渡辺治『安倍政権論・新自由主義から新保守主義へ』
本屋でたまたま見つけて買ってきました。いつもながら興味深い分析で大いに引きつけられて読みました。
本当は是非ともこの本の論旨を紹介した上で感想を述べたい所ですが、それがここでできるほどこの本を自分のものにできたわけではありません。僕がそんなことするよりもこの本の目次を見たほうがより正確に分かるでしょう。
ただ、安倍政権が、1つには、改憲による日本の軍事大国化の完成をアメリカと日本の財界から期待されている政権だということ、2つには、新自由主義改革の継続、なかんずく、その恒常的執行体制の確立を期待され、かつこの新自由主義改革継続を支えるべく教育再生をやろうとしている政権であることがよく理解できます。
また、この安倍政権を戦後保守政治の歴史の中に位置付け、その中で大国化志向という意味では安倍と同じ岸信介、中曽根康弘と比較しながら、小沢一郎に始まる1990年代以降のグローバル大国化の最後のバッターとして登場したとします。その上で、この安倍の担う大国化と新自由主義改革という課題自体が矛盾したものであることを指摘します。
総じて安倍政権の意義と限界がわりとくっきり分かる本だと思います。この軍事大国化と新自由主義改革を生み出す基盤についてもさらに理解を深めたいものだと思いました。
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