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2006年11月24日 (金)

品川区議会が議員定数を削減したのは間違っている

 去る7月7日の品川区議会本会議において、品川区議会の議員定数は42名から40名へと2名削減されました。自民・公明・民主党の提案・賛成によるものです。

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 議員定数削減は国・地方を問わずはやりの議論ですが、僕は、これは議会制民主主義について真面目に考えたことのない者による軽薄な俗論だと思います。なぜなら、この「はやりの俗論」は、結局のところ国民(住民)の意思を政治に反映させるのではなく私利私欲に走りながら高給を取っているのが議員だというイメージを前提にしている議論だからです。

 そのような議員がいるのは事実ですが、そのような議員を無くすためには、選挙において国民の声を政治に反映させる議員を有権者自身が選別していくことによってしか成し得ません。どんなに定数を削減してもその選別なくしては私利私欲に走る者が議員の地位を得ることになるからです。

 今の定数削減論の実態は、むしろ、このような私利私欲に走る議員が、それを阻止しようとする議員を議会からなるべく追い出してしまうための手段としてこの「はやりの俗論」を利用しているというところにあります。

 それは、政務調査費を平気で飲食費に使い、アルゼンチン債購入というバクチの責任を取らず、海外調査という観光旅行を続ける政党・会派によって、この定数削減論がしつこく提起されてきたことから明らかです。

 以下に引用するのは、日本共産党品川区議団の宮崎克俊さんがこの7月7日の本会議で行った討論です。定数削減論の問題点を全面的に明らかにしていると思うので掲載させてもらいます。見出しや文字の強調などはsaruが勝手に行ったものですから、あくまでもsaruの記事としてお読みください。

 なお、この日の本会議の議事録は、品川区議会のHP(http://asm.city.shinagawa.tokyo.jp/)で読めます。「平成18年本会議」の「第2回定例会」を選び、「2006.07.07  平成18年_第2回定例会(第4日目) 本文」という項目を選べばこの宮崎さんの討論を含めてすべて読めます。

 また、宮崎さんの討論にも登場する定数の上限を定めた法律とは地方自治法第91条第2項第9号のことです。同法は「第九十一条 ① 市町村の議会の議員の定数は、条例で定める。②  市町村の議会の議員の定数は、次の各号に掲げる市町村の区分に応じ、当該各号に定める数を超えない範囲内で定めなければならない。」と定め、この②項の第9号で「九  人口三十万以上五十万未満の市 四十六人」と定めています。

◆議員定数削減は議会制民主主義を切り縮める◆

 日本共産党を代表して、議員提出第3号議案「品川区議会議員定数条例の一部を改正する条例」に反対する討論を行います。

 今回提出された内容は、品川区議会議員の定数を現行の42名から40名に削減、来年の一般選挙から実施するというものです。議員の定数削減は、地方自治体における議会制民主主義を切り縮め、結果として自治体を住民から遠ざけることになります。住民の期待に逆行するものであります。

 私は、議員定数削減の問題を3点指摘したいと思います。

◆1.定数削減は今でも不十分な議会のチェック機能を弱めるだけ◆

 第一は、議員定数の削減は、議会のチェック機能を弱めるという問題です。

 いま国政から地方政治まで「官から民へ」の大合唱、行政サービスの民間開放がすすめられています。JR西日本の大事故耐震強度の偽装問題。さらに、ライブドア村上ファンドの事件など、国民のくらしと安全、政治への信頼を根底から揺るがしています。

 耐震偽装に関わったイーホームズが指定を取り消され、多くの区民が大変な損害をこうむり、行政側もその尻拭いを強いられました。チェック機能を弱めてきた結果がどうなったか、これらの事件から真剣に学ぶべきです

 品川区はこれまでも職員削減と民間委託をすすめ、今度は、指定管理者制度を導入、「市場化テスト」に踏み切ろうとしています。「市場化テスト」は、公共サービスの担い手を行政と民間企業による競争入札によって決めるもので、住民の生命、財産を守るさまざまな制度が「質よりもコスト」へと変質しかねません。

 いま、公共サービスのチェック機能の強化こそ求められているのです。しかも、この間、介護保険制度の創設、清掃事業の区への移管など自治体の仕事が大幅に増えています。議員を削減してどうやってチェック機能を強化させるのでしょうか。この間、行革委員会、全員協議会で定数問題が議論されましたが、削減を主張する議員は、「議員削減と議会機能強化をどう両立させるのか」という疑問にまったく答えていないのであります。

 さて、アルゼンチン債は結局1億円余の損害を出しました。ところが、高橋区長はじめ誰も責任を取ろうとしていません。問題が発覚したとき、議会は集中審議など事態の解明に力をつくしました。ところが、その後、議会側がアルゼンチン債の質問を規制する。議会が問題解明に取り組まなければ、いったい誰がやるのでしょうか。アルゼンチン債問題があいまいなまま幕引きされようとしているとき、損害に対する責任など解明するためにチェック機能を発揮する、議会はそういう役割を果たすべきであります。

◆2.削減派の主張にはどれもまともな理由がない◆

 第二は、議員定数削減には根拠がないということです。

 そもそも、現在、品川区議会議員の定数42、法律で定められた上限数46より下回っており削減する必要はあるのでしょうか。なぜ2人削減するのか、いまだにその根拠について明確な説明がないのであります。

 しかも、品川区の人口は減少傾向から増加に転じ、現在34万人を超えています。前回、12年前ですが、議員定数削減を議決した本会議で、採決に先立って行われた委員長報告では「人口が30万人を割ったら議員定数を見直す」としていました。今回の提案は、この確認を反故にするものと言わなければなりません。

 さて、行革委員会で議員定数問題を議論した際、議員定数削減を主張する会派の意見についてのべたいと思います。まず、区民が議員削減を望んでいるとの理由ですが、これは、多くの住民が、議会は住民の期待に応えていないという批判の裏返しです。住民の期待は、議会が暮らしと営業を守るために働くことであり、議員削減は本質ではありません。

 また、他区でも削減している、との説明もありました。ことは議会制民主主義の根幹にかかわる大問題です。「他区でも削減しているから」というのは無責任極まりない議論です。さらに、死亡等で「現在、定数割れとなっているが支障ない」という説明は、まじめな説明とは到底思えない、議論に値しないものであります。

 削減を主張する会派は、品川区議会はいったい何人が適当と考えているのでしょうか。

◆3.自らはムダ遣いを続けたまま定数削減でごまかしてはならない◆

 第三は、議会のムダ遣いをなくすことこそ住民の願いだということです。

 議員削減を主張する議員は、行革を推進し職員を減らしてきた「議会も血を流すべきだ」とのべました。しかし、議会自らムダ遣いをなくすことこそ必要ではないでしょうか。財政だけからいえば、海外調査、費用弁償をやめれば議員2人分の人件費削減と同じ程度の効果があるではありませんか。

 自民党品川区議団が多額の政調費を飲食費に流用していた問題で、東京地裁は返還を命じる判決を下しました。ところが、自民党は判決を受け入れず、裁判は高裁に上告されました。政調費の使い方や海外調査、費用弁償の見直しに不熱心な議員・政党が、議員定数削減を主張するとしたら、議会の私物化ではないでしょうか。住民の気持ちはますます議会から離れてしまうでしょう。

◆品川区議会を住民の要望を聞く議会へと改革しよう◆

 最後に、住民の期待する議会改革とは何か、のべたいと思います。

 地方議会は、住民のもっとも身近な議会として、住民の声を自治体に反映する住民の代表機関です。行政のチェック住民要望の反映立法機能という他では代われない重要な機能を持っています。ですから、議会は、区長から提案される条例や予算の審査だけでなく、自ら条例提案や予算修正などの機能を発揮する。議員・会派がそれぞれの立場で住民の要望実現に力をつくす、これが本来の議会の姿だと思います。

 日本共産党は保育料の減額や子どもたちの医療費無料制度の充実、介護保険制度の住民負担軽減などの条例提案、予算修正提案をおこなってきましたが、こうした取り組みは他からは出てこないのが現実。議員定数を削減したらますます立法機能の発揮は困難になっていくのではないでしょうか。

 政務調査費や費用弁償、海外調査のあり方など、住民の批判を謙虚に受け、議会の役割を発揮して住民の暮らしと営業を守るために働くこと、ムダ遣いのない清潔な議会こそ住民の望んでいる議会の姿だということを強調して討論を終わります。

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