺市
小金井市
町田市
立川市
杉並区
千代田区
神奈川県 座間市
大和市
鎌倉市
新潟県 上越市
高知県 香南市
土佐清水市
高知市
いの町
四万十町
宮崎県 美郷町
高千穂町

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「集団自決」日本軍強制削除問題、ワシントン・ポストでも報じられる

 今回の問題が、従軍慰安婦や南京大虐殺などと同根の問題であることも報じられています。

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 この報道を伝える琉球新報の記事と、ワシントン・ポスト自身の記事を引用しておきます。

「自決」強制証言を紹介 米・ワシントンポスト紙(琉球新報 2007.10.20)

 米大手紙ワシントン・ポストは19日、文部科学省の高校歴史教科書検定で沖縄戦における「集団自決」の日本軍強制の記述をめぐる記事を掲載し、検定の削除をめぐって日本が2つに揺れていると報じた。

 記事は東京発ロイター通信が配信したもので、10代のころに従軍看護婦だった女性の「日本軍が自決を強制した」という証言を中心に紹介している。自決した民間人の数は琉球新報の調査結果によると少なくとも995人で、沖縄戦で死亡した20万人以上のうち約半数が民間人で、沖縄の苦しみは戦後も続いている、と伝えている。

 3月の高校歴史教科書の検定で「集団自決」軍強制記述の削除意見決定して以来、検定意見撤回を求める県民大会が開催され、実行委員会が要請に訪れ、最近になって初めて政府側が反省の意を伝えたと紹介。戦時中の日本軍に関する記述では、日本政府がこれまでアジア諸国と繰り返してきた論争が、国家間の「ねじれ」を生みだしていると伝えた。

 また、各国の教科書採用システムについても触れ、「日本の歴史教科書は日本政府の公式見解に等しいもの」とのアンドリュー・ホーバット東京経済大学の教授の意見を用いながら、検定委員の在り方にも疑問を提示。スベン・サーラー東京大学准教授の「沖縄は1972年に復帰したが、今回の論争で、まだまだ日本政府が沖縄を日本とみなしてないのが明白になった。まるで日本と植民地という構図」と日本政府の姿勢を批判した。

 (平安名純代本紙ロサンゼルス通信員)

<ニュース用語>ワシントン・ポスト紙
 1877年創刊の全米で最古の歴史を持つ新聞。70年代に当事のニクソン米大統領を辞任に追いこんだウォーターゲート事件の報道で国際的名声を手にした。

(10/20 16:04)

Japan's history divide comes home in textbook row (The Washington Post)

By Isabel Reynolds
Reuters
Friday, October 19, 2007; 12:12 AM

TOKYO (Reuters) - When Japanese soldiers gave out grenades to residents of Okinawa toward the end World War Two, Kiku Nakayama says she and her friends knew what they were for.

Then a teenage military nurse, she was told to fend for herself when the hospital where she worked was abandoned as U.S. forces approached.

"We were given grenades and we all interpreted that to mean we should use them to kill ourselves," Nakayama said.

"Many people were given two and told to throw one at the enemy and finish themselves off with the other."

More than 200,000 people died in the ferocious three-month battle for the southern Japanese island of Okinawa, about half of them civilians.

Some Okinawans committed suicide or were killed by relatives rather than face capture by Americans they had been taught to see as demons. No one knows how many died that way, but the local Ryukyu Shimpo newspaper recently put the figure at least 995.

Nakayama, 78, is one of many Okinawans outraged by a March government order that high-school textbook publishers remove references to soldiers forcing residents to kill themselves.

The move came under conservative then-Prime Minister Shinzo Abe, known for his eagerness to escape what right-wing historians refer to as Japan's "masochistic" view of wartime history.

Nakayama was captured by U.S. troops after hiding for weeks. "I was so ashamed," she recalled in an interview. "We had been taught over and over that Japanese must never become prisoners of war, so we thought we would be the only ones."

A September rally against the order drew more than 100,000 people, organizers said, and this week a 167-strong delegation flew to Tokyo to protest directly to the government.

The row is a domestic twist in a decades-old dispute over responsibility for the Japanese military's wartime actions that has long dogged Tokyo's relations with its Asian neighbors.

HISTORY AS POLITICS

Revisions to the accounts of the Okinawa suicides were urged by many of the same nationalist scholars who lobbied for changes to textbooks that critics have said whitewashed Japan's wartime atrocities in Asia. Textbook revisions were one cause of sometimes violent anti-Japan protests in China in 2005.

"The textbooks are simply an example of the politicization of history in northeast Asia," said Andrew Horvat, a professor at Tokyo Keizai University. "They are perceived to be an official statement by the government on history."

Japanese textbooks must be approved by a central government panel -- in contrast to England, for example, where schools can choose any teaching materials.

Germany has regional textbook screening but the procedure has never become embroiled in historical controversy, experts say.

Other East Asian nations are closer to the Japanese model.

China's textbooks are state-issued, as are some in South Korea, while Taiwan has a central screening system, according to Claudia Schneider, an expert affiliated with Germany's Georg Eckert Institute for international textbook research.

SEPARATE PAST

Okinawa's anger is also a reminder of the island's separate past, memories of which still stir resentment of the mainland.

Formerly known as the Ryukyu kingdom, Okinawa had ties to China and only became a part of Japan in the 19th century.

The assimilation process was painful and older Okinawans recall with anger harsh punishments for speaking their local dialect in schools as late as the 1960s.

The U.S. post-war occupation of the island ended in 1972, but Okinawa is still home to the bulk of American forces in Japan, another cause for simmering frustrations.

"You can say Okinawa is not part of Japan," said Sven Saaler, associate professor of history at Tokyo University. "It is a problem between Japan and a former colony," he added.

Textbook publishers are preparing to apply to the education ministry for permission to reinstate the references to the military's role in the suicides.

In contrast to his predecessor Abe, Prime Minister Yasuo Fukuda has expressed sympathy for Okinawa's protests.

Campaigners say there is no time to lose.

"I am one of those who lived through the war and in 10 years I will be 85," Toshinobu Nakasato, speaker of the Okinawa assembly told a news conference this week. "I don't know if we will be of an age to act as witnesses by then."

c 2007 Reuters

2007年10月20日 (土)

NHK33カ国共同製作・民主主義「南米 ボリビア “先住民たちの革命”」、「アフリカ リベリア “女の内閣”」、そしてベネズエラ

 ボリビアでは2005年12月の大統領選挙で先住民出身のモラレス氏が当選し、翌06年の1月から就任します。番組ではモラレス大統領と共に下院議員に当選した女性議員の当選後の苦闘を描きます。2人とも社会主義運動党(MAS)の出身。

 しかし、ボリビアはまだ財政の貧しい国であり、思うように貧困対策が進みません。女性議員はそのために支持者から激しくつるし上げられもします。またスタッフにも裏切られ、その元スタッフが扇動する支持者からも突き上げを食らいます。

 リベリアは、1989~2003年の14年間の内戦を経て、2005年10月の大統領選挙で、サーリーフ氏(女性)が当選し、新たな国造りが始まります(ここまでの歴史は1月7日の記事を参照)。しかし、内戦の傷跡は深く、そう簡単には進みません。やはり不満を持つ国民から突き上げられたり、政治的反対派の圧力もあります。サーリーフ氏はボリビアの女性議員同様、苦悩の日々を送ります。中国の胡錦涛国家主席の訪問を受けながらその援助を基本的に断り(1月30日の記事2月6日の記事2月16日の記事を参照)、他方アメリカから債務免除の約束を得て国造りに希望が出てきます。

 どちらを見ても、国・社会の変革のためには、科学的展望・方針・政策とそれに基づく国民の組織が必要不可欠であることを今更ながら改めて感じます。

 そう感じていたら、今朝のしんぶん赤旗に、ベネズエラ東部にあるボリバル県の国民参加・社会発展局で地区住民評議会を援助する仕事をしているアンドレア・マルティネスさんのインタビューが紹介されていました(3面「ひと」欄)。

 彼女は、この間の経験で学んだことは、問題を抱えている人自身がそれを解決していく力を持っていることと述べ、「変革の基本は“組織された国民”だと思います」と語っています。

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 この記事を引用しておきます。番組のホームページはこちら

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「真実」への特殊「イデオロギー」の政治介入を粉砕してきた20余年の歴史―沖縄戦「集団自決」教科書検定問題

 今問題になっている沖縄戦における日本軍の強制による「集団自決」が「真実」として広く認識され、教科書にも書かれてきたことには、20余年の歴史がありました。

 1981年の教科書検定で、「日本軍による住民殺害」の記述が削除されたことが、翌82年に明らかになり、これをきっかけに「日本軍による住民殺害」が「真実」であることが確定、83年からはこの「真実」がはっきりと教科書に書かれるようになりました。

 さらに、1997年には最高裁判所の判決でもこの「真実」が確認されました。

家永第3次訴訟
最高裁判決の
沖縄戦部分(1997年8月29日)

 「沖縄戦において死亡した沖縄県民の中には、日本軍によりスパイの嫌疑をかけられて処刑された者、日本軍あるいは日本軍将兵によって避難壕(ごう)から追い出され攻撃軍の砲撃にさらされて死亡した者、日本軍の命令によりあるいは追い詰められた戦況の中で集団自決に追いやられた者がそれぞれ多数に上ることについてはおおむね異論がな(い)」

 「多数の県民が戦闘に巻き込まれて死亡したほか、県民を守るべき立場にあった日本軍によって多数の県民が死に追いやられたこと、多数の県民が集団による自決によって死亡したことが沖縄戦の特徴的な事象として指摘できるとするのが一般的な見解であ(る)」

 「地上戦に巻き込まれた沖縄県民の悲惨な犠牲の実態を教えるためには、軍による住民殺害とともに集団自決と呼ばれる事象を教科書に記載することは必要と考えられ、また、集団自決を記載する場合には、それを美化することのないよう適切な表現を加えることによって他の要因とは関係なしに県民が自発的に自殺したものとの誤解を避けることも可能であ(る)」

 このような歴史にもかかわらず、今回また、安倍政権と文科省が教科書検定に政治介入し、福田政権になってもその特殊「イデオロギー」の立場に固執しているのです。

 国家的、組織的な大量殺人という日本軍の犯罪行為を、またそれを隠蔽・擁護・免責する現在の日本政府の権力的犯罪行為を、ミャンマーの軍事政権やパキスタン・アフガニスタンなどのテロリストによる殺人等の犯罪行為と同様、絶対に許す訳にはいきません。

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 この点をまとめる今朝のしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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東京でも広がる、沖縄戦「集団自決」は日本軍による強制との記述削除への批判

 千代田区(19日)と立川市(18日)では全会一致で、杉並区(17日)では賛成多数で意見書が可決されたそうです。

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 今朝のしんぶん赤旗の東京のページから引用しておきます。

2007年10月20日(土)「しんぶん赤旗」

「集団自決」削除を批判
千代田、杉並、立川
3議会が意見書可決

 文部科学省が、高校日本史教科書の沖縄戦「集団自決」の記述から日本軍による強制を示す部分を教科書検定で削除させた問題について、千代田区、杉並区、立川市の三議会が意見書を可決しました。

 千代田区議会は十九日、「教科書検定に関する意見書」を全会一致で可決しました。

 意見書は、「沖縄戦における『集団自決』が、日本軍による関与なしに起こり得なかったことは紛れもない事実」と指摘。「千代田区議会としても、二度と戦争が起こることのないよう、戦争の惨禍を正しく後世に伝えていくことは、重大な責務と認識」しており、今回の検定は看過できるものではないとし、削除した「集団自決」に関する記述を回復するよう強く求めています。

 立川市議会は十八日、「沖縄戦『集団自決』への軍関与を否定する教科書検定意見の撤回を求める意見書」を全会一致で可決しました。

 意見書は、「沖縄での『集団自決』は日本軍の関与がなければ起こり得ず、多数の証人証言があるからこそ教科書にも記述され続けてきた。今回の削除・修正は体験者による数多くの証言を否定しようとするものだ」と指摘。「今回の検定意見が速やかに撤回され、教科書記述の回復が行われるよう要請する」としています。

 杉並区議会は十七日、「沖縄戦『集団自決』についての教科書検定に関する意見書」を賛成多数で可決しました。日本共産党、自民党、公明党、民主党、社民党・みどり、区政杉並クラブ、生活者ネットなどが賛成し、一人会派の「都革新」、「無所属区民派」が反対しました。

 意見書は、「沖縄県民の願いを十分に理解」し、「沖縄戦における『集団自決』の事実を正しく伝え、沖縄戦の実相を教訓とすることの重要性や、平和を希求することの必要性を子どもたちに教えていくことは、我々に課せられた重要な責務」と強調。教科書の沖縄戦の記述について「速やかに対策を講じることを強く求める」としています。

 杉並区教委は、日本の侵略戦争を賛美した「新しい歴史教科書をつくる会」教科書の採択を強行し、区民から大きな批判を浴びました。

天然スパイラル「トワイライト女王」

 友人の友人がやっている劇団なので誘われて見てきました。

 どんなお芝居なのか、どんな劇団なのか、何の予備知識もなく行ったのですが、思ってたよりずっと面白かった。楽しめました。

 迫力の女王ダルセーニョ、その妹の美しいシーラ、可愛らしい王女マーブル、良かったなあ。緑妖精のライムもめっちゃ可愛かった。

 お芝居は若い頃少々興味があったのですが、結局その世界と関わらないまま今になってしまい、ちょっと残念な気持ちを持っています。だからこういう若い劇団には頑張って欲しい。

 もう何年も見てないのですが、上川隆也さんのいる演劇集団キャラメルボックス、川原和久さんのいる劇団ショーマを、やはり友人に誘われて何度か見て以来の、気持ちよく楽しめるお芝居でした。

 天然スパイラルのホームページはここ

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安藤たい作ニュース42号「『密室』で学校の統廃合を検討?『適正規模』の名のもとに、小規模学校を統廃合するための『学事制度審議会』が設置されました」

Andounews0042    「安藤たい作ニュース42号」(PDF)

 品川区は、「コスト削減」のために「小中学校を削減」する具体的な検討に着手しました。1年後に結論を出すそうです。

 毎年余剰の出る財政収入を持ちながら、「教育の基本問題」を「教育の必要」の見地からではなく「コスト削減」の見地から論じるなんて、馬鹿も休み休み言え(注)という感じですね。

 十分な収入のある家で、自分の子どもの教育を、「子どもの教育の必要」からではなく、「出費をけちりたい」という方針で考えるような家がどこにあるのでしょうか。そのような親は、普通、世間から強い非難・軽蔑の目で見られるでしょう。

 「コスト削減」というのは、国でも会社でも最近の流行(はやり)ですが、流行に乗って馬鹿の一つ覚え(注)のように何でも「コスト削減」などと言うのは、当人の「無能性」の証としか思えません。このような「無能な公務員」こそ税金の無駄遣いとして真っ先に解雇しなければなりません。

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(注)(三省堂『大辞林』より)

 「馬鹿も休み休み言え」つまらないことを言うのはいいかげんにやめろ。

 「馬鹿の一つ覚え」愚か者が一つのことだけを覚え、どんな場面にも得意になって持ち出す。

2007年10月19日 (金)

「沖縄県の教科書検定意見に関する要望に対して真摯に対応することを強く要望する」―第130回九州地方知事会が全会一致で決議

 政府・文科省による教科書検定への政治介入を糾弾する世論がまた1歩広がりました。

 「真実」の持つ力であり、真実をねじ曲げるために主張される「イデオロギー」なんぞが何の力も持たないことを実証しています。

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 記事を引用しておきます。九州地方知事会のホームページはこちら

「真摯な対応」要望 「集団自決」検定、九州知事会議が決議(琉球新報 2007.10.19)

 九州・沖縄と山口の9県の知事で構成する九州地方知事会議(会長・金子原二郎長崎県知事)が18日、那覇市のホテルロイヤルオリオンであり、「沖縄県の教科書検定意見に関する要望についての決議」を全会一致で採択した。「沖縄県の教科書検定意見に関する要望に対して真摯(しんし)に対応されることを九州地方知事会として強く要望する」と国に求めている。同知事会として政府に提出する。

 決議は、県議会や県内の全市町村議会(41市町村)が教科書検定意見の撤回や記述復活を求める意見書を可決したことや、9月29日に超党派による県民大会が開催され、11万人余が集まったことなどを説明。地上戦を体験し、筆舌に尽くし難い犠牲を強いられた沖縄県民の心情を重く受け止めて対応するよう求めている。

 会議後、記者会見した仲井真弘多知事は「県民の思いを九州や山口県の知事が理解してくれたと大変心強く感じる。今後とも検定意見の撤回と記述回復に向け、関係団体と連携して対応したい」と強調。金子長崎県知事も「1地域1県の問題ではない。全国の問題としてとらえなければならない」と話した。

 また仲井真知事は道州制について「これから県民の意見を集約していく」とコメント。「私は結論を出していないが、九州経済連合会副会長のときは九州に『門戸を広く開けておいてほしい』と言ってきた。(単独州か、九州と一緒になるかは)もうちょっと勉強の時間をいただきたい」と述べた。

 このほか会議では「原爆症認定制度の見直しに関する決議」と「水俣病問題の早期解決を求める決議」も採択された。九州地方知事会が連携して行う政策として(1)11月に合同の企業説明会を開いて若年者就業支援をする(2)ドクターヘリの共同利用をするため運航範囲や負担について来年3月までに取りまとめる―なども決まった。

(10/19 9:37)

教科書検定 要望決議を採択/九州知事会全会一致で(沖縄タイムス 2007.10.19)

 第百三十回九州地方知事会(会長・金子原二郎長崎県知事)が十八日、那覇市内のホテルで開かれ、沖縄戦での「集団自決(強制集団死)」の日本軍の強制を削除した高校歴史教科書検定問題に関し、県が特別決議として提案した「沖縄県の教科書検定問題に関する要望」についての決議を全会一致で採択した。

 会議後の記者会見で、金子会長は「一地域一県の問題ではなく、全国的な問題として取り上げていかなくてはいけない、というのが大方の知事の意見」と説明した。

 決議採択について、仲井真弘多知事は「県民大会の趣旨や県民の平和に対する強い思いを、九州・山口の各県知事にもご理解ご賛同いただいた。大変心強く感じた」と述べ、検定意見の撤回と記述回復に向けて、引き続き関係団体と連携して対応する考えを示した。

 決議では、県議会や県内全市町村議会で、検定意見の撤回と記述回復を求める意見書が可決されたことや、九月二十九日に開かれた県民大会で意見撤回を求める決議が決議されたことを明記。沖縄戦については「史上まれにみる激烈な地上戦を体験し、一般県民を含む多くの尊い生命を失った」として、国に対し「筆舌に尽くし難い犠牲を強いられた沖縄県民の心情を重く受け止め、沖縄県の教科書検定意見に関する要望に対して真摯に対応することを強く要望する」とした。

 ほかに、「水俣病問題の早期解決を求める決議」「原爆症認定制度の見直しに関する決議」も全会一致で採択した。

 政策連合の検討報告では救急医療体制の整備、ドクターヘリの効率的導入・共同運航などについて、来年三月までにまとめることを決定。県は米軍基地問題の解決促進も要望した。

2007年10月18日 (木)

世論と運動が政治を動かしつつある―沖縄戦「集団自決(強制集団死)」への日本軍の強制を削除した教科書検定問題

 「教科書検定意見撤回を求める県民大会」の実行委員会らでつくる要請団は15、16日と2日に渡り、官邸や文部科学省、政党、教科書会社担当者らを訪れ、検定意見撤回と記述回復を求めて要請行動を繰り広げました。

 この国民の運動とそれを支える世論は、現実に政治を動かし始めています。

 この事実を客観的に直視し現実的に平和を構築していこうという国民の努力に対しては、日本の侵略戦争を正しい戦争だと言い張り、この根拠なき主張を日本国民に強制しようとしている政府や国会内の勢力が、自分たちの有する政治権力を利用して、この特殊なイデオロギーの日本国民への強制という目標を達成しようと躍起になっています。

 まず、16日、池坊保子・文科省副大臣が要請団に対し、「(県民の)皆さんが非常な痛みを感じたことを、私どもは反省しなければいけないと思っている」と初めて「反省」を口にし、17日には参院予算委員会で山内徳信・参院議員(社民)の質問に答えて渡海紀三朗文科相も「(県民に)疑義が生じたことは、われわれも反省しなければいけない」と「反省」を口にしました。

 また、小沢一郎・民主党代表も「沖縄戦『集団自決(強制集団死)』の教科書検定に関する決議案」提出に関連して、これまでの静観との態度を改め、「歴史をねじ曲げる検定だということで党内で一致している。闘っていく。党内をしっかりまとめるように」と党内結束を指示したと、同党の川内博史衆院議員によって伝えられました。

 さらに、要請団は16日、今回の記述削除の対象となった5社に、記述の完全復活や表現を強めるよう直接要請し、17日にはこのうち4社と教科書執筆者約25人が会合を開き、(1)「日本軍による」という主語の明記(2)日本軍の強制の明確化(3)添付資料の活用で「集団自決」体験者の新証言を記載―などの原則に基づいて訂正申請する方針を確認しました。

 同時に、4社の申請が出そろった段階で各社の記述内容を公表することや、執筆者の声明を発表する方向で調整することも決め、この会合に欠席した山川出版にも働き掛けることになったそうです。

 執筆者の1人である歴史教育者協議会の石山久男委員長(実教出版執筆者)は「国民にオープンにすることで、記述内容を文部科学省に認めさせたい」と指摘し、声明については「文部科学省が(表現を弱めるなど)曖昧な決着を図る方向に訂正申請が利用されないよう、検定意見の撤回が本筋という県民の考えに配慮しつつ、執筆者の考えを発表する」と説明したそうです。

 他方、文科省は検定意見の撤回については頑なに拒み、また17日には、教科書会社が文部科学省に訂正申請をする際の記述内容について、同省が申請に対する結果をまとめるまで、記述内容を公表しないよう教科書会社に指示しました。

 さらに、自民党の有志でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・中山成彬元文部科学相)は、17日、これまで通り教科書検定制度を堅持すべきだとの方針を確認し、近く、首相官邸や文科省に申し入れることにしたそうです。同時に、「沖縄戦について知られていない部分が多い」(中山氏)と主張し、会独自に沖縄戦を研究する小委員会を設けて史実を掘り起こすことも決めたそうです。

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 以下、報道を引用しておきます。

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2007年10月16日 (火)

NHK33カ国共同製作・民主主義「欧州 デンマーク “風刺画事件を追って”」

 今放送されているドキュメンタリーで、色々と考えさせられます。番組ホームページはここ

 標記のものは3回目で先週の木曜日(11日)に放送されました。

 この問題は宗教に関する表現の自由の問題として報じられていたと思いますが、このドキュメンタリーを見ているとそのような捉え方は狭いんだなあと思いました。

 欧米諸国の中東への長年に渡る植民地支配、政治・軍事介入の歴史が根本に横たわっていると思えたのです。しかも、この介入は単に歴史的なものではなく、パレスチナ、イラク、アフガニスタン、イランなどで現在進行中です。

 今日本で問題になっているテロ特措法の問題も、この歴史の流れの中で捉えないと判断を誤ると思いました。

 アメリカによる「対テロ報復戦争」(作戦名「不朽の自由作戦」(OEF))はもちろん、NATOによる国際治安支援部隊(ISAF)も、その実態からして、この歴史の延長にあるものです。

 今日本がテロ特措法によって参加しているOEFにしろ、小沢一郎・民主党代表が参加しようとしているISAFにしろ、これに参加することは欧米諸国の中東への一連の政治・軍事介入に参加することになるのだという視点を持たないと、判断を誤ると改めて思わされました。

 9月9日の記事で引用した中村哲・ペシャワール会現地代表の以下の言葉が思い起こされます。

 今できることといえば、何をするかより、何をしないかということです。日本に帰ってきて、びっくりしたのは、「テロ特措法をやめるなら、ほかに何をするんだ」という議論が普通になっていることです。軍事協力しないことが、非常に積極的なインパクトがあると誰も言わない。

 アフガン人はみんな「殺しながら助けるなんて、そんな援助があるのか」と言っている。だから、軍事援助をやめ、戦争の犠牲者を減らすということだけで、積極的な意味をもち、非常に感謝されると思います。テロ特措法が廃案になるだけでもいいことです。

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「撤回と記述の復活を求める気持ちは絶対譲れない」、仲里利信・実行委員長(沖縄県議会議長)

 既に各所で報じられている所ですが、昨日167人の要請団が上京し、要望文を大野松茂官房副長官に手渡し、また「教科書検定意見撤回を求める総決起集会」が開かれました。

 この期に及んでも未だ政府は「ゼロ回答」を続けています。政府の立場には一片の道理もありません。仲里氏の言う通り「撤回と記述の復活を求める気持ちは絶対譲れない」!

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政府・文科省による教科書検定への政治介入を先導した村瀬信一・教科書調査官は、『新しい歴史教科書』を執筆・監修した伊藤隆氏の門下生

 既に10月4日の記事でブログ「世界の片隅でニュースを読む」から引用しておいた所ですが、14日のしんぶん赤旗でも報道されました。

 僕個人がこの伊藤隆氏の名前を頭に刻んだのは、前の天皇であった裕仁氏が亡くなり(1989年1月7日)、政府・マスコミを挙げて大騒ぎになった際に、この人が日経新聞に寄せた記事を読んだときでした。

 もう記事の内容もその時僕が抱いた感想も忘れてしまったのですが、その記事に強い違和感を抱き、印象に残ったことだけは覚えています。その時はこんなに「活躍」する人だとは思っていませんでした。

 このような特殊なイデオロギーに凝り固まった人物によって行われている政治が、自民・公明の作り上げている政治だということを忘れる訳にはいきません。先の戦争が日本の侵略戦争だという国際的に確立された見地を、史実を偽ることによってねじ曲げるような政治は、日本政治の根本問題として根絶されなければならないと思います。

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2007年10月13日 (土)

林博史「教科書検定への異議―文科省の意見撤回を」

 文科省の職員(調査官)によって今回の検定意見の根拠とされた本の著者である林博史さんの沖縄タイムスへの寄稿です。メーリングリストに転送歓迎ということで流されていたので、このブログでも全文引用させてもらいます。

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『沖縄タイムス』2007年10月6日7日

教科書検定への異議

文科省の意見撤回を

林 博史

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これは『沖縄タイムス』の2面に連載された私の意見です。すでにNHKで何度か話しをし、さらに9月29日の県民大会後、いくつかのテレビで若干のコメントをしたのですが、放送されたのは話したことのほんの一部です。日本政府の不誠実でごまかしの対応に腹立たしい思いで、沖縄の中でも安易に妥協しようとする動きが出ているようですので、検定意見撤回しかないと強調したかったこと、また後にはっきりと残る形で示しておきたかったこともあり、『沖縄タイムス』に載せてもらいました。2007.10.10記

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 日本軍の強制を削除させた教科書検定に対する沖縄県民の怒りの前に政府はようやく対応せざるをえなくなってきた。そのなかで浮上してきたのが、検定そのものは認めたうえで、教科書会社から記述の訂正があった場合には「真摯に対応する」として、元の記述の表現を若干変えれば、事実上、同趣旨の記述の復活を認めるという方法である。この方法では、日本軍の強制性を否定した検定意見はそのまま無傷で残り、将来にわたって禍根を残すであろう。

 文部科学省が教科書執筆者たちを呼び出して、検定意見を通知した方法を見ると、検定意見が執筆者に説明され、それに対して執筆者で対応を協議し、どのように修正するかを決めて回答する。この手続きを日本史教科書であれば古代から現在まですべてを2時間で終えなければならない。つまり持ち帰って資料や研究に再度あたることが許されず、その場で対応を決定しなければならない。

 複数の教科書執筆者の話によると、この席で文科省の調査官は、「最新の成果といっていい林博史先生の『沖縄戦と民衆』を見ても、軍の命令があったというような記述はない」などを私の著書『沖縄戦と民衆』を例に挙げて、日本軍の強制を削除させる根拠にしたという。執筆者たちは結局、その場で検定意見を受け入れざるを得なかった。そこであくまで拒否すれば検定不合格となり、教科書作成のそれまでの努力がふいになるからである。ある執筆者は帰宅後、私のその著書を取り出してみたところ、「いずれも日本軍の強制と誘導が大きな役割を果たしており」「日本軍の存在が決定的な役割を果たしている」という結論であることを確認し、「無念」の思いにとらわれたと語っている。

 私は著書の中で1つの章を「集団自決」にあて、その中で「日本軍や戦争体制によって強制された死であり、日本軍によって殺されたと言っても妥当であると考える」との認識を示したうえで各地域の分析をおこない、渡嘉敷島のケースでは「軍が手榴弾を事前に与え、「自決」を命じていたこと」を指摘している。座間味島のケースでも日本兵があらかじめ島民にいざという場合には自決するように言って手榴弾を配布した証言を紹介している。「集団自決」がなされるにあたって「軍からの明示の自決命令はなかったが」というように、同書執筆時点(刊行は2001年12月であり、執筆は前年からおこなった)で確認できた証言などから、いま自決せよというような命令は出されていなかったと思われたのでそうした認識は示している。その箇所だけが文科省に利用されてしまった。

 しかし、私の著書では、あらかじめ自決するように手榴弾が配布されていたことや、捕虜になることは恥だと教育されていたこと、米軍に捕まるとひどい目にあわされて殺されると叩き込まれていたこと、住民が「自決」を決意したきっかけが「軍命令」であったことなども指摘し、さらに日本軍がいなかった島々では米軍が上陸しても「集団自決」がおきていないことを検証し、結論として先に引用した部分のほかに「「集団自決」は文字どおりの「自決」ではなく、日本軍による強制と誘導によるものであることは、「集団自決」が起こらなかったところと比較したとき、いっそう明確になる」と断言しているのである。

 渡嘉敷島や座間味島については、この間、新しい証言が次々に出てきており、私の著書の記述を書き改めなければならないと痛感しているが、しかし日本軍の強制と誘導が「集団自決」を引き起こしたことは、それまでに明らかにされていた証言などからも明白であり、私の著書のみならず沖縄戦に関するすべての研究が同じ結論に達していたものだった。最近、新しい証言が出てきたから、それを理由にして教科書会社からの正誤訂正を認めると話が出ているようだが、そうしたやり方は、これまで長年、沖縄の人々の努力によって積み重ねられてきた沖縄戦の調査と研究をまったく否定するもので、決して認めることはできない。

 教科書調査官が執筆者たちに言い渡した検定意見は、明らかに虚偽に基づいて執筆者を欺いたとしか言いようがない。資料も文献もない文科省の一室にいた執筆者たちは調査官の意見に反論する材料も機会も与えられないまま、その検定意見を認めて書き換えるしかなかった。執筆者たちが検定意見を持ち帰って、私の著書を確認すれば、調査官が根拠にしている研究では「日本軍の強制と誘導」によると結論付けているではないか、そうであれば、日本軍によって「集団自決」を強いられた、あるいは「集団自決」に追い込まれたという記述は、この研究成果を正しく反映した記述ではないか、という反論を行うことができただろう。しかしその機会は与えられなかった。こんなやり方は詐欺と非難されても仕方がないのではないか。

 文科省は、日本軍の強制を否定するような研究がまったくないので、仕方なく、全体の文脈からは切り離して私の著書から一文だけを抜き出して、結論とは正反対の主張の根拠に使ったのである。現在の検定意見言い渡しの方法が、そうした詐欺的手法を可能にしたのであり、検定制度そのものの見直しも必要である。

 文科省はこうした手法で執筆者たちを騙し、検定意見を押し付けたのである。このようなやり方のどこが合法的なのだろうか。これが教育に責任を負う官庁がおこなうことなのだろうか。こうした詐欺のような手法で押し付けられた検定意見をそのままにして正誤訂正でごまかそうとすることはけっして認めるわけにはいかない。文科省は、著作を歪曲し間違った検定をおこなったことを認め、検定意見をただちに撤回すべきである。

文科省職員の「調査意見書」そして「検定意見」という「政治介入」に固執する渡海紀三朗文科相―撤回拒否を明言

 もう一昨日のことになりましたが(11日)、高校教科書から、沖縄戦での「集団自決」に日本軍の強制があったとする記述を削除させた問題で、その削除させた「検定意見」は、教科用図書検定調査審議会の中立・公平な学術的・専門的「審議」に基づくものではなく、文科省職員が文科省ぐるみで作成した「調査意見書」に基づくものであることが、国会の場で改めて明らかにされました。

 にもかかわらず、渡海紀三朗文科相は「(検定意見の撤回は)政治介入になる」との立場に固執し、「検定意見そのものを撤回することにならないのではないか」と述べて、撤回には応じない考えを初めて明言しました。

 当然のことながら沖縄では強烈な怒りの声が上がっています。

 7日に石破茂防衛相が、小沢一郎・民主党代表のISAF参加論に対して「自衛官の命を軽んずるな」とテレビで述べましたが、この政府・文科省の日本軍が「集団自決」を強制した事実を教科書から削除させた行為は、日本人の「命を軽んずる」どころか「愚弄する」ものです。

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 長くなりますが、沖縄タイムスとしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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2007年10月11日 (木)

安藤たい作ニュース41号「まだまだ問題山積み、大崎短絡線/安藤事務所と日本共産党西品川支部で連絡協議会の方からお話を聞きました」

Andounews0041    「安藤たい作ニュース41号(1)」(PDF)
   「安藤たい作ニュース41号(2)」(PDF)

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2007年10月 9日 (火)

尾崎芙紀「パレスチナの内部抗争と背景―米主導の和平会議の狙い」(『経済』2007年10月号)

 この論文は先月号の『経済』に書かれたものですが、執筆者ご本人の許可を得てこのブログに掲載させてもらいます。僕は、尾崎さんが昨年の7月7日にしんぶん赤旗に書かれた論説を読んで以来この方のファンなんです。

 僕はパレスチナ問題について特に勉強したこともないのですが、昨年の選挙でのハマス勝利以来改めてこの問題に関心を持ち、報道を少しばかり熱心に読むようになりました。その中でこの昨年7月7日の記事は、初めて強く共感できるものだったのです。

 問題の根源が、ハマスやファタハの態度などにあるのではなく、あくまでもイスラエルのパレスチナ占領にあるという骨太の視点が記事にはっきりと表れているのがいいのだと思います。

 来月11月には、アメリカのブッシュ大統領提唱の中東和平国際会議が開かれる予定ですが、この間のアメリカとイスラエルの言動を見る限り、パレスチナ問題解決に向けての希望を何ら抱かせるものではありません。他方、極限にまで至ったパレスチナの内部抗争の行方も大いに気になります。

 尾崎さんのこの論文は、その背景を簡潔に解説してくれます。

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2007年10月 8日 (月)

教科書検定への政府・文科省の政治介入を排除しなければならない

 もう昨日のことになってしまいましたが、しんぶん赤旗に近藤正男記者が論説を書いています。「沖縄戦の教科書問題、政治介入したのは誰か」。しんぶん赤旗はずっとこう主張してきた訳ですが、引用しておきます。

 近藤さんは、「集団自決」が日本軍の強制によるものであるとの記述が教科書から削られたのは、大学教授などから成る教科用図書検定調査審議会の公正な審査に基づく意思によるものではなく、文科省の職員である教科書調査官の意思に基づくという、政府も認める実態を指摘し、記述削除が政府・文科省の自作自演であると述べています。

 その上で、この記述削除が従来の文科省の態度と180度異なることを指摘し、この態度変更の理由が、戦争賛美に歴史をゆがめる右派勢力の2005年以来の運動と、それと同じ立場に立つ安倍政権の成立にあると述べています。

 同様のことは、例えば、参院選直後の西沢享子記者の2回にわたる記事にも書かれています(7月30日、31日)。最近TBをいただいた「どこへ行く、日本。」というブログにも引用されていますが(6日の記事2日の記事)、僕のブログでも改めて引用しておきます。

 西沢さんは、文科省調査官が検定意見の根拠としている裁判は文科省自身の基準から言っても根拠となり得ないことを指摘し、また同じく検定意見の根拠としている学説については、「集団自決」が日本軍の強制によるものであることを否定する学説など全くないことを指摘します(記事の(上))。

 その上で、今回の記述の削除は、「新しい歴史教科書をつくる会」などの運動と、それと同じ立場に立つ安倍内閣、文科省によるものであることを述べています。

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2007年10月 6日 (土)

沖縄戦「集団自決」教科書検定問題、今の国会はこれが限界なのか?

 民主党が単独でも出すとしていた、この問題に関する決議案は、「検定意見の撤回」と「記述の回復」を求めず「再検討」を求めるのみなので、4日の段階では共産党と社民党が持ち帰っていましたが、5日になると社民党はこの決議案を受け入れて、民主党と共に参院議院運営委員会に提示したそうです。

教科書検定:民主と社民が参院議運理に国会決議案を提示(毎日電子版)

 沖縄戦で日本軍が集団自決を強制したとの記述が教科書検定で削除された問題で民主党と社民党は5日、参院の議院運営理事会で「記述について速やかに再度検討する」とする国会決議案を提示した。国会決議は全会一致が慣例だが、与党側は「検定への政治介入になる」として慎重な姿勢を示している。野党は参院で過半数を占めるが、多数決での採決に踏み切るかどうかは流動的だ。

 決議案は民主党がまとめ、他の野党に共同提案や賛同を呼びかけた。共産党は共同提案には加わらないが決議には賛成する方針。与党側は持ち帰った。今後、理事会で取り扱いを協議する。

 民主党の簗瀬進参院国対委員長は「与党も賛成してほしいので対応を待つ」と述べた。福田康夫首相が記述の見直しに柔軟姿勢を示しているため、与党側の出方をみて決議の提出時期を決める考えを示した。

 理事会で民主党の西岡武夫議運委員長は、決議案について「歴史について参院が『こうすべきである』というようなことを決めるのには疑問がある」と発言し、同党内でも意見が分かれていることを示した。

毎日新聞 2007年10月5日 19時01分 (最終更新時間 10月5日 19時55分)

民主決議案 共同提出へ
社民
(沖縄タイムス 2007.10.05.夕刊)

 【東京】社民党は五日までに、民主党が国会に提出する沖縄戦「集団自決(強制集団死)」の教科書検定に関する決議案を共同提出する方針を決めた。

 四日の野党国対委員長会談で提示された民主党案に「検定意見の撤回」「記述の回復」が明記されていなかったため、共同提出するか対応を協議していたが、決議前文の趣旨部分に同様の認識が示されているため、賛同した。

 しかし、「検定意見の撤回」と「記述の回復」という、9月29日の県民大会の決議が明示しているものを要求しないと以下のようなことになってしまいます。

「集団自決」軍強制 出版社、元の記述を困難視(琉球新報電子版 2007.10.05)

 【東京】文部科学省の高校歴史教科書検定で沖縄戦における「集団自決」の日本軍強制の記述が削除・修正された問題で、渡海紀三朗文部科学相は4日午後の衆院本会議で「教科書業者から訂正申請があった場合、真摯(しんし)に受け止め適切に対処する」と言明するとともに、「(訂正申請に基づき)再度、教科書検定審議会の意見を聞くことになる」との方針を示した。教科書出版社は訂正を申請する方向で検討しているが、検定意見が撤回されない以上、元通りの記述復活は困難との見方を強めており、「軍の強制・強要」をあいまいにした表現にとどまる可能性が指摘されている。検定意見撤回による記述復活を求める声が根強い。

 検定意見の撤回について福田康夫首相は「慎重に対応することが必要」と答弁。渡海文科相も「時の政権の意向で検定が左右されることがあってはならない」と、事実上否定した。太田昭宏(公明)、志位和夫(共産)、照屋寛徳(社民)、下地幹郎(国民新党・そうぞう・無所属の会)各氏の代表質問に答えた。

 検定済みの教科書の訂正申請は「教科用図書検定規則」(文科省令)に基づき(1)誤記、誤植、誤った事実の記載(2)客観的な事実の変更(3)学習を進める上に支障となる記載―などを対象に行われる。

 教科書出版各社の訂正申請は年間6万8千件(2006年度)に上り、申請の是非について専門家の意見が必要と判断された場合、教科用図書検定審議会の意見を聞く。

 教科書出版社は県民大会決議に基づき「軍の強制・強要」を明確にした記述に戻す方向で訂正申請を検討している。しかし、文科省は「今回の教科書検定の過程は妥当」との立場から検定意見の撤回には否定的。そのため県民の意向を踏まえた訂正申請が可能なのか疑念が広がっている。

 ある教科書出版社の編集者は「県民の意向を踏まえ、納得してもらえる形で訂正申請をしたい。しかし、検定意見が生きている以上、元の記述に復活できるのか不確定だ。文科省との調整は難しい」と話す。

 文科省は「訂正申請の内容とともに、申請理由についても説明を求めることになる。全く記述復活ができない、というわけではない」と説明している。

(10/5 9:38)

 民主党がなぜ「撤回」と「回復」を求めないかというと、以下のように説明されています。

集団自決めぐる教科書検定、民主が「再検討」求める決議案(読売電子版)

 民主党は4日午前、国会内で文部科学部門会議を開き、沖縄戦の集団自決をめぐる教科書検定問題について衆参両院に提出予定の国会決議の文案を決めた。

 「検定の中立・公正性に疑義が生じている」として、検定意見を出した教科用図書検定調査審議会(文部科学相の諮問機関)に対し、「速やかな再検討」を求める内容で、4日夕に共産、社民両党などと国会対策委員長会談を開き、野党としての決議案をまとめる。

 民主党の決議案は、集団自決について「日本軍による強制・誘導・関与等なしに起こりえなかったことは紛れもない事実」だとし、「集団自決の事実を正しく伝えることは我々の責務」と、政治の役割を位置づけた。

 9月29日の沖縄県民大会では、高校日本史の教科書検定で集団自決に「日本軍の強制があった」とする記述が削除されたことに対して、検定意見の撤回と「集団自決」記述の回復を求めた。しかし、民主党では、「『撤回』を明確に求めれば政治介入と批判されかねない」との意見があったことから、「再検討」にとどめることにした。

(2007年10月4日11時14分  読売新聞)

検定問題、民主単独で決議案 他の野党も賛成の方向(琉球新報電子版 2007.10.05)

 【東京】高校歴史教科書の「集団自決」検定問題で、民主、共産、社民の野党3党は4日午後、国会内で衆参国会対策委員長会談を開き、衆参両院に提出する教科書検定の見直しを求める国会決議案について協議した。

 民主が提示した決議案に9月29日の県民大会で決議した「検定意見の撤回」「記述の回復」の文言がなかったため共産、社民は盛り込むよう主張。野党共同ではなく民主単独で決議案を提出する見通しになった。

 共産、社民も民主案の趣旨には理解を示しており採決では賛成する方向。野党3党との共闘を「凍結」した国民新党も民主案に賛成する見通しだ。民主の決議案が提案されれば、野党が多数を占める参院では可決が確実な情勢だ。

 民主の決議案は(1)審議会での再検討(2)省令で定める教科用図書検定規則など検定手続きの見直し―を求める内容。

 会談後の記者会見で、民主党の川内博史国対副委員長らは「撤回」「回復」を盛り込まなかった理由について「検定済み図書の訂正の対象は誤字、脱字の場合で今回は該当しない。もう一度審議会を開くには検定規則の改正が必要だ。目的は同じだが手続き自体を見直さないと『撤回』『回復』はできない」と説明。「共同提出でなくても賛成はしてもらえる」との認識を示した。

(10/5 9:40)

 しかし、この検定問題は、日本の侵略戦争を正しいものとしたい、いわゆる「靖国」派が、「従軍慰安婦」問題、「南京大虐殺」問題と共に、沖縄戦「集団自決」の真実を、その特殊なイデオロギーによってねじ曲げようとしているという問題であることは明白です。

 検定意見を付けた文科省の教科書調査官自身が明らかに「靖国」派の立場に立つものであり、政府等の中にいる「靖国」派と呼ぶべき政治勢力が、本来公正であるべき教科書検定に対して、まさに政治介入したものであるはずです。

 このことは以下の事実からも明らかでしょう。

つくる会「検定意見の撤回拒否を」 文科省に申し入れ(朝日電子版 2007年10月04日19時01分)

 沖縄戦で日本軍が住民に「集団自決」を強制したとの記述が教科書検定で削除された問題で、「新しい歴史教科書をつくる会」は4日、文部科学省に対して検定意見の撤回をしないよう申し入れた。記者会見した会長の藤岡信勝・拓殖大教授は「軍の命令や強制がなかったことは実証された史実」であり、教科書会社による訂正を認めることは「検定制度の枠組みを外部の圧力によって有名無実化することになる」と述べた。

 従って、この「靖国」派による教科書検定への政治介入を排除することこそが求められているのです。

 この民主党と社民党の提示した決議案は、この「靖国」派の政治介入の排除という課題を解決できるような内容を持つものではありません。

 先の安倍内閣であからさまかつ極端に現実化した、日本の侵略戦争を正当化するという、自民・公明による政治の根本的な問題の1つを克服することはできないのです。この決議案は、先の参院選で明らかにされた「自民・公明による政治の拒絶」という民意を実現するには不十分であることは銘記されるべきです。

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2007年10月 5日 (金)

沖縄戦「集団自決」教科書検定問題、国会はなぜ県民大会の決議を蔑ろにする決議しかできないのか!(追加)

 今の所、国会は、客観的な真実であり、かつ沖縄県民の総意である、「検定意見の撤回」という決議を、しようとはしていないようです。民主党の示した決議案に盛り込まれなかったからです。これは与党の賛成を得るためとされているようです。

 客観的事実に基づき、国民の意思に従う政治の実現のためには、自民・公明が障害物であることが、この問題でもはっきりしました。

 また、民主党も国民の意思を実現することを期待されて先の参院選で勝利したことを忘れてはなりません。自民・公明の主張を呑むために、国民の意思に反する決議案をまとめるようでは、自民・公明に対する批判と同様の批判を受けることになることを覚悟すべきです。

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民主党の「集団自決」検定に関する国会決議案の全文(産経電子版 2007.10.4 19:26)

 民主党が4日、与野党に示した「集団自決」検定に関する国会決議案の全文は次の通り。

 ◇沖縄戦「集団自決」についての教科書検定に関する決議

 文部科学省は今年3月30日、平成20年度から使用される高等学校用日本史の教科用図書について審査する教科用図書検定調査審議会において、沖縄戦における集団自決の記述について、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」との検定意見を付し、日本軍の関与を削除する修正を行った。

 沖縄戦におけるいわゆる集団自決が、日本軍による強制・誘導・関与等なしに、起こりえなかったことは紛れもない事実であり、そのことがゆがめられることは、悲惨な地上戦を体験し、筆舌に尽くしがたい犠牲を強いられてきた沖縄県民にとって、到底容認できるものではない。

 教科書は未来を担う子どもたちに真実を伝える重要な役割を担っている。沖縄戦における「集団自決」の事実を正しく伝え、沖縄戦の実相を教訓とすることの重要性や、平和を希求することの必要性を子どもたちに教えていくことはわれわれに課せられた重要な責務である。

 よって、本院は以下決議する。

 一、平成20年度から使用される高等学校用日本史教科用図書における沖縄戦の記述に関して、その検定結果の中立・公正性に疑義が生じているため、速やかに教科用図書検定調査審議会において再度検討すること。

 一、今後、教科用図書の検定に当たっては、中立性・公正性・透明性を一層高めるため、政府は省令で定める教科書検定手続(教科用図書検定規則等)の見直しを含め、その改善を図ること。

 右決議する。

「集団自決」、民主党が決議案まとめる(TBS 2007.10.04.22:16)

 沖縄戦の集団自決をめぐって、「日本軍が住民に強制した」という記述が教科書検定で削除された問題で、民主党は、検定結果の再検討を求める決議案をまとめました。5日、委員会に提案する方針です。

 民主党の決議案は、「沖縄の集団自決は日本軍の強制なしに起こりえなかったのは紛れもない事実」だとして、沖縄戦に関する記述の再検討と教科書検定手続きの見直しなどを求める内容です。

 民主党の山岡国会対策委員長は、共産、社民の両党に決議案を提示し、賛同を求めましたが、両党は、方向性には賛同するとしながらも、「検定意見の撤回も求めるべきだ」として持ち帰りました。民主党は5日の参議院の議員運営委員会で決議案を提案する方針で、全会一致での採決を目指し、与党にも賛同を求めることにしています。(04日22:16)

“撤回”か“再検討”か沖縄戦の検定問題で野党まとまらず(読売電子版 2007年10月4日22時41分)

 民主、共産、社民の野党3党は4日、国会内で国会対策委員長会談を開き、沖縄戦の集団自決をめぐる教科書検定問題に関する国会決議案の文案について調整したが、検定意見の撤回を求めるかどうかなどをめぐって、折り合わなかった。

 野党が決議案を共同で国会提出できるかどうかは微妙な情勢となった。

 民主党は「沖縄戦の記述に関して、検定結果の中立・公平性に疑義が生じている」として、検定意見を出した教科用図書検定調査審議会に対し「速やかな再検討」を求める内容の決議案を提示した。これに対し、共産、社民両党は「検定意見の撤回」に表現を強めるよう主張し、民主党案の受け入れに難色を示した。

 民主党は与党にも文案を提示し、全会一致で決議を行いたい考えだ。ただ、自民党内には「決議は検定への政治介入につながる」として、慎重論が広がっている。

(2007年10月4日22時41分  読売新聞)

集団自決めぐる教科書検定、民主が「再検討」求める決議案(読売電子版 2007年10月4日11時14分)

 民主党は4日午前、国会内で文部科学部門会議を開き、沖縄戦の集団自決をめぐる教科書検定問題について衆参両院に提出予定の国会決議の文案を決めた。

 「検定の中立・公正性に疑義が生じている」として、検定意見を出した教科用図書検定調査審議会(文部科学相の諮問機関)に対し、「速やかな再検討」を求める内容で、4日夕に共産、社民両党などと国会対策委員長会談を開き、野党としての決議案をまとめる。

 民主党の決議案は、集団自決について「日本軍による強制・誘導・関与等なしに起こりえなかったことは紛れもない事実」だとし、「集団自決の事実を正しく伝えることは我々の責務」と、政治の役割を位置づけた。

 9月29日の沖縄県民大会では、高校日本史の教科書検定で集団自決に「日本軍の強制があった」とする記述が削除されたことに対して、検定意見の撤回と「集団自決」記述の回復を求めた。しかし、民主党では、「『撤回』を明確に求めれば政治介入と批判されかねない」との意見があったことから、「再検討」にとどめることにした。

(2007年10月4日11時14分  読売新聞)

2007年10月 4日 (木)

安藤たい作ニュース40号「『不燃ごみを燃やす!?』35年続いた分別方法の変更を、わずか20日で決めるのはいかがなものでしょうか」

Andounews0040    「安藤たい作ニュース40号」(PDF)

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沖縄戦「集団自決」教科書検定問題、検定意見を撤回すべし

 この問題、野党4党も国会決議案の取りまとめに入ったようです。

 色々あるようですが、やはり9月29日の県民大会の決議に沿った内容でまとめるのが筋でしょう。それこそが、政治的立場を超えた、当事者たる沖縄県民の総意と言うべきものですし、この総意は客観的事実を踏まえたものであるからです。

 従って、単なる記述の回復ではなく、検定意見が撤回されるべきです

 そこで、この決議全文を以下に掲載しておきます。

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 また、mahounofuefukiさんがご自分の「世界の片隅でニュースを読む」というブログで、分かりやすくまとめられています。引用自由だそうなので、こちらでもリンクすると共に引用しておきます。

10月3日「教科書検定の徹底検証を」

9月30日「教科書改竄の『黒幕』」

大会決議文

 去る三月三十日,文部科学省は、平成二十年度から使用される高等学校教科書の検定結果を公表したが、沖縄戦における「集団自決」の記述について、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」との検定意見を付し、日本軍による命令・強制・誘導等の表現を削除・修正させている。

 その理由として同省は、「日本軍の命令があったか明らかではない」ことや、「最近の研究成果で軍命はなかったという説がある」ことなどを挙げているが、沖縄戦における「集団自決」が、日本軍による関与なしに起こり得なかったことは紛れもない事実であり、今回の削除、修正は体験者による数多くの証言を否定し歪曲しようとするものである。

 このため、これまで口を閉ざしていた多くの体験者が子供たちに誤った歴史を教えることの危機感から、辛い体験や真実をようやく語り始めている。

 また、去る大戦で国内唯一の地上戦を体験し、一般県民を含む多くの尊い生命を失い、筆舌に尽くしがたい犠牲を強いられた県民にとっても、今回の削除・修正が到底容認できるものではないことから、激しい怒りを示し、そのうねりは県内全体を揺るがす力となって、沖縄県議会での二度の意見書決議、四十一の市町村議会全ての意見書決議へと結びつき、さらには県内地方四団体や民間団体が相次いで文部科学省へ要請するなど、県民が一丸となって取り組む結果となった。

 これに対し、文部科学省は「教科用図書検定調査審議会が決定することであり、理解していただきたい」との回答に終始し、検定意見の撤回と「集団自決」に関する記述の回復を拒否し続けている。

 また、今回の教科書検定に際して、文部科学省はあらかじめ合否の方針や検定意見の内容を取りまとめた上で同審議会に諮問していること、諮問案の取りまとめに当たっては係争中の裁判を理由にし、かつ、一方の当事者の主張のみを取り上げていること、同審議会では「集団自決」の議論が全くなされていなかったことなど、新たな事実が相次いで判明したのにもかかわらず、依然として対応を改めようとしていない。

 教科書は未来を担う子供たちに真実を伝える重要な役割を担っている。だからこそ、子供たちに、沖縄戦における「集団自決」が日本軍による関与なしに起こり得なかったことが紛れもない事実であったことを正しく伝え、沖縄戦の実相を教訓とすることの重要性や、平和を希求することの必要性、悲惨な戦争を再び起こさないようにするためにはどうすればよいのかなどを教えていくことは、我々に課せられた重大な責務である。

 よって、沖縄県民は、本日の県民大会において、県民の総意として国に対し今回の教科書検定意見が撤回され、「集団自決」記述の回復が直ちに行われるよう決議する。

平成十九年九月二十九日

九・二九教科書検定意見撤回を求める県民大会実行委員会

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2007年10月 3日 (水)

沖縄戦「集団自決」教科書検定問題、渡海文科相が検定意見撤回を拒む

 検定意見は公平・中立なものではなく、特殊な政治的立場から真実をねじ曲げようとしたものであることは、もはや明白です。検定意見の撤回は、真実に対する政治介入を取り消すものであり、撤回しないことは政治介入を認めることになります。

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野党4党合意の進展を喜ぶ

 9月4日以来定期的に開かれることになった4野党国対委員長会談ですが(9月7日の記事)、昨日2日にさらに重要な前進がありました。

 以下の3点について合意が成立したのです(日経電子版を始めとする各紙)。

 (1)御手洗冨士夫・キヤノン会長・日本経団連会長を衆参両院予算委員会に参考人招致するよう求める。

 (2)沖縄戦で旧日本軍が集団自決を強制したとの記述を削除した教科書検定のやり直しを求める決議案を衆参両院に提出する。

 (3)国会同意人事に関しては、候補者の詳細な情報を共有し、一致して対応する。

 (1)は貧困・格差問題に関わるもの。

 違法な労働形態である「偽装請負」で行政指導を受けたキヤノンですが、御手洗氏は政府の経済財政諮問会議の民間議員でもあり、昨年10月に同会議で「(現在の請負法制に)無理がありすぎる」などと居直り発言をしていました。

 政治を財界が直接に支配していたら一体どういうことになるかを露骨に見せてくれました。違法行為をしても法律を自ら変えて合法にしてしまうのです。このようなことが許されようはずがありません。

 労働規制緩和を唱える八代尚宏国際基督教大教授らの参考人招致要求も検討しているそうですから(朝日電子版)、楽しみです。

 (2)は日本の侵略戦争の正当化に関わるもの。政府・文科省も動き始めていますが、国会もきちんとした態度を示して、問題をきちんと解決すべきです。

 (3)の国会同意人事には、法律案のような衆院の再議決が無く、参院で否決されれば人事が白紙に戻ることになります。しんぶん赤旗8月4日付によれば、結構あって、来年3月に任期切れを迎える日本銀行総裁の他、会計検査院検査官、NHK経営委員会委員、公正取引委員会委員、原子力安全委員会委員など計35機関、約230人にのぼるそうです。

 いよいよ国会が面白くなってきました。

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2007年10月 2日 (火)

東大阪市長選、「こんどばかりは、長尾さん」

「長尾さんでええやんか 市民主役でええやんか 市民の集い」

時間:10月4日午後7時
場所:東大阪市民会館
主催:明るい東大阪をつくる会

 今朝のしんぶん赤旗に、谷藤久・共産党東大阪地区委員長のインタビューが載っていました。引用しておきます。東大阪市議選の結果は9月24日の記事を参照。

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ミャンマー問題、歴史とASEANなどの対応

20071002myanmar  今朝のしんぶん赤旗に根本敬・上智大学外国語学部教授のインタビュー記事が出ていました。この記事と最近のしんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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2007年10月 1日 (月)

暮らしより大型開発優先、都政の歪みを正せ―清水ひで子都議の代表質問

 9月26日に日本共産党の清水ひで子都議が代表質問に立ちました。石原都政の公約違反、無駄遣い、環境悪化、豪華海外旅行等について問い質しています。また猪瀬直樹副知事の構造改革擁護論を批判しています。

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 しんぶん赤旗の「東京のページ」などに載った記事を引用しておきます。

 全文はこちら。

http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu4/2007/20070927141507_15.

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イギリスのブラウン国防相が、タリバンとの話し合い必要

 アフガニスタンの問題について、最近考えさせられた記事のリンクと引用です。

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アメリカ・イスラエルはパレスチナを分裂・破綻させている

 1週間ほど前の記事になりますが、引用しておきます。

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アメリカ軍にアフリカ軍司令部が発足

 アメリカのアフリカ軍創設は1月19日の記事2月10日の記事で取り上げましが、今日いよいよ正式に発足するそうです。記事をクリップしておきます。

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「集団自決」検定意見撤回を求める世論が国政を動かし始めた

 既に新聞でもブログでもたくさん取り上げられていますが、9月29日に沖縄県で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が開かれ、人口137万余人の同県で11万人を超える人が集まりました。その力が早速国政を動かし始めています。

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日本軍強制削除、修正も=文科相に検討指示-教科書検定の集団自決問題・官房長官(2007年10月1日19時1分配信 時事通信)

 高校日本史の教科書検定意見で、沖縄戦の集団自決に日本軍の強制があったとする記述が削除された問題で、町村信孝官房長官は1日午後の記者会見で「修正できるのかどうか、関係者の工夫と努力と知恵があり得るかもしれない」と述べ、渡海紀三朗文部科学相に検討を指示したことを明らかにした。

 文部科学省令に、教科書会社が検定後に誤りを自主的に修正する「訂正申請」の規定があり、文科省が訂正申請を勧告することも可能。同省はこれらを含めた具体策の検討に入る。

検定見直し国会決議も/超党派視野民主が検討(沖縄タイムス 2007.09.30)

 民主党の菅直人代表代行は二十九日、政府や文部科学省に「集団自決(強制集団死)」で軍強制を削除した検定のやり直しを求め、応じない場合は超党派で国会決議案提出を検討する意向を示した。また、国会の委員会審議の参考人として「集団自決」体験者を招き、証言を直接聴取する考えも明らかにした。

 教科書検定撤回を求める県民大会に出席した後、記者団の取材に応じた菅代表代行は「臨時国会の代表質問や予算委員会審議で取り上げ、文科省の調査官のコントロールでねじ曲げられた検定のやり直しを求める」と強調。「検定の見直しや規則を変えることに応じなければ、国会の意思を問う」とした。野党共闘を軸に、与党にも働き掛け、超党派で提出する考えを示した。

 大会に出席した共産党の市田忠義書記局長は「県民大会の決議の趣旨であれば賛同する」、社民党の照屋寛徳副党首も「検定撤回を求め、国会の意思を示すべきだ」と賛同。国民新党の亀井久興幹事長も「決議に賛成したい」とし、野党各党とも国会決議案提出に賛成する意向だ。

 一方、与党側は、参加した公明党の遠山清彦宣伝局長が「撤回を求めるのは同じだが、国会決議で個別の検定を見直すことは今後の政治介入を許す危険性もあり、慎重に対応したい」との考え。自民党の県選出・出身でつくる「五ノ日の会」の仲村正治衆院議員は「今回の大会決議で要請することが先だ。今後の対応は党の協議次第だ」と述べるにとどまった。

 琉球新報の号外をアップすると共に、沖縄タイムス、しんぶん赤旗の記事をリンクないし引用しておきます。

2007.09.29.(琉球新報)教科書検定意見撤回を求める県民大会(PDF)

沖縄タイムス「沖縄戦『集団自決』問題」

2007年10月1日(月)「しんぶん赤旗」

「醜くても真実を知りたい」
沖縄県民大会高校生代表の訴え

 沖縄で二十九日に開かれた教科書検定意見撤回を求める県民大会での高校生代表・津嘉山拡大さん(読谷高校三年生)と照屋奈津美さん(同)の訴えを紹介します。

 「沖縄戦での集団自決に日本軍の強制があったという記述は、沖縄戦の実態について誤解する恐れがある表現である」

 ある日の朝、私の目に飛び込んできたこの新聞記事。私は"誤解"という検定意見書の言葉に目を奪われました。この記述をなくそうとしている人たちは、私たちのおじぃ、おばぁたちが、うそをついていると言いたいのでしょうか。それとも、思い違いだったと言いたいのでしょうか。

 私たちは戦争を知りません。ですが、一緒に住む、おじぃ、おばぁたちから戦争の話を聞いたり、戦跡を巡ったりして沖縄戦について学んできました。おじぃ、おばぁたちは重い口を開き、苦しい過去を教えてくれました。死体の山を越え、誰が敵で誰が味方か分からなくなる怖さ、大事な人を目の前で失う悲しさ、そして悲惨な集団自決があったことを。

 なぜ沖縄戦で自ら命を絶ったり、肉親同士が命を奪い合うという残酷なことが起こったのでしょうか。

 住民は事前に「敵につかまるくらいなら死を選べ」「米軍の捕虜になれば、男は戦車でひき殺され、女は乱暴され殺される」という教育や指示を受けていたといいます。さらに、手りゅう弾が配布されました。極限状態におかれた住民たちはどう感じたでしょうか。手りゅう弾を配った日本軍は明らかに自決を強制していると思います。

 私たちが住んでいる読谷村には、集団自決が起こった「チビチリガマ」があります。ガマの中は、窒息死をするために火をつけた布団の煙が充満し、死を求める住民が毒の入った注射器の前に列をなしました。母が我が子に手をかけたり、互いを刃物で刺し合い、八十人以上もの尊い命が奪われました。そのなかには年寄りから、まだ五歳にもならない子どもまでもが含まれていたのです。

 集団自決や教科書検定のことは私たち高校生の話題にもあがります。「教科書から集団自決の真相のことが消されるなんて考えられない」「たくさんの犠牲者が実際に出ているのに、どうしてそんなことをするのだろう」。私たちは集団自決に軍の関与があったということは、明らかな事実だと考えています。

 なぜ、戦後六十年以上を過ぎた今になって、記述内容を変える必要があるのでしょうか。実際にガマの中にいた人たちや、肉親を失った人たちの証言を、否定できるのでしょうか。

 私は将来、高校で日本史を教える教師になりたいと思い、勉強をしています。このまま検定意見が通れば、私が歴史を教える立場になった時、教科書の記述通り事実ではないことを教えなければいけません。分厚い教科書の中のたった一文、たった一言かもしれません。しかし、その中には失われた多くの尊い命があるのです。二度と戦争は繰り返してはいけないという沖縄県民の強い思いがあるのです。

 教科書から集団自決の本当の記述がなくなれば、次は日本軍による住民虐殺の記述まで消されてしまう心配があります。

 うそを真実と言わないでください。私たちは真実を学びたい。そして、次の世代の子どもたちに真実を伝えたいのです。教科書から軍の関与を消さないでください。あの醜い戦争を美化しないでほしい。たとえ醜くても真実を知りたい、学びたい、そして伝えたい。

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