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2007年8月の26件の記事

2007年8月31日 (金)

映画「出口のない海」

 いい映画でした。ラストの映像と語りでうまくまとめていると思いました。このラストで無言館が思い浮かびました。

 戦争の時代や人物がリアルに描かれているかという点では、最近の他の映画やドラマと同様大いに疑問が残ります。

 しかし、この映画を見ながら思ったことは、戦争を描く作品において、リアルに描くということは確かに大切なことですが、戦争にまつわる事実について、原作者、脚本家、監督がどう思ったか、考えたかを描くのも1つのやり方かもしれないということです。この映画はまさにそういう映画として見ればよいのだろうと、ラストを見ながら思いました。

 市川海老蔵さんがなかなか良かった。

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安藤たい作ニュース36号「建物の『高さ制限』含む地区計画、住民の発意で策定が可能」

   「安藤たい作ニュース36号」(PDF)

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2007年8月28日 (火)

体勢を立て直して世論を踏みにじる決意を露わにした安倍首相

 第2次安倍内閣が発足しました。各メディアで色々言われていますが、僕のおおざっぱな感想は、先の参院選で示された、改憲と構造改革に対する拒絶という世論を、安倍氏は真正面から踏みにじる決意を持ち、そのための体勢をひとまず整えたというものです。

 外務大臣に町村信孝氏、防衛大臣に高村正彦氏、財務大臣に額賀福志郎氏、厚労相に舛添要一氏、官房長官に与謝野馨氏、そして経産相、経済財政担当相、行革担当相は留任、文科相も留任。自民党では幹事長が麻生太郎氏、総務会長が二階俊博氏、政調会長が石原伸晃氏。

 ここから受ける印象は、何が何でも改憲と構造改革は進めるという並々ならぬ安倍氏の決意です。戦前の体制は正しい、日本の起こした侵略戦争は正しい、アメリカへの軍事的・外交的従属をより強固にしたい、アメリカへの経済的従属もより強固にして日本の大企業・財界の利益を確固たるものにしたい、こういう決意の強さが大いに感じ取られます。

 第1次内閣では、改憲と構造改革をもっと簡単に進められると、お坊ちゃんらしく思っていたのでしょうが、さすがに甘い課題ではないんだと気付き、より強い体勢を作ったと見るべきだと思います。国民の側もより強い意志と運動が求められるでしょう。参院で野党が過半数を占めているという状態を、それを作り出した世論を基盤にそれを生かす方向で積極的に活用せねばなりません。

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映画「長江哀歌(ちょうこうエレジー)」

 期待したほどではなかったけど、印象に残る映画でした。

 映画好きの友人に誘われ、三峡ダムの建設が背景にある映画なので興味もそそられ出かけました。

 映画館で売られていたパンフレットによれば、三峡ダムというのは孫文が1919年に提唱して以来のプロジェクトなのだそうです。1932年には国民党政府が既に大規模な調査も実施していたんだそうです。ところが1947年の国共内戦で中断。しかし1949年の新中国の成立で毛沢東により復活し、視察・調査を進めたそうですが、賛否両論が巻き起こる中、文革によって再び中断。しかし文革後にまた復活し、同時に批判も再び起こったそうですが、1994年に着工。2009年に完成予定だそうですが、場合によっては2008年に完成するかもしれないそうです。

 外国人である僕から見ても、このプロジェクトには複雑な思いがあります。大きく言って、市場経済を通じて社会主義へとゆったりとしかし急速に変貌している今の中国ですが、その象徴的なプロジェクトだという印象があります。

 映画の中心では全然ないですが、煤鉱工や女性の人身売買も背景にあります。

 そういう、その善し悪しが一概には決められないような中国の大変貌の中で、力強く生きる1人の男性と1人の女性が描かれます。映画の舞台はダムの建設によって沈んでいく街なので、建物の解体、解体の連続です。その中で静かに力強く生きる無関係の2人の男女が描かれます。社会全体を視野に入れながら、しかし個人に着目するその視点がいいと思いました。

 書いていても今一つ感想がまとまっていませんが、印象に残るいい映画だと思いました。

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2007年8月26日 (日)

安倍「価値観外交」の失敗―補足(2)

 この問題に関わって、今朝のしんぶん赤旗は、アジアやイギリスにおける報道、またデリー大学のタンカ教授のインタビューを掲載しています。全文を引用しておきます。

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安倍「価値観外交」の失敗―補足(1)

 今朝の記事にやすかわという方から以下のコメントが付きました。

>しかし、拍手はまばら
ソースは何ですかね・
---------
国会は、シン首相、アンサリ上院議長、チャタジー下院議長臨席のなか、上下両院議員によって
●満席であり立ち見が出るほどの盛況であった。
安倍総理のスピーチに対しては、
●聴衆より随所で30回以上の拍手が起こり、スピーチ終了後は聴衆が総立ちとなるスタンディングオベーションとなった。
安倍総理のインド訪問(概要) 外務省HPより

 僕が以下のように書いた部分に対するものです。

 22日には、インド国会で演説し、中国を囲むようにユーラシア大陸の外延を「自由と繁栄の弧」にするという「価値観外交」を主張し、日米豪印の連携を強調する「拡大アジア」論を披露しました。

 しかし、拍手はまばら。4月に麻生太郎外相が同様の趣旨の演説をしたときには、与党の国会議員から「中国封じ込めを意図したものなら迷惑だ。インドはどの国とも友好を求めている」と不快感を表明されたそうです。

 僕のこの記事は、しんぶん赤旗25日付3面に掲載された、豊田栄光・ニューデリー特派員が書いた記事の以下の部分に依拠して書いたものです。

 訪問のハイライトとなったインド国会での演説。ニューデリーとムンバイを結ぶ貨物鉄道建設への資金協力の検討を表明した所では議場から大きな拍手がわきました。ところが首相が力を込めた日印豪米による「拡大アジア」論や、中国を囲むようにユーラシア大陸の外延を「自由と繁栄の弧」にするという価値観外交には、拍手はまばらで、「その要はインド」との訴えにもほとんど反応はありませんでした。

 また、同様の記述はジャパン・タイムズ電子版26日付の以下の部分にもあります。

Abe received no applause in the Indian parliament when he referred to a stronger partnership between Japan and India as "an association in which we share fundamental values such as freedom, democracy and the respect for basic human rights as well as strategic interests."

He also failed to get a reaction when describing his vision of establishing a "broader Asia" or an "arc of freedom and prosperity" throughout the Pacific and the Indian Ocean that would eventually incorporate the United States and Australia.

But Abe did receive warm applause when he pledged to cooperate in New Delhi's project to build a 2,800-km freight railroad corridor linking Bombay, Delhi and Calcutta, and to establish an industrial corridor along the railroad.

 参考として、やすかわさんの引用された外務省の「安倍総理のインド訪問(概要)」の全文は以下のURLにあります。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_abe/iim_07/india_gai.html

 この「概要」からは、上記報道で示されているような問題点が分からず、事実を偽るものと言ってよいでしょう。

 安倍政権を見る場合の大切な論点だと思うので、以下に上記記事の全文を引用すると共に、同趣旨を述べる日経新聞23日付の記事も全文引用しておきます。

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安倍「価値観外交」の失敗

 安倍晋三首相は、参院選前から気合いを入れて予告していたインドネシア、インド、マレーシア歴訪を終えました。

 22日には、インド国会で演説し、中国を囲むようにユーラシア大陸の外延を「自由と繁栄の弧」にするという「価値観外交」を主張し、日米豪印の連携を強調する「拡大アジア」論を披露しました。

 しかし、拍手はまばら。4月に麻生太郎外相が同様の趣旨の演説をしたときには、与党の国会議員から「中国封じ込めを意図したものなら迷惑だ。インドはどの国とも友好を求めている」と不快感を表明されたそうです。

 翌23日には、中国の新華社やチャイナ・デイリー紙が、価値観外交は「イデオロギーでアジアを分割する冷戦のイデオロギー」であり、「地域の平和と安定につながらない」と批判しました。

 日本でも、東京(23日)、朝日(24日)、毎日(24日)の社説で批判されています。

 インド側の待遇も、日本政府関係者から不満があがるほど、フランス、中国、アメリカ、ロシアと比べて、全体として厚いものではなかったようです。厚遇されたのは日本経団連のミッションだけだったようです。

 そもそも、「自由と繁栄の弧」といい、「価値観外交」といい、かつてアメリカが唱えた、「不安定の弧」(2001年アメリカ国防総省発表のQDR)、「中東民主化」構想の受け売りに過ぎません。

 当のアメリカは既に、これらを正面に掲げることを止め、中国との外交的・軍事的関係を強化しています。現に、9日には、ライス国務長官が小池百合子防衛相に対し、日米豪印連携論について「中国に対して思いがけないシグナルを送る可能性もある」と釘を刺しています。また、F22導入をアメリカが承認しないのは、対中侵攻能力を持つ同機の輸出で「米国の対中政策が複雑化しかねない」との懸念が影響していると見られています。さらに、アメリカ国防総省の研究機関のアジア・太平洋安全保障研究センターのデビッド・ファウス氏は、価値観外交を進めるのなら、「自らの帝国主義的な過去との結びつきを、きっぱりと断ち切るべきだ」と述べているそうです(ジャパン・タイムズ電子版23日付)。

 にもかかわらず、安倍首相は23日にパール判事の息子と面会しました。早速ロイター通信に「日本の戦争責任を回避する行為として受け止められる危険がある」と指摘されました。24日には韓国の外交通商省が、深い憂慮と遺憾を表明しました。

 「靖国」派の安倍氏が、その特異な歴史観を維持したまま、古くなったアメリカの受け売り・猿まね外交をする。これは、二重に国際社会からずれたものであり、安倍氏に未来はありません。

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石原都知事、豪華海外旅行の復活を企む

 世論の監視が弱まればすぐにこの体たらくです。しんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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水上勉・不破哲三『同じ世代を生きて―水上勉・不破哲三往復書簡―』

 主にファックスを通してやり取りされた書簡集ですから、すぐに読んでしまいました。

 大分年を取ってから、病気という偶然を通して知り合った2人ですが、こうやってやり取りされた書簡集をまとめて読んでみると、本当に気持ちの良い信頼関係が作り上げられていったんだなあ、ということがごく自然に感じ取られました。

 この格調高い書簡集の感想に書くにはふさわしくないでしょうが、不破氏が『学資新聞』に『古典への旅』を連載していたとき(1986年5月~翌年3月)のエピソードとして次のように書いている箇所に思わず笑ってしまいました。

 曰く「これは余談ですが、そのころは、寝酒にウォッカなど結構強いアルコールを飲んでおり(ある人から、それは寝酒じゃなくて気付薬だといわれましたが、たしかに眠くなるまでには、相当飲んだようです)、朝起きてから、仕事をしようとワープロの電源を入れたら、まったく記憶のない連載一回分が打ってあった、というような“成功談”もありました。」

 僕も、このブログやメールなどを、かなり酔っぱらってから書くことがあって、似たような体験があるもので、“共感”したという訳です(^^;。こんなことにしか“共感”できないのも情けない話なんですが(^^ゞ。

 この本では、水上さんの息子さんで、「信濃デッサン館」「無言館」館主をされている窪島誠一郎氏が、締めくくりの文章を書かれているのですが、その中で「父と不破さんをむすぶ『地下茎』は、互いに自らの人生にはあたえられなかった『もう一つの人生』、『もう一人の自分』をもとめる心の茎でもあったような気がするのである」と述べられています。

 もちろん真相は分かりませんが、新鮮な見方で色々思わされ印象に残りました。

 水上勉さんの作品は、怠慢故にまだ1つも読んでないのですが、この本を読んで興味が湧いてきました。

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2007年8月24日 (金)

映画「陸(おか)に上がった軍艦」

 思った以上に地味な映画でした。新藤兼人氏が自分の体験を語る映画で、そこに却って静かな迫力を感じました。掛け値のないものですから。

 確か新藤氏自身が、戦争を描く映画を作るのは現在なかなか難しくなっているが、リアリティを出すためにこういう形式を取ったというようなことをどこかで語っていたと思いますが、一定成功していると思いました。

 語られたエピソードの中で気になった人物は、軍隊内の窃盗で拷問により自白させられた方でした。また、敬礼をしないとの理由で、家族の目の前で徹底的に暴力的制裁を受けた方でした。

 終戦直後から急に規律の緩む軍隊も印象に残りました。ここには、戦争中に維持されていた軍隊の規律とそれを支える思想・考えが、軍人たちの内面的なものでなかったこと、つまり外部(要するに権力者)から強制されたもので、当人たちの人生にとって何ら価値のないつまらないものであったことを意味しています。

 また、当時の日本軍、従って当時の日本の政治を動かした者の水準の低さを改めて感じさせられました。

 キーワードは「人権」だと思います。ここ数ヶ月見た特攻や沖縄戦、そしてこの映画と、当時の日本の権力者は、侵略した国の人々の「人権」はもちろん、日本人自身の「人権」も徹底的に踏みにじったのだということを、改めて感じさせられました。

 当時天皇の地位にあった裕仁さんを始めとする当時の日本の権力者たちの罪は、深い深いものであることを、従って今もこの戦争を肯定する人々の罪も恐ろしく深く重いものであることを、この一連の映画(まだこのブログに書いてないものもあります)で、改めて強く思わされました。

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2007年8月21日 (火)

日本のこれから「考えてみませんか?憲法9条」

 もう1週間ほど前の番組になってしまいますが、やっと録画をざっと一通り見終えることができました。

 感想の1つは、既に津久井進さんが指摘されていますが、「9条維持派 = 現実に即した意見」、「9条改定派 = 理想・建前の強調」ということです(8月16日付「現実派が支持する憲法9条」)。あるいは、醍醐聰さんは同様のことを、「9条改定論あるいは集団的自衛権行使容認論の人たちの意見」は「あまりにナイーブな議論が無抵抗に受け売りされている」と指摘されています(8月16日付「『これからの日本』(憲法9条をめぐるスタジオ討論)を視聴して」)。

 僕も同様に感じました。9条改定主張者の議論は、政治の具体的展開に即して論じているものではなく、自分の創作・空想を前提事実として論じており、幼児的・感情的なものと思わざるを得ませんでした。ということは、空想・創作ではなく、実際の事実を前提に論ずればこの人たちの意見も変わるだろうということでもあります。

 もう1つの感想は、9条改定や集団的自衛権の行使の是非をめぐっては真反対の意見を持っているにもかかわらず、今の日本がアメリカに追随し過ぎているという事実認識ではほぼ全員が一致しているのではないかと思えたことです。

 今の日本共産党の綱領は2004年に定められたものですが、その元になっている綱領が1961年に定められたときには、日本はアメリカから自立しているという意見が結構有力に唱えられ、それが故に1961年の綱領は結構馬鹿にされました。現に僕も、高校の日本史の授業ではこの論点に関し、自立しているということで決着がついていると教えられました。

 しかし今では、日本はアメリカに多かれ少なかれ従属しているという認識が、たぶん国民の大半の認識となっているんだなあと、この番組を見ていて改めて思いました。

 今の憲法9条改定論は、この日本のアメリカへの従属という事実から生じているというのが実際の事実です。

 日本共産党の、日本のアメリカへの従属を解消するという日本改革論が、国民大多数の了解になりつつあるということをこの番組を通じて改めて確認すると共に、この従属ということから生じている憲法9条改定論を克服する可能性が見えいているという気持ちにもさせられました。

 上記醍醐聰さんの感想では、「討論型世論調査」(DOP)を試みてはどうかとも提案されているのですが、これも含めて、何度もこういう機会・番組が欲しいものだと思いました。

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2007年8月16日 (木)

品川正治さん、日経新聞にも登場

 もう読んだ方はたくさんいるでしょうが、あの品川正治さん(6月28日の記事2006年11月12日の記事)が昨日(15日)の日経新聞夕刊の社会面に取り上げられていました。

 改めて品川さんの影響力を知ると共に、憲法9条を守る草の根のたたかいが日経新聞でも取り上げられたということで励まされます。

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 全文引用しておきます。

「平和後退」に危機感
元兵士・経済人の品川正治さん全国行脚
不戦誓い、「敗戦」でなく「終戦」
(日経新聞 2007.08.15.夕刊)

 日本興亜損害保険(旧日本火災)の社長・会長を務め、現在は経済同友会終身幹事の品川正治さん(83)は、中国戦線で兵士の目線から戦争を見た数少ない経済人だ。迫撃砲で四発被弾し、一発は今も右ひざに残る。

 品川さんは出版、講演、対談とあらゆる方法でメッセージを発し続ける。きっかけは、小泉純一郎前首相による米イラク戦争支持。「国民的議論もないまま、どこまでエスカレートするのか」。戦後日本が築き上げた平和が後退する、との危機感から「八十二歳で八十二回講演」を目標に掲げ、全国行脚した。

 学生時代、戦時国家の国民としてどう死ぬのが正しいのかを常に考え、「死ぬ前にどうしても読みたい」と哲学者カントの著書を持ち歩いた。「戦争は天災のようなものと思っていた。しかし、戦争を起こすのも人間。止めるのも人間」

 一九四四年に従軍し、中国大陸で終戦を迎えた。捕虜収容所で「敗戦」なのか「終戦」なのか大論争になった。品川さんは一つの文章をしたためた。「未来永劫(えいごう)、戦争はしない決意の表明として『終戦』と呼ぼう」と書いた。

 愛国心を重視するよう教育基本法が改正された。自民党と経済団体は改憲で足並みをそろえている。憲法改正に向け国民投票法も制定された。政府の有識者懇談会が集団的自衛権を巡る議論を進めるなか、品川さんは現役経済人として、平和憲法を守ることを明言。「政府にもの申すことができなくなる」と、位階勲等を受けていない。

 品川さんは「貧困や疫病など二十一世紀の課題には、平和憲法を持つ日本こそ貢献できる」と信じる。品川さんはますます意気軒高だ。

2007年8月15日 (水)

安藤たい作ニュース35号「原水爆禁止世界大会・長崎に参加。今なお踏みにじられる被爆者の尊厳」

Andounews0035    「安藤たい作ニュース35号」(PDF)

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2007年8月14日 (火)

続く国民世論へのなりふり構わぬアメリカの圧力

 テロ特措法延長問題をめぐる、日本国民へのアメリカの厚かましい圧力は続きます。

 アフガンへのアメリカの報復戦争に関する機密情報を日本の全国会議員に開示する考えを示したそうです(朝日電子版14日付)。朝日、毎日、日経のインタビューに答えて明らかにしました。

 民主党の菅直人代表代行は、既に5日フジテレビ番組で「当時の審議でも国会の事前承認などが満たされれば賛成できるところまでいっていた。一切支援すべきではないという姿勢で反対したわけではない」と述べ、法案の修正協議に応じる可能性に含みを残し、具体的には「どれくらいの物を(米軍などに)提供しているのか資料を要求しても答えない。政府の姿勢が変わらなければ民主党も姿勢を変えられない」と述べたそうですが(日経6日付)、この発言を手がかりにしているのでしょうか。

 外国の大使が、なりふり構わず、日本の国内法の延長を日本の野党に要請する姿自体が、テロ特措法延長が誰に奉仕するものかを端的に物語っていると言えるでしょう(しんぶん赤旗12日付、坂口明記者)。

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小池防衛相の次官人事抗争の発端は仲井間弘多・沖縄県知事

 知っている人は知っていることなのかもしれませんが、この間の小池百合子防衛相による守屋武昌事務次官外しの行動は、沖縄県知事の仲井間弘多氏の提案によるものだったそうです(日経14日付、最後に全文引用)。

 「県や名護市が求める米軍普天間基地移設案の修正を拒む守屋氏交代の内定と引き換えに、移設手続きの第一歩となる環境影響評価方法書を沖縄県に提出。これを手柄に訪米、という算段だった」そうなのです。

 ここで問題になっている米軍普天間基地移設とは、住宅密集地にある普天間基地の問題を解決するという見せかけを使って、名護市に最新鋭の新米軍基地を建設するというものですが、仲井間氏がやろうとしていることは、この見せかけをより尤もらしいものにすることに過ぎません。

 他方、小池氏は、日本の実際上の支配者たるアメリカにこびを売り、自らの仲間たる自民党・政府を踏みつけにしてでも自分の地位が欲しいという、極端に卑しい自分の権力欲を満たそうとしています。

 この小池氏の極端な卑しさ・嫌らしさは、この間の彼女の訪米を報道するメディアでも十分に報じられました。

 しかし、ここで注目したいのは、この卑しさ・嫌らしさを利用して自らの地位を守ろうとする仲井間氏の行動です。

 昨年11月19日の沖縄県知事選で示された世論は、名護市の新たな基地建設を認めたものではありません(11月19日の記事21日の記事)。仲井間氏にも県民世論に基づく大義ある政治行動が強く求められます。世論をなめたらどういうことになるかは今回の参院選でよーく証明されたはずです。

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2007年8月13日 (月)

佐藤正久・参院議員(自民党)が、イラクで脱法的に武力行使を画策

 ヤメ蚊さんがブログ「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」で、「国民を騙すつもりだった~佐藤正久は議員として不適切、直ちに辞任せよ!」という記事を書いていることを知りました。

 詳細は下に引用したTBSの10日付のニュースを読んでもらうとして、情報保全隊の国民情報収集活動(国民監視活動)でもそうですが、こんな自衛官が指揮官なんて、どこにシビリアンコントロールなどあるんでしょう。法律や憲法に則った行動のできない者は、自衛官であろうが国会議員であろうが、辞めさせられるべきです。さらに、法を踏み破る決意を持った者に武器を持たせるなどもってのほかです。

 イラク特措法の本当の目的とその危険性が当事者の口から語られたものと言ってもよいでしょう。改めてテロ特措法とイラク特措法は廃止されなければなりません。

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 次々とブログで取り上げられているようですが、トム丸さんの記事にリンクしておきます。

8月12日「元自衛官佐藤正久参院議員のトンデモ度」

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2007年8月12日 (日)

被爆者を口先で慰め行動で蹂躙する安倍晋三―どんなに批判されても絶対に行動を改めない鉄面皮・独裁者

 原爆症認定集団訴訟で6度目の国敗訴となった熊本地裁判決に、厚労省はまたも控訴しました。安倍首相も柳沢伯夫厚労相も直前に認定基準の見直しを表明していたにもかかわらずです。

 口先だけ体裁を整え、行動では裏切り続ける安倍首相。世論の支持を得るためにはその正当な要求を認めざるを得ない所に追い込まれますが、本音ではそんなものを受け入れる気がない、これが彼の根本的特徴なのでしょう。

 参院選での歴史的敗北の後でも続投する行動で総括的に示されました。

 選挙中も不利になると消費税を口にしなくなりました。

 マニフェストのトップに掲げたにもかかわらず改憲を口にしませんでした。

 「美しい国」とも「戦後レジームからの脱却」とも言わなくなりました。これは今朝の日経2面の「風見鶏」欄でも指摘されています。

 アメリカ下院での従軍慰安婦決議、靖国参拝。何をとっても、世論にどう批判されようが本音、従って行動を改めることをしようとはしません。

 こんな無数の実証事例がある以上、これが彼の改まることのない根本的特徴だと言わざるを得ません。改まらないなら辞めてもらう以外ないですね。

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 しんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

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参議院は衆議院のカーボンコピー?―参議院不要論は政治的ご都合主義の似非(えせ)理論

 10日の参議院論の続きです。

 民主党から初めて参院議長となった江田五月さんが各紙のインタビューに答えて「衆院を通過した法案が参院を通るのは当たり前、とはいかない。『参院は衆院のカーボンコピー』とは言わせない」と述べ、与党の国会運営をけん制したそうです(日経11日付)。

 これで思い出しましたが、参議院は「衆議院のカーボンコピー」だから少なくとも今のままの参議院は不要だ、と確かに言われ続けてきました。

 一方、10日の日経社説は「私たちはインド洋での活動の継続を必要と考えるが、民主党が延長反対を貫く場合には、参院で延長法案を早期に否決し、衆院が3分の2で再可決する時間を確保すべきだろう。そうでなければ、第1院に示された民意よりも第2院のそれが優先する結果になる」と書きました。

 この社説の意味する所は、「参議院は衆議院と異なった議決をしてはならない」、つまり「参議院は衆議院のカーボンコピーでなければならない」ということになります。だって、衆議院と異なる参議院の議決はどのような手段を使っても踏みにじれ、参議院は自らの決議が衆議院によって踏みにじられるように譲歩しろって主張ですから。

 つまり、一方で参議院が衆議院のカーボンコピーなら参議院は不要だと言いながら、他方で、参議院がカーボンコピーの状態から抜け出そうとすると、衆議院と異なる議決をするな、衆議院のカーボンコピーとなれと主張している訳です。

 要するに、参議院がカーボンコピーの状態であることを問題にしているのではなく、参議院が存在することを尤もらしい理屈をつけながら問題にしているのです。すなわち参議院をなくせという結論先にありき。

 自民党だけでは過半数を割り、今回公明党を併せても過半数を割った参議院。だから参議院をなくせと主張しているんですね。尤もらしい制度論の体裁を取っていますが、そういうものではなく自民党の政策をどうやっても通したいから主張されているものなんですね。

 参議院制度論、なかんずく参議院不要論は、真面目に付き合うだけ馬鹿馬鹿しい、自民党絶対論を主張する政治的暴論に過ぎないことがその主張者自身の主張から明らかになっています。

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2007年8月10日 (金)

民主党は自民党と同根だということも忘れてはなりませんね

 民主党代表の小沢氏が、森喜朗氏や綿貫民輔氏と会って、安倍政権やポスト安倍の心配とは。これも民主党がどういう政党かを物語る一コマですね。

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小沢氏「政権、年内持たない」・森、綿貫氏らに(日経新聞 2007.08.10)

 衆院当選13回の同期である民主党の小沢一郎代表、自民党の森喜朗元首相、国民新党の綿貫民輔代表らは9日夜、都内で会食した。出席者によると、小沢氏は安倍晋三首相の続投に関して「非常識だ」と強調。自民党内の状況などを踏まえ「年内は持たない。つぶれる」と何度も語り、首相は退陣するとの見通しを示した。

 会合には民主党の羽田孜、渡部恒三両最高顧問も出席。「ポスト安倍」を巡っては、渡部氏が冗談交じりに「森さんか小池百合子防衛相がいい」と水を向けたが、小沢氏は「小池は駄目だ」と指摘。森氏は麻生太郎外相、福田康夫元官房長官、谷垣禎一前財務相をあげたという。安倍政権には「経験の豊かな人も組み合わせていかないといけない」との認識で一致した。

テロ特措法延長をめぐって国民を恫喝する日経社説

 テロ特措法をめぐる問題で「花・髪切と思考の浮游空間」のこれお・ぷてらさんからTBを頂いた。「『読売』はジャーナリズムか。社説で『政権担当能力に疑問符』」と題する記事です。内容・リンク先共に有益ですので是非お読みください。

 さて、僕の手元にある日経新聞もやはり小沢氏を批判しています。テロ特措法は延長されなければならないというものです。理由は、アメリカのアフガニスタン侵略は国連安保理決議に基づくものだということと、この対アフガニスタン軍事行動にイスラム国たるパキスタンを引きずり込む上で日本の給油活動が不可欠だということです。

 これに対する批判は上記リンク先のこれお・ぷてらさんやゴンベイさんにお任せするとして、僕がここで問題にしたいのは、この社説の最後に「私たちはインド洋での活動の継続を必要と考えるが、民主党が延長反対を貫く場合には、参院で延長法案を早期に否決し、衆院が3分の2で再可決する時間を確保すべきだろう。そうでなければ、第1院に示された民意よりも第2院のそれが優先する結果になる」としている点です。

 この二院制・参議院をめぐる議論は今回の参院選挙以来またあれこれ論じられていますが、これが本当にうさんくさい。いずれ機会があればまとめて書きたい気がしているのですが、今回はこの日経社説に文句をつけるにとどめておきます。

 日本の二院制は、多様な民意をできるだけ忠実に国会に反映させて国民を「代表」する機関としての実態を持たせるためのものです(憲法43条1項)。そうやって国民代表制を満たしてこそ初めて「国権の最高機関」(41条)と言えるのです。任期、選挙制度、解散制度の有無を違えることによって(46条、47条)、選び方によって、また時によって様々である民意を、できるだけ国会に忠実に反映させようとしているのです。だからこそ余り強い優越性を衆議院に与えていないのです。多様な世論を忠実に反映させることによって慎重な審議をこそ求めていると言ってよいでしょう。

 最近の二院制・参議院に関する議論はこの点を何ら理解せず、アメリカと日本財界の意思だけを効率的に反映させていこうという政治的ご都合主義に基づくものと言わねばなりません。上記日経社説もそうです。

 しかも衆議院の意思だけが民意であり、参議院の意思なぞ強制的に踏みにじってしまえというもので、この度の参院選で示された民意をどうやっても踏みにじりたいという偏向した政治姿勢が露骨に表明されています。まさに「国民への恫喝」と言うべきでしょう。

 日経の同じ紙面では森喜朗元首相が、日経の「早ければ年内の衆院解散・総選挙があるとの見方も出ています」という問いかけに対し、「(任期は)あと2年間ある。解散は首相の大権で周囲がとやかく言うべきではないが、船長たるものは自滅して船が沈むようなことをやってはいけない」と答えています。

 これは今選挙をやれば自民党が負ける、つまりは今の衆院の構成は民意に反するものであるということを端無くも告白したものでしょう。

 アメリカや財界の意思によって世論を踏みにじるようなことをやってはなりません。

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2007年8月 9日 (木)

小沢民主党代表の「統一会派」を探る動き

 日経6日付に以下に引用したように報じられ、読売電子版にも国民新党と新党日本に対するアプローチが報じられています。国民新党は慎重な態度を取っているようですが、9日付の読売電子版では新党日本の田中康夫代表は「前向き」だと報じられています。

 以下の日経の記事にある計算にこの田中氏を加えれば、民主党の会派は122議席となって過半数となります。そうなればやはり日経の記事にある通り「共産党が反対しても法案の可決を確実にするため」という民主党の目的が達成されます。

 一般に政党が自己の会派の議席を増やそうとすることはある意味当然ですが、共産党の反対を押し切ってでも法案を通そうという上述の目的はいただけません。ここには、民主党が「保守二大政党制」という財界の政治戦略の中で作られた政党であるという同党の限界が現れていると思います。

 社民党は、共産党と共に、憲法9条改定反対を政党として明確にしています。政党としての政策として護憲を明確にしている政党はこの2党だけです。日経2日付夕刊の記者座談会では、「現有議席を確保できなかった社民も『護憲の訴えが民主との選挙協力で主張がぼやけた』と反省しきり」と報じられています。社民党もこれ以上「主張がぼやけ」ないようにすべきだとおもいます。

 いずれにしろ参院選で示された「自公という政治枠組みの拒絶」という国民意思が生かされるような政治活動が各党に求められているし、第1党となった民主党にはとりわけそのための重い責任が課されていることを忘れてはならないと思います。

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小沢民主党代表が、テロ特措法延長への反対を米大使に表明

 今朝の各紙で報じられましたが、しんぶん赤旗の記事を引用しておきます。

2007年8月9日(木)「しんぶん赤旗」

テロ特措法延長に反対
小沢民主党代表が米大使に言明

 民主党の小沢一郎代表は八日午後、党本部で米国のシーファー駐日大使と初めて会談しました。席上、シーファー大使は、十一月一日に期限が切れる「テロ対策」特別措置法の延長を認めるよう要請。これに対し、小沢氏は米軍などの活動は「国連で直接的にオーソライズした(認めた)ものではない」と述べ、同法延長に反対する考えを示しました。

 テロ特措法は、米国などによるアフガニスタンへの報復戦争を支援するため、インド洋で海上自衛隊が米英軍艦船などへ給油支援を行う根拠法。

 会談で小沢氏は、憲法九条で自衛隊派遣に制約があることを説明した上で、「ブッシュ大統領は国際社会の合意を待たずに米国独自で戦争を始めた。米軍を中心とした作戦には参加できない」と強調しました。

 ただ、同氏は「国連にオーソライズされた平和維持活動(PKO)には積極的に参加する」と表明。アフガンに駐留する北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)にも触れ、「純粋なPKOではないが、PKOと同じ任務が付与されている」とし、参加に前向きな考えを示しました。

 シーファー大使はアフガンでの対テロ活動について「国連快議一七四六を見てほしい。国連が認めた活動といえる」と反論しました。

 小沢氏が言及したISAFは、タリバン政権崩壊後の治安確保のため、安保理決議一三八六に基づき設立。アフガン情勢の泥沼化が続くもと、本来の任務から離れ、復活するタリバンの掃討作戦に関与するようになっています。

 大使が触れた安保理決議一七四六は、和平支援のための国連アフガン支援派遣団(UNAMA)に関するものであり、米軍の軍事行動を容認する決議ではありません。

 ただ、これに対し、訪米中の小池百合子防衛相は8日、「湾岸戦争の頃からカレンダーが止まっているのではないか」と小沢氏を批判しました(日経9日付)。

 塩崎恭久官房長官も今日、「民主党も小沢さん1人で成り立っているわけではない。いろんな考えの方がいると思う」と述べると共に、アフガニスタンでの対テロ戦争をめぐり、小沢氏がブッシュ米大統領が国際社会の合意なしに始めた戦争だと語ったことに関して「9・11のテロでは日本人24名が亡くなった。テロとの戦いは日本を含む世界全体が連帯して取り組まなければならない課題だ。米国が始めた勝手な戦争では全くない」と反論したそうです(朝日電子版9日付)。

 他方、民主党の前原誠司前代表は8日、日経新聞の取材に「当初は米国の戦争という色彩が強かったが、現在は対テロという国際貢献活動に性格が大きく変わっている。国連決議があれば賛成、なければ反対という機械的な判断ではなく、現実に即して対応すべきだ」と強調したそうです(日経9日付)。

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2007年8月 8日 (水)

「自公政権の政治枠組み」を拒絶した世論へのアメリカの圧力―テロ特措法延長問題

 先の参院選で「自公政権の政治」をきっぱりと拒絶した世論ですが、この「自公政治」を作り出し、先導し、支えてきた様々な勢力からの巻き返しの動きが、選挙直後から様々な形で現れています。

 その圧力の1つはアメリカからのもので、11月1日に期限切れとなるテロ特措法の延長問題に関わって、民主党への圧力という形で現れています。

 アメリカのシーファー駐日大使は1日付英紙フィナンシャル・タイムズでのインタビューで「(選挙結果が)日本で超党派的問題だとみなされている諸問題に波及するならば不幸なことだ」と発言し、テロ特措法の延長に民主党が反対しないよう「説得する」(同紙)ため、小沢氏との会談を望んでいることを明らかにしました。同氏は、「日本は国際社会の責任あるメンバーだ。この問題(テロとのたたかい)はもはや重要でないと決定してほしくない」(同紙)とも述べて懸念を表明したそうです(しんぶん赤旗3日付)。

 実際、シーファー氏は1日、小沢氏に会談を申し入れました。一旦は小沢氏側が断ったものの、米側が日米関係のあり方を議題とする考えを示したため応じることを決めたそうです(朝日電子版4日付)。会談は今日の予定です。

 シーファー氏は上記英紙にて「力学が変わったことは疑いない。自民党はもはや参院をコントロールしていない。それは歴史的な変化だ。それがどういうことになるか、われわれの誰も知らない」と述べて参院選の結果が今後の日米関係に及ぼす影響に不安を表明しているそうです(しんぶん赤旗3日付)。

 一方、スノー米大統領報道官も7月31日の記者会見で、テロ特措法延長への参院選挙結果の影響について問われ、「日本の内政に関与しない」としつつ、「安倍首相は重要で価値ある同盟者だ」と述べて同法延長への期待をにじませたそうです(同紙)。

 小沢氏は7日の記者会見で、テロ特措法の延長に反対する考えを明確にし、さらに、イラクへの航空自衛隊派遣を中止する「イラク復興支援特別措置法廃止法案」を次期臨時国会(31日召集予定)に提出することを検討する方針も表明したそうです。

 小沢氏の政局絡みの判断でしょうが、テロ特措法もイラク特措法も廃止すべきは当然です。

 この問題をめぐっては、安倍首相が修正協議を求める姿勢を示し、民主党の前原誠司前代表も「(延長)は、必要。与党も知恵を出すべきだ」と述べ、菅直人代表代行は「(反対した)当時の審議も一切支援すべきではないという姿勢ではなかった」と述べるなど、修正協議に前向きな声もあるだけに注目されます。

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世論は「二大政党制」を乗り越えて進もうとしている

前回得票(率) 今回得票(率) 増減
自民党 16,797,687(30.0) 16,544,698(28.1) -252,989(-1.9)
公明党 8,621,265(15.4) 7,765,324(13.2) -855,941(-2.2)
民主党 21,137,458(37.8) 23,256,242(39.5) +2,118,784(+1.7)
共産党 4,362,574(7.8) 4,407,937(7.5) +45,363(-0.3)
社民党 2,990,665(5.3) 2,634,716(4.5) -355,949(-0.8)
新党日本 1,770,697(3.0)
国民新党 1,269,220(2.2)

 今回の参議院選挙の最大の特徴は、与党たる自民党が参議院第2党に転落し自公合わせた与党勢力が参議院の過半数を大きく割り込んだことにありました。選挙後の世論調査の結果にも表れているように、これは「自公政権による政治」を国民が拒絶したことを意味します。与党を拒絶した後の受け皿を民主党が担いましたが、民主党の政策が積極的に支持されたものでないことは衆目の一致する所です。

 世論、すなわち国民意思が、財界によって仕掛けられている「保守二大政党制」を乗り越えて進もうとしている途上の一断面が参議院の構成に現れたと見るべきだと思います。民主党の議席のみが増え共産党・社民党は議席を減らした訳ですが、この点だけに着目するとこれからの変化を見誤ると思います。

 「保守二大政党制づくり」に引きずられている世論の姿は、民主党の躍進という点に見られますが、それを乗り越えて進もうとしていることは、民主党の政策が積極的に支持されてないという観察や調査結果に表れています。また、上記表(比例の得票・率)のように民主党と並んで日本共産党がわずかながら票を伸ばしている点にも現れているような気がします。

 「保守二大政党制」を乗り越えて進もうとしている世論と共に、その流れを促進していく理論と行動こそが求められていると思います。

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2007年8月 7日 (火)

宮本顕治氏の死に思うこと―正確な理論の人生における核心的重要性

 昨日、宮本顕治氏の共産党葬が青山葬儀場で営まれ1,200人が参列したそうです。各紙電子版が伝えていますが、朝日だけは「ただ、参院選では比例3議席の厳しい結果に終わり、党勢回復の道筋は見えてこず、識者からは宮本路線の抜本的な転換が必要だとの指摘も出ている」と的外れなコメントを付しています。僕の印象では、共産党に対する評価のこの手の的外れ振りは一貫して朝日が一番ひどい。

 「宮本路線」というものを想定してそれにこだわって敢えて述べるなら、共産党に必要なのはその「抜本的な転換」などではなく、むしろ「抜本的な強化」とでも言うべきでしょう。

 宮本氏と言えば、その戦前の不屈の闘い振りが一番に語られます。日本史にとって、なかんずく戦後の自由民主主義国家・平和国家としての日本の実現にとって、日本人の取った最も重要な行動だからです。

 ただ、僕個人は、50年問題の解決の先頭に立った宮本さんが最も印象に残っています。

 50年問題は、ソ連のスターリンが中国の毛沢東らと組んで、日本共産党に武装闘争路線を強要し、当時の有力党員だった徳田・野坂といった面々がそれに追従して激しい分派活動をやったというものですが、その攻撃の矢面に立たされた宮本さんは、屈することなく正確な認識・理論を持ち続け、スターリン・毛沢東言いなりの分派を克服し、1958年の規約、1961年の綱領へと結実させていきました。

 この規約と綱領に刻まれた、民主集中制、自主独立の姿勢、段階的変革論、多数者革命論は、日本の将来を多少なりとも真面目に考えている日本人にとっては、本人がどれほど意識しているかは別としても、もはや当たり前のことになっていると言っても過言ではないと思います。

 世の中には様々な認識と理論があり、上述の朝日の記事もその1つですが、真実と真理がいつでもどこでも多数派といったような甘いものではありません。真実と真理は、それをたまたまいち早く認識した個人個人が、自分の心の中で、また自分の生きる社会の中で、真実・真理の認識を妨げる流れ・行動を一歩一歩着実に克服して行ってこそ、初めて実現するのだと思います。日本国憲法がそうであり、2004年にバージョンアップされた日本共産党の綱領がそうだと思います。

 人の人生にとって、正確な理論は、核心的に重要なのだと思います。

 宮本顕治さんのご冥福を祈ります。

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 asaodaiさんの「My Last Fight」の以下の記事が圧巻です。是非お読みください。

7月27日付「すべての宮本顕治論のために」

 宮本さん死去翌日のしんぶん赤旗の記事と、的外れの朝日の社説を引用しておきます。

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2007年8月 1日 (水)

映画「TOKKO 特攻」(追加)

 ドキュメンタリーです。1967年生まれのリサ・モリモト監督の個人的で素朴な問題意識から出発し、その問題意識と格闘しながら作られているが故に、特攻とそれをもたらしたあの戦争の真実に迫っているものだと感じました。

 当時のフィルムと写真がふんだんに使われ、また生き残った特攻隊員たちの率直な証言から構成され、また特攻攻撃を受けた元アメリカ兵の率直な証言もあって、リアルで考えさせられます。

 アメリカには特攻が自殺願望のある狂人によるものだという理解が未だあるというのは、かえってこちらが驚いてしまいますし、また現代の自爆テロについても同様の狂人によるものという理解がなされているようなのは、特攻についても自爆テロについても真実が探られるべき必要性があることを思わせます。

 他方、日本においては、特攻は無私無欲の殉難者だという、当時の戦争と特攻を推進した責任者が作り出した政治的プロパガンダが未だに信仰されている以上、やはりこのような素朴な視点から真実が追究されることが必要で有意義なものです。

 映像も証言も貴重なもので、再度じっくり見たいと思わせられました。

 今回特に印象に残ったのは、江名武彦氏が、出撃時の事故で生き残り、再び出撃すべく基地に戻る途中、たまたま被爆翌日の広島を半日見て、戦争は絶対やってはダメだという趣旨の決意を持ったと言われていたことでした。憲法9条は多くの日本人のこのような体験と決意に支えられているのだと改めて思わされました。アメリカに強く要求されるがままに憲法9条を改定しようとすることは、このような多くの日本人の痛苦の実体験と決意を根本的に踏みにじるものなのだということを僕たちは理解しておかなければならないと思いました。

 また、浜園重義氏と中島一雄氏は、戦後警察予備隊から海上自衛隊まで勤め上げた方々ですが、出撃したとき目標のアメリカ艦隊に到達する直前にアメリカ軍戦闘機に発見されて空中戦となり、ぼろぼろになって帰還せざるを得なくなって引き返したそうです。浜園氏は撃墜されなかったのはアメリカ兵の故意によるものではないかと信じているそうです。この帰投の途中2人は出撃する陸軍特攻機とすれ違うのですが、中島氏はその時「引き返せ。どうせ目標の艦隊までたどり着けない」と言いたくて仕方なかったそうです。

 この中島氏は、「なぜ天皇はもっと早く戦争を終わらせる決断をしなかったのか」とも率直に語ります。

 上島武雄氏は、特攻の命令を受けてから実家に帰ったときに、どうしてもこのことを両親に言えなかったそうです。よほどこみ上げるものがあるのでしょう、このくだりだけ上島氏は日本語ではなく英語でインタビューに答えます。

 ともかく特攻と戦争の真実に迫ろうとして成功している映画でした。

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