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2007年6月25日 (月)

パレスチナ統一政府崩壊(5)パレスチナ内紛をあおるアメリカ・イスラエル

 注目した記事を引用します。

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2007年6月22日(金)「しんぶん赤旗」

パレスチナ内紛あおるな
カーター元米大統領 米・イスラエル批判

 【ロンドン=岡崎衆史】米国のカーター元大統領は十九日、アイルランドのダブリンで開かれた会議後の記者会見で、米国とイスラエルが、パレスチナのアッバス自治政府議長率いるファタハとこれと対立するハマスの内紛をあおっていると批判しました。

 現地からの報道によると、カーター氏は、米国とイスラエルが「ハマスとファタハの和解を妨げるすべてのこと」をしてきたと指摘。米国が、ハマスを屈服させるため、ファタハに軍事援助を行ってきたことや、ハマスのガザ地区への封じ込めを認めていることを挙げ、「パレスチナを二つのグループに分裂させる試みは、間違った方向への一歩である」と非難しました。

 その上で、国際社会がパレスチナの二大勢力を和解に導く努力を行うよう求めました。

 カーター氏は、二〇〇六年一月のパレスチナ評議会選挙でのハマスの勝利を米政府が認めなかったことについても、犯罪的だと批判しました。

 一方、キューバのグアンタナモ米軍基地での収容者虐待問題やテロ対策の名の下での米国内での人権抑圧について、同氏は「9・11(米同時テロ)後、(米政府は)テロの脅威が高まったとして、基本的人権を侵害できるとの不適切な理由付けをしてきた」「私はこれについてまったく同意できない」と述べ、テロを理由にした人権抑圧を厳しく非難しました。

2007年6月22日(金)「しんぶん赤旗」

アッバス議長ハマスを酷評
ガザ住民が抗議

 【カイロ=松本眞志】パレスチナのアッバス自治政府議長は二十日、イスラム武装抵抗組織ハマスが同議長の暗殺をこころみ、クーデターを実行したとして、同組織との話し合いを拒否すると発言しました。

 アッバス氏は、ハマスのメシャル政治局長が一連の謀議に関与していたとも述べ、ハマスを「殺人者」「テロリスト」と厳しい口調で非難。ハマスの武装部隊がガザ地区内にある故アラファト前議長の自宅を含む自治政府関連施設を襲撃したことについて、「パレスチナ民族の事業」をハマス国家の設立という「暗黒の事業」に置き換えるものだと主張しました。

 ガザ地区では、アッバス氏の発言に怒った住民数千人が街頭で抗議行動を行いました。

ハマス、ガザを武力制圧
「包囲網」に危機感強める
(日経新聞 2007.06.21 夕刊)

 イスラム原理主義組織のハマスがパレスチナ自治区のガザを十四日、武力制圧した。ガザの抗争で敗れたファタハは独自に新内閣を樹立、自治政府が分裂するという自治開始以来例のない事態となっている。

■■

 ハマスとファタハはパレスチナの二大政治勢力だ。ファタハはパレスチナ解放機構(PLO)の主流派。宗教色の薄いゲリラ出身者の集団であるのに対し、ハマスはイスラムの原則に沿った社会の実現を目指す組織で成り立ちは全く異なる。

 PLOは一九九三年にイスラエルと相互承認、パレスチナ人による自治政府樹立を認めた暫定自治宣言にも調印し、悲願の独立国家を目指し始めた。翌九四年の自治開始を受け、故アラファト氏を筆頭に中東や欧州に離散していたパレスチナ難民で構成するファタハ一派はガザに帰還、主導権を握った。

 これに対し、イスラエル占領下に残り、厳しい環境で解放闘争を続けてきたハマスは反感を募らせた。この「離散派」と「残留派」の反目感情が両者の対立関係の底流にあったことに、まず留意する必要があるだろう。

 それでも双方は「イスラエルの占領政策に対し結束すべきだ」との考えから決定的な対立は避けてきた。

 今年三月に連立内閣を発足させたことにも、同様の判断があった。二〇〇六年初めの自治評議会(国会に相当)選挙でハマスがファタハに勝利。だが和平路線を拒むハマス主体の内閣は、欧米から援助資金を停止され行き詰まった。そこでサウジアラビアの仲介でファタハ系も入れた新体制で出直そうという路線で妥結したはずだった。

■■

 ところが数カ月後に事態はハマスの大攻勢、ガザ制圧という予想外の展開をたどった。なぜか。

 ファタハとハマスの間では連立政権発足後も武力抗争が続いていた。両方の政治指導層が妥協点を見つけても、配下の武装部門が暴走した可能性はある。特にハマス側は「指揮系統が不明確」と度々指摘され、九〇年代にも分裂傾向が見られた。ハマスの政治部門幹部らは内心では当惑しているかもしれない。

 五月にはイスラエルがハマス関係者の大量拘束や同拠点への空爆を実施する一方、米国がファタハ支援を強化しつつあった。以前からあったファタハとの溝に加え、「自分たちへの包囲網が狭まった」との危機意識が武装部門で強まった末、ハマスは組織の存続をかけた攻勢に出たとみられる。

 ハマスのガザ制圧を受け、イスラエル軍は対ガザ国境に戦車を派遣、空爆を加え、新たな緊張が高まってきた。ハマスが武力に訴えたことで「パレスチナ人が話し合いで自らを統治できないとの印象を与えてしまった」(アラブ人外交官)との見方もある。パレスチナ人の最終目標である独立国家樹立に大きな痛手となったことは否めない。

(国際部 中西俊裕)

ガザ制圧 ハマスに不安
穏健派と軍事部門
自治運営巡り対立激化も
(日経新聞 2007.06.23)

 イスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ自治区ガザを制圧して一週間余り。対立するファタハを追い落としたハマス内部では軍事部門が主導権を握った。政治部門の首脳ハニヤ氏に代表される穏健派は制圧作戦の蚊帳の外に置かれたとの見方が一般的。自治運営が行き詰まれば、ハマスの内部対立が一層浮き彫りになりかねない。

 ガザ市にあるファタハ幹部ダハラン元治安相の自宅。玄関の大理石も含め多くのものが盗まれた末放火された。ダハラン氏はパマスの天敵だ。同氏の創設した予防治安部隊はハマス幹部らを拘束しては拷問したとされる。「ハマスここにあり」。壁には今、殴り書きした文字が躍る。

 軍事部門主導のガザ制圧を対話路線を唱えてきたハニヤ氏は支持していないとファタハのカドゥーラ・ファレス評議会(国会)議員は解説する。「ただ軍事部門を批判すればなぜ止めなかったと批判される。指導力の欠如が露呈するため承認するしかなかった」

 ハマス内では以前からガザの「自治区内組」とシリアに拠点を置く「自治区外組」の主導権争いがあった。しかしイスラエルの対テロ国際研究所のカルモン上級研究員は「ハマスには現在、四勢力がある」と見る。

 在ガザ勢はハニヤ氏ら穏健派と軍事部門に分かれ、さらに三月のファタハとの連立内閣発足時に閣僚の座を追われたザハル元外相ら政治部門の重鎮がハニヤ氏への不満を強め、軍事部門に接近した。同部門と近い在シリア派もこれに歩調を合わせた動きをみせる。

 ガザを制圧した軍事部門だが、財政難から公務員給与の支給などで問題が生じ、穏健派との確執で一段と混迷が深まる可能性もある。

(エルサレム=森安健)

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