圧倒的に強い自主独立の流れを作り出し、生き生きと動く世界/「グローバル化」「多極化」では世界を捉えられない/世界を4グループに分けて見る(不破哲三「いま世界がおもしろい(上)」)
前にも記事に書いた第39回赤旗祭りでは、その初日(11月3日)に、不破哲三氏が「科学の目」講座の3回目として「いま世界がおもしろい」と題する講演を行いました。今回は世界論がテーマでした。僕の一番興味のあるテーマなので、今朝のしんぶん赤旗にその前半部分の大要が載ったのをきっかけに、自分のためのメモ書きのつもりで以下にまとめてみます。
ただし、僕が一部勝手に補足しています。
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なお「科学の目」講座の第1回目は、第37回赤旗祭りで2001年11月4日に、「21世紀と『科学の目』」と題して行われました。大要は以下のURLにあります。
(上)http://www.jcp.or.jp/activ/activ23-matsuri/2001-1109-fuwa-1.html
(下)http://www.jcp.or.jp/activ/activ23-matsuri/2001-1110-fuwa-2.html
第2回目は、第38回赤旗祭りで2002年11月4日に、「21世紀の資本主義と社会主義」と題して行われました。大要は以下のURLにあります。
(上)http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-11-13/11_0401.html
(下)http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-11-14/13_0401.html
第3回目の今回は、以下のURLにあります。
(上)http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-11-10/2006111025_01_0.html
---<以下まとめメモ>---
100年前の20世紀初頭には、世界は(1)資本主義の大国と(2)その植民地・従属国の2つのグループに分かれていた。もちろん地球の全体を(1)のグループがにぎっていた。
ところが、まず第1に、ロシア革命(1917年)により(1)のグループは(1-a)資本主義の大国と(1-b)社会主義に向かう国(流れ)(ソ連)に分かれた。
第2に、1945年以降、(2)のグループの国々が次々と独立に向かい(2-a)、その中から社会主義に向かう流れも生まれた(1945年・ベトナム、1949年・中国、1959年・キューバ)(2-b)。ところがもうその時には、(1-b)は、スターリンの支配下で社会主義に向かう流れからは離脱しており、この時期には東欧諸国を自分の支配下におさめていった(3)。
第3に、1989~1991年に、(3)のソ連・東欧の旧体制が崩壊した。
結局、
(1)→ (1-a)------------下記整理後(1)
↓
→ (1-b)→(3)-------下記整理後(4)
(2)→ (2-a)------------下記整理後(3)
↓
→ (2-b)------------下記整理後(2)
と4つのグループに分かれてしまったのが今の世界である。
もう1度改めて整理すると、地球の総人口を62億人として、(1)発達した資本主義の国(9億人)、(2)社会主義を目指す国(14億人、中国・ベトナム・キューバ)、(3)アジア・アフリカ・ラテンアメリカ(35億人)、(4)旧ソ連・東欧圏(4億人)4グループである。
(1)のグループの今の特徴は、①人口の上で世界の7分の1の比重しかない、②アメリカ中心の一致団結はない(イラク戦争)、③植民地を持てない時代に適応せざるをえない、④資本主義の根本原理である利潤第一主義に歯止めをかける社会的規制が発展してきた。
(2)のグループの今の特徴は、経済で大きな発展を遂げ、外交面でも存在感を増している。
(3)のグループの今の特徴は、①大半の国が資本主義による国づくりに失敗し、各国の自主独立が尊重される民主的な世界を求め、非同盟・中立の立場を守って世界平和を追求する、②反共主義が消えつつある、③社会変革の流れがある(インド、南アメリカなど)。
(4)のグループの今の特徴は、必ずしも資本主義によって成功しているわけではない。EU、NATOに向かう動きが強いが、上海協力機構(SCO)のような流れも発展している。
全体として見ると、どんなに大きな力をもった超大国でも1人で世界を牛耳ることはできず、他方でどのグループにおいてもどの国でも自主独立の流れが強い。
こういう見方に対して、一方で「グローバル化」という見方があり、他方で「多極化」という見方がある。
しかし、資本主義が世界化(グローバル化)していくというのは、既にマルクスが1858年に言っていることであり、資本主義の当たり前の帰結であって、資本主義の力強さを表すものでも何でもない。
また、今の世界は、米ソ2極から多極になったといった程度のものではなく、それぞれの国がそれぞれなりに自主的で活発な動きをしている。
---<以上まとめメモ>---
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