伊豆見元「対北朝鮮政策『再考』の時」
6月30日付のしんぶん赤旗で小さな記事になってましたが、1978年に防衛庁及び外務省を主務官庁として設立された「財団法人 平和・安全保障研究所」のHPに、静岡県立大学教授/同研究所研究委員・伊豆見元氏が「対北朝鮮政策『再考』の時」と題して、興味深い論文を書いています(RIPS' Eye No.76(2007.5.28))。
伊豆見氏は、北朝鮮に「次期段階措置」を実行させることの重要性を指摘するとともに、「朝鮮半島の平和メカ二ズム創出については、現在、ブッシュ大統領自身が大きな関心を抱いていると伝えられる」、「北朝鮮を非核化に導く作業が遅滞するなかで、来年末までに南北朝鮮と米中両国による『平和協定』が締結される可能性も、決して排除することは出来ない」と指摘しています。
その上で、「以上のような状況のなかで、日本が拉致問題の進展・解決を最優先し、核問題をめぐる『取引』にも積極的に加わらず、また朝鮮半島の平和メカニズム構築にも関与しないのであれば、北東アジアにおけるわが国のプレゼンスは確実に低下するであろう」と安倍政権の北朝鮮政策を批判し、「われわれの対北朝鮮政策を、根本から再考すべき時機が来ていると言ってよい」と結論づけています。
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